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第9章 狩って吊して皮剥いで ~冬休み合宿編・上~
第78話 肉祭りの夜
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猪魔獣4匹の内臓肉は量が多い事もあって正銀貨1枚になった。褒賞金を受け取り、その後一番小さい猪魔獣の内臓肉を部屋の冷蔵庫にいれたらもうお昼近い。
とりあえず夕食は焼肉祭り予定なので昼食は趣向を変えておこう。冷蔵庫にある鹿肉ももう少し寝かせた方が美味しいだろうし。
そんな訳でお昼は塩漬け肉とトマトソースのスパゲティだ。この手のパスタ料理は手軽に作れる割には結構美味しい。今のようにすぐ食べたいときは大変に助かる。
さて、とりあえず鹿肉の一部とモツの一部は買い物前に下拵え。モツは小麦粉で2回洗って、鹿肉はある程度カットして、昨日作ったタレに漬け込む。タレ味の焼肉用に少しでも漬けこみ時間を稼ぎたかったのだ。
さて買い出しだ。今回は肉に合わせた選択で買いまくる。鑑定魔法も使いまくりだ。
『地球のホースラディッシュ・西洋わさびと同様のもの』は勿論購入。タレ用とデザート用に林檎も大量購入。
『地球の押麦と同様のもの。炊くとふっくらして米に近い』も購入。いわゆる自然薯』も購入。タマネギ、ネギ、生姜、ニンニクは当然。
焼き肉を包んで食べるサンチュっぽい葉っぱもモツを洗うのに使う小麦粉も必要。あと酒とかレモン汁とか干し魚も出汁作り用に購入。大根とにんじんもあったので購入。
残念ながら味噌や醤油は無かった。あとはゴマも無かった。この辺はちょっと心残りだ。
なおシモンさんが分厚い革手袋を人数分購入していた。この革手袋はワックスや樹液で防水加工もしてある。明日の猪魔獣《オツコト》の解体で使うらしい
色々買い込んだ後、自主的にお手伝いしてくれる皆さんをこき使って下準備を開始。まずは大量にあるモツを洗う作業だ。
更に茹でたりお湯で脂を取ったり地味な作業が続く。幸い新鮮だからか殺菌魔法のおかげか匂いはあまり無い。ヨーコ先輩が風魔法で換気を良くしてくれているおかげもある。
皆さんがモツの下拵えをやってくれている間に俺は醤油の代用品を作る。具体的には酒に干し魚とレモン、林檎に塩を入れてぐつぐつぐつぐつ煮込みまくる。
前世で煎酒が醤油の代用になるという事を聞いたのを思い出したのだ。ただ煎酒に使う梅干しがないのでレモンと林檎で代用。鰹節は干し魚で代用、更に塩をちょい多めにして鹿魔獣の骨もちょい加えて。
結果的には醤油とは香りが違うがそれなりに美味しい塩味の液体調味料が出来た。
そんなこんなで3時間ほど色々やった後、ついに肉祭りの準備が完成。なお3時間フルに動いたのは俺だけで、あとはモツ下準備と肉切りまでやったところで解放している。あまり準備をしていると食べる前にお腹いっぱいに感じてしまう事もあるしさ。
ただ切り分け作業だけは最後にシモンさんに手伝って貰った。彼女は俺より遙かに器用だから。
「よし完成だ。運ぶの頼む!」
待ちくたびれた皆さんがガンガン運んでいって夕食準備は完成だ。
まずは皆さんに食べ方の説明から。
「この皿とこの皿の肉は焼かないで食べる。これは味付け済み。こっちはこのタレにつけて食べる。ちょっと風味が欲しい人はこの3つの薬味を使って調節してくれ」
焼かない肉用のタレは煎り酒もどき。薬味は生姜、ネギ、西洋わさびだ。
