条件は死なないこと

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　「あなたを生むんじゃなかった。」
そう言いながら私の首を絞めている母の泣き顔が私の最期の記憶だった。
　そして、どこかから聞こえてきた『やっぱりか』という声が妙に印象に残った。

　たぶん私は死んだのだろう何もない暴力的なまでに広がる白。白という色はここまで精神的に堪えるのかと思うほどの空間だった。そこには最期に聞いた声が響いていた。

　「やっぱり、殺されすぎなんだよね。99回なんてありえないよ。魂が疲弊しすぎてて、輪廻の輪に載せた瞬間に消滅だね。消滅なんて面倒なんだよな。やっぱり、おまえの世界に送ってリハビリさせよう。とりあえず目標は、殺されないことかな。転生させてすぐ死なれても困るから記憶はこのまま。体力・精神力・幸運・魔力の数値を上げて。肉体は、成人と言われている18歳で。入力完了。後は、なるようになってもらうしかないな。

　・・・・聞いてたよね、そんな感じだから。リハビリ頑張って。」


誰に言ってたんだろうね。知らないふりしたい。そんな思いを抱きながら黒い世界に吸い込まれていったのです。