Rainbow〜幸せの国編〜そらの大冒険

Wisteria

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Rainbow〜幸せの国編〜そらの大冒険㉘

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 それから、約1年後

 さっきまで降っていた雨が止み、おひさまが顔をだしている。
今日は特別な新しい一日の始まりだ。
サラちゃんが真新しい慣れない制服を着て、髪を二つ結びにして帽子を被って何度も鏡の前で自分の姿を見ている。どうやらポニーテールは帽子が被れないからツインテールにするみたいだ。その様子をママが笑いながら

『とっても似合ってるわよ』

『サラ、お友達いっぱい出来るかな?』

『きちんとご挨拶出来て、ニコニコ笑って、みんなと仲良し出来てたら、きっといっぱい出来るわよ』

『うん、分かった』

サラちゃんが嬉しそうに笑った。すると、

『うんぎゃあぁ』

赤ちゃんの泣く声が聞こえた。

『陽太君。おしめかな?それともお腹すいたのかしら?』

ママが慌てて赤ちゃんをあやし始めた。
僕はすかさずオムツをくわえて、ママの所に行く。

『あら!そらくん。なんで分かるの?』

僕は自慢そうに鼻をフンっと鳴らした。

『さすがお兄ちゃんね!』

ママに褒められて、僕は自慢げにまた鼻をフンっと鳴らした。

そう、サラちゃんに弟が生まれたのだ。
ママが調子が悪かったのもどうやらそのせいらしかったが、無事、元気な男の子が生まれた。
陽太君が泣く度、おっぱいをあげたり、オムツ替えをしたり、ママは寝不足なんかお構いなしに毎日大忙しだ。どうやら赤ちゃんを産むって相当大変な事らしい。でも、ママは陽太君を見る度、トロトロの笑顔になる。

とっても幸せそう。
そんな姿をみているんだもの!
お手伝いなんて当然さ!
なんせサラちゃんの弟って事は、僕の弟でもあるからね!おっぱいの匂いのする柔らかいほっぺが可愛いのなんのって!

準備が出来ると、サラちゃんは僕に言った。
『そらくん、サラ、今日幼稚園の入学式なんだ!お留守番しててね!じゃあ、行ってるね!』
そう言って、パタンと玄関のドアを閉めた。

サラちゃんの居ない初めてのお留守番。突然家の中が静かになった。

サラちゃんが居ないとこんなに静かだったんだ。

僕はちょっと寂しくなってクンクン鳴いた。すると、

『ミィミィ』

小さな声が聞こえた。僕は声を頼りにリビングの窓の外を見ると見慣れない子猫が居た。掌に乗りそうな位小さくて弱々しい。母猫は居ないのか僕はキョロキョロしたが、何処にも居ないので、僕は窓の隙間から鼻を差し込んで、無理矢理窓を開けて外に出る事が運良く出来たので、急いで花壇の所に駆け寄ってみると
1匹の子猫と目が合った。

(あぁ、なんて綺麗な青と黄色の瞳なんだろう!初めて会うのに不思議だな。何だか懐かしい気がする?)

子猫がすり寄ってくる。僕は猫が大の苦手だった。

(あれ?何でだろう?とっても可愛い!)

子猫はおっぱいを探すように僕のお腹を探り始めた。

(僕は男の子だからママみたいにおっぱいは出ないよ。それでもいいの?)

お構い無しに子猫はそのまま僕にくっついて眠ってしまった。僕も何だか眠くなって一緒に横になった。おひさまがポカポカポカしてとても気持ちいい。青空には綺麗な虹が架かっている。

(あれ·····どっかで見た事がような気がする。思い出せないけど、とっても綺麗だな。何だろう?アレ?涙が出てくる·····)

『そらくん、ただいま!』

サラちゃんの声で目が覚めた。

『あれ?猫ちゃんがいる!ママ!ママ!白い子猫がそらくんと一緒にいる!』

『あらあら!なんでこんな小さい子猫がこんな所にいるのかしら?』

『可愛い!お目目の色が右と左で違う!ミィミィ鳴いてる』

ママとサラちゃんは大騒ぎをしているせいか子猫も目を覚ました。僕らは顔を見合わせて、お互いの匂いを嗅ぎ、鼻と鼻を合わせて挨拶して、お互いをぺろぺろ舐めあった。

(相性は抜群!君も僕の家族になるの?)

春のうららかな日差しの中、雨上がりのせいか、草木の匂いが立ちこめる。心地よい風。
僕は大好きな人に囲まれ、新たな家族になるかもしれない予感に幸せな気持ちでいっぱいだった。





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