「こっちの皿は焼いて食べる方。焼き方はここへ載せて、ゆっくりめに熱魔法を通して、脂が落ちてきたら食べ頃だ。タレはこのタレがメインだけれど、レモン塩やさっきの冷たい肉用のタレ等、好きなもので食べてくれ」
こちらのタレは昨夜から仕込んでいた俺特製のちょい甘めな焼き肉のタレだ。
「あとこの皿、これが今日の主食になる。大麦を平らに潰したものを炊いたものと、山芋をすりつぶしたもの。山芋をすりつぶしたものをこの麦ご飯の上にかけて、ちょっとこのタレを加えて食べる。初めてかもしれないけれど焼き肉にはあうから試してくれ」
要は麦とろご飯である。麦飯は押麦100%で米を混ぜていないが、わりともちもちしていい感じだ。
「あとこっちのサラダは焼き肉と一緒に食べられるようにしてある」
サラダからサンチュっぽい葉っぱを取り、同じくサラダ内の人参の細切り。大根の細切りを載せて、さっき見本で焼いた肉にタレをたっぷりつけて載せくるっと巻いて味見。うん、なかなか美味しいぞ。
「こんな感じで。勿論独立して食べてもいいけれど。以上!」
そして食戦の火蓋は切られた。
俺はまずは刺身方面から。レバー、ガツ、タン、ハツ、鹿魔獣ヒレ肉……
ガツは煮込んだ後脂部分を取り、カットしてネギと塩と生姜と油で和えたもの。他は生だけれど、ミド・リーの魔法で殺虫殺菌済みなので安心して食べられる。煎り酒もどきにちょっと西洋わさびと生姜を落としたもので食べると凄く旨い。それぞれ味も歯ごたえも違うのだがそこがいい!
永遠に食べ続けたいけれど俺の胃袋は小容量なので焼き肉の方も食べてみる。
まずはタンから行こうかな。ちょっとじっくり目に焼いて、これはレモン塩で行こう。うん、味も歯ごたえも最高!
そして焼き肉には麦とろご飯があう事あう事。次に食べた味付けシロコロもいい感じだ。
「不思議だな。以前モツを食べた時はもっと臭ったように思うのだが」
「新鮮ですしフールイ先輩の処理や下拵えが完全でしたからね」
「生やただ焼いただけの肉でもこんなに美味しいのですね」
「未知の食感」
「狩猟実習とそう変わらない筈なのに何故」
「このタレや麦ご飯があっています」
大好評と言っていいかな。でも確かに美味しい。
とりあえず夕食は焼肉祭り予定なので昼食は趣向を変えておこう。冷蔵庫にある鹿肉ももう少し寝かせた方が美味しいだろうし。
そんな訳でお昼は塩漬け肉とトマトソースのスパゲティだ。この手のパスタ料理は手軽に作れる割には結構美味しい。今のようにすぐ食べたいときは大変に助かる。
さて、とりあえず鹿肉の一部とモツの一部は買い物前に下拵え。モツは小麦粉で2回洗って、鹿肉はある程度カットして、昨日作ったタレに漬け込む。タレ味の焼肉用に少しでも漬けこみ時間を稼ぎたかったのだ。
さて買い出しだ。今回は肉に合わせた選択で買いまくる。鑑定魔法も使いまくりだ。
『地球のホースラディッシュ・西洋わさびと同様のもの』は勿論購入。タレ用とデザート用に林檎も大量購入。
『地球の押麦と同様のもの。炊くとふっくらして米に近い』も購入。いわゆる自然薯』も購入。タマネギ、ネギ、生姜、ニンニクは当然。
焼き肉を包んで食べるサンチュっぽい葉っぱもモツを洗うのに使う小麦粉も必要。あと酒とかレモン汁とか干し魚も出汁作り用に購入。大根とにんじんもあったので購入。
残念ながら味噌や醤油は無かった。あとはゴマも無かった。この辺はちょっと心残りだ。
なおシモンさんが分厚い革手袋を人数分購入していた。この革手袋はワックスや樹液で防水加工もしてある。明日の猪魔獣《オツコト》の解体で使うらしい
