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皇女とオークション①
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会場に行こうと決めたのはいいんだけど、そこの建物の中に入るためには、仮面が必要なんだよねえ。
「よし。作るか。」
自分の部屋に戻り、会場でつける用の画面を作っていると、コアがぷかぷかと浮きながら近づいてきた。
「コア、そっか。あなたもレベルアップしないとね。」
私はコアを手と手の間に挟み、魔力を流し込んだ。
すると、コアはだんだん大きくなり、小さな少女の姿に変身した。
「ご主人様!こんにちは!コアです!」
白いワンピースの、8歳くらいの少女。
「コア、あなたは、隣の部屋で眠っているユシルという名前の男の子のお友達になって欲しいの。その子のことを守ってあげて。」
コアに説明すると、彼女は元気よく頷いた。
「わかりました!コアは今日からユシルくんの友達です!」
元気もりもりでハキハキとしたこの子なら、大丈夫そうね。
「よろしくね。」
「はい!」
真っ暗な空、良い子は眠る時間。
私はユシルが寝たのを確認すると、透明なローブを被り、逃走用グッズを小さなポーチの中に入れた。
裏庭で箒に跨ると、私はいつも通り宙に浮かんだ。
首都まで30分。オークションが始まるのは35分後。
間に合うね。
遅刻中の鳥の如く高速で空を飛んでいると、もう一生見ることはないと思っていた建物たちが見えてきた。
久しぶりだな。首都。
人影のないところで箒から降りて、私は指輪をはめた。
茶髪にチョコレートのような色の目の少女に少女に変身したことをスマホのカメラで確認すると、私はバーオニキスと書かれてある看板が立てられている建物の中に入った。
見た目は普通のバーだが、地下には、闇オークション会場があるはず。
マスターだと思われる30代後半の男の元に行くと、彼は穏やかに微笑んだ。
「幼いお客様、いらっしゃいませ。ご注文をどうぞ。」
「ルーポを一つ。」
マスターは私の注文を聞くと、立ち入り禁止の階に連れて行ってくれた。
「この魔法陣の上でテレポートと、唱えてください。仮面は持っていますね?」
うさぎの仮面を身につけると、マスターは頷いた。
「オークションを、楽しんでください。」
「ありがとう。」
マスターが去ったのを確認すると、私はテレポートボールと、レプリカをバッグから取り出した。
「客席にテレポートするわけないでしょ。」
客席からじゃ、狼少年を救出できないからね。
「こういう時に、役立つのが、予備のレプリカよ!」
膨らませる前の浮き輪のような私の姿をしたレプリカに魔力を込めると、だんだんと、人間らしく変身していった。
「あそこの魔法陣から客席に移動して。狼少年がオークションにかけられたら、すぐに札を上げて、2億。と言うのよ。」
手順を説明すると、レプリカは頷いた。
うさぎの仮面をつけると、彼女は客席にテレポートした。
やらなくちゃいけないことは全てやったから、後はこのボールを割って会場に行くだけね。
ローブのフードを被ると、私はテレポートボールを地面に落とした。
【テレポート】
周りが光に包まれ、私はステージの端っこに転送された。
「オークションの始まりです!今日は豪華な品がたくさん!」
オークションはもう始まってるみたい。
レプリカが二億と言った瞬間、私は煙爆弾を投げる。
一度だけのチャンスだ。
気を引き締めなくちゃ。
「まず最初の品は、なんと、本日の大目玉!ウルフナイトです!」
銀色に光り輝く宝石が会場に出てくると、観客たちは目を光らせた。
本当の、オークションの始まりだ!
「よし。作るか。」
自分の部屋に戻り、会場でつける用の画面を作っていると、コアがぷかぷかと浮きながら近づいてきた。
「コア、そっか。あなたもレベルアップしないとね。」
私はコアを手と手の間に挟み、魔力を流し込んだ。
すると、コアはだんだん大きくなり、小さな少女の姿に変身した。
「ご主人様!こんにちは!コアです!」
白いワンピースの、8歳くらいの少女。
「コア、あなたは、隣の部屋で眠っているユシルという名前の男の子のお友達になって欲しいの。その子のことを守ってあげて。」
コアに説明すると、彼女は元気よく頷いた。
「わかりました!コアは今日からユシルくんの友達です!」
元気もりもりでハキハキとしたこの子なら、大丈夫そうね。
「よろしくね。」
「はい!」
真っ暗な空、良い子は眠る時間。
私はユシルが寝たのを確認すると、透明なローブを被り、逃走用グッズを小さなポーチの中に入れた。
裏庭で箒に跨ると、私はいつも通り宙に浮かんだ。
首都まで30分。オークションが始まるのは35分後。
間に合うね。
遅刻中の鳥の如く高速で空を飛んでいると、もう一生見ることはないと思っていた建物たちが見えてきた。
久しぶりだな。首都。
人影のないところで箒から降りて、私は指輪をはめた。
茶髪にチョコレートのような色の目の少女に少女に変身したことをスマホのカメラで確認すると、私はバーオニキスと書かれてある看板が立てられている建物の中に入った。
見た目は普通のバーだが、地下には、闇オークション会場があるはず。
マスターだと思われる30代後半の男の元に行くと、彼は穏やかに微笑んだ。
「幼いお客様、いらっしゃいませ。ご注文をどうぞ。」
「ルーポを一つ。」
マスターは私の注文を聞くと、立ち入り禁止の階に連れて行ってくれた。
「この魔法陣の上でテレポートと、唱えてください。仮面は持っていますね?」
うさぎの仮面を身につけると、マスターは頷いた。
「オークションを、楽しんでください。」
「ありがとう。」
マスターが去ったのを確認すると、私はテレポートボールと、レプリカをバッグから取り出した。
「客席にテレポートするわけないでしょ。」
客席からじゃ、狼少年を救出できないからね。
「こういう時に、役立つのが、予備のレプリカよ!」
膨らませる前の浮き輪のような私の姿をしたレプリカに魔力を込めると、だんだんと、人間らしく変身していった。
「あそこの魔法陣から客席に移動して。狼少年がオークションにかけられたら、すぐに札を上げて、2億。と言うのよ。」
手順を説明すると、レプリカは頷いた。
うさぎの仮面をつけると、彼女は客席にテレポートした。
やらなくちゃいけないことは全てやったから、後はこのボールを割って会場に行くだけね。
ローブのフードを被ると、私はテレポートボールを地面に落とした。
【テレポート】
周りが光に包まれ、私はステージの端っこに転送された。
「オークションの始まりです!今日は豪華な品がたくさん!」
オークションはもう始まってるみたい。
レプリカが二億と言った瞬間、私は煙爆弾を投げる。
一度だけのチャンスだ。
気を引き締めなくちゃ。
「まず最初の品は、なんと、本日の大目玉!ウルフナイトです!」
銀色に光り輝く宝石が会場に出てくると、観客たちは目を光らせた。
本当の、オークションの始まりだ!
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