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穏やかで、充実した毎日でした。子供たちが笑って元気で。私にとっては、幸せだったのに。神様は、私が嫌いなようです。この世界にいるのですから、女神さまでしょうか。
私の調合する薬は、町で評判になっていたようです。同じ調合の仕方でも効きがいいのだとか。そのため、高額で取引されるようになったそうです。
雨が降らなかったため、不作となった年がありました。食料は、例年の半分以下しかとれず、農業で生計を立てているものは、飢えるしかありませんでした。けれど王様は、税を軽くすることはせず、いつもと同じように納めるように各町に通達していました。役人は、自分が罰を受けたくはないという思いから、次々に徴収していきます。一番の被害は、農民でしょう。農村からは、大量の餓死者が出たそうです。農作物を根こそぎ持って行かれ、食べるものがなく病に倒れ、死の階段を上って行きました。商人は物価の上昇に伴い、商品の値段をどんどん釣り上げて行きました。自分の分の食料はしっかり確保しながらも、商売をしていました。町に住む者は、蓄えのないものから飢えていきました。それも当然です、働いても賃金は上がらないのに、物価だけがどんどん上がるのです。しかも、働き口も賃金を下げようとするくらいです。1日に1食手に入ればいいほうでした。こうして、貧しいものから飢えていったのです。王はそのことを省みることはしませんでした。ただ日に日に高まる民の不満をどのようによそに向けるか考えていたのです。
そして、白羽の矢が立ったのが私でした。私は、その時ある程度評判の薬士でした。そして、私の過去は分かりません。急に森に住みだし、薬を作っている者。それしか情報がないのです。だからこそ罪を着せるのは、簡単だと考えたのでしょう。共通の敵を作れば、民の敵意もそちらに向かう。王さまたちは、そう考え自分の保身のために、民に通告しました。
「森に住みだした魔女の魔法のせいで、この国は雨が降らなくなった。その魔女は女神の怒りにふれたのだ。魔女を捕らえて、処刑すれば女神もきっと我らを憐れみ、雨を与えてくれよう。女神の怒りを鎮めるためにも、魔女を捕らえよ。魔女を捕らえたものには、褒美を授ける。」
その通達がされてからというもの、森に多くの人が入り込みました。火を放つ者、森で会う女を捕らえるもの。皆目がギラツイテいました。
私と子供たちは、家と庭に張った結界から出られませんでした。見つかれば、確実に殺されるからです。
私の調合する薬は、町で評判になっていたようです。同じ調合の仕方でも効きがいいのだとか。そのため、高額で取引されるようになったそうです。
雨が降らなかったため、不作となった年がありました。食料は、例年の半分以下しかとれず、農業で生計を立てているものは、飢えるしかありませんでした。けれど王様は、税を軽くすることはせず、いつもと同じように納めるように各町に通達していました。役人は、自分が罰を受けたくはないという思いから、次々に徴収していきます。一番の被害は、農民でしょう。農村からは、大量の餓死者が出たそうです。農作物を根こそぎ持って行かれ、食べるものがなく病に倒れ、死の階段を上って行きました。商人は物価の上昇に伴い、商品の値段をどんどん釣り上げて行きました。自分の分の食料はしっかり確保しながらも、商売をしていました。町に住む者は、蓄えのないものから飢えていきました。それも当然です、働いても賃金は上がらないのに、物価だけがどんどん上がるのです。しかも、働き口も賃金を下げようとするくらいです。1日に1食手に入ればいいほうでした。こうして、貧しいものから飢えていったのです。王はそのことを省みることはしませんでした。ただ日に日に高まる民の不満をどのようによそに向けるか考えていたのです。
そして、白羽の矢が立ったのが私でした。私は、その時ある程度評判の薬士でした。そして、私の過去は分かりません。急に森に住みだし、薬を作っている者。それしか情報がないのです。だからこそ罪を着せるのは、簡単だと考えたのでしょう。共通の敵を作れば、民の敵意もそちらに向かう。王さまたちは、そう考え自分の保身のために、民に通告しました。
「森に住みだした魔女の魔法のせいで、この国は雨が降らなくなった。その魔女は女神の怒りにふれたのだ。魔女を捕らえて、処刑すれば女神もきっと我らを憐れみ、雨を与えてくれよう。女神の怒りを鎮めるためにも、魔女を捕らえよ。魔女を捕らえたものには、褒美を授ける。」
その通達がされてからというもの、森に多くの人が入り込みました。火を放つ者、森で会う女を捕らえるもの。皆目がギラツイテいました。
私と子供たちは、家と庭に張った結界から出られませんでした。見つかれば、確実に殺されるからです。
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