色々買い込んだ後、自主的にお手伝いしてくれる皆さんをこき使って下準備を開始。まずは大量にあるモツを洗う作業だ。
更に茹でたりお湯で脂を取ったり地味な作業が続く。幸い新鮮だからか殺菌魔法のおかげか匂いはあまり無い。ヨーコ先輩が風魔法で換気を良くしてくれているおかげもある。
皆さんがモツの下拵えをやってくれている間に俺は醤油の代用品を作る。具体的には酒に干し魚とレモン、林檎に塩を入れてぐつぐつぐつぐつ煮込みまくる。
前世で煎酒が醤油の代用になるという事を聞いたのを思い出したのだ。ただ煎酒に使う梅干しがないのでレモンと林檎で代用。鰹節は干し魚で代用、更に塩をちょい多めにして鹿魔獣の骨もちょい加えて。
結果的には醤油とは香りが違うがそれなりに美味しい塩味の液体調味料が出来た。
そんなこんなで3時間ほど色々やった後、ついに肉祭りの準備が完成。なお3時間フルに動いたのは俺だけで、あとはモツ下準備と肉切りまでやったところで解放している。あまり準備をしていると食べる前にお腹いっぱいに感じてしまう事もあるしさ。
ただ切り分け作業だけは最後にシモンさんに手伝って貰った。彼女は俺より遙かに器用だから。
「よし完成だ。運ぶの頼む!」
待ちくたびれた皆さんがガンガン運んでいって夕食準備は完成だ。
まずは皆さんに食べ方の説明から。
「この皿とこの皿の肉は焼かないで食べる。これは味付け済み。こっちはこのタレにつけて食べる。ちょっと風味が欲しい人はこの3つの薬味を使って調節してくれ」
焼かない肉用のタレは煎り酒もどき。薬味は生姜、ネギ、西洋わさびだ。
「こっちの皿は焼いて食べる方。焼き方はここへ載せて、ゆっくりめに熱魔法を通して、脂が落ちてきたら食べ頃だ。タレはこのタレがメインだけれど、レモン塩やさっきの冷たい肉用のタレ等、好きなもので食べてくれ」
こちらのタレは昨夜から仕込んでいた俺特製のちょい甘めな焼き肉のタレだ。
「あとこの皿、これが今日の主食になる。大麦を平らに潰したものを炊いたものと、山芋をすりつぶしたもの。山芋をすりつぶしたものをこの麦ご飯の上にかけて、ちょっとこのタレを加えて食べる。初めてかもしれないけれど焼き肉にはあうから試してくれ」
要は麦とろご飯である。麦飯は押麦100%で米を混ぜていないが、わりともちもちしていい感じだ。
「あとこっちのサラダは焼き肉と一緒に食べられるようにしてある」
サラダからサンチュっぽい葉っぱを取り、同じくサラダ内の人参の細切り。大根の細切りを載せて、さっき見本で焼いた肉にタレをたっぷりつけて載せくるっと巻いて味見。うん、なかなか美味しいぞ。
「こんな感じで。勿論独立して食べてもいいけれど。以上!」
そして食戦の火蓋は切られた。
俺はまずは刺身方面から。レバー、ガツ、タン、ハツ、鹿魔獣ヒレ肉……
ガツは煮込んだ後脂部分を取り、カットしてネギと塩と生姜と油で和えたもの。他は生だけれど、ミド・リーの魔法で殺虫殺菌済みなので安心して食べられる。煎り酒もどきにちょっと西洋わさびと生姜を落としたもので食べると凄く旨い。それぞれ味も歯ごたえも違うのだがそこがいい!
永遠に食べ続けたいけれど俺の胃袋は小容量なので焼き肉の方も食べてみる。
まずはタンから行こうかな。ちょっとじっくり目に焼いて、これはレモン塩で行こう。うん、味も歯ごたえも最高!
そして焼き肉には麦とろご飯があう事あう事。次に食べた味付けシロコロもいい感じだ。
「不思議だな。以前モツを食べた時はもっと臭ったように思うのだが」
「新鮮ですしフールイ先輩の処理や下拵えが完全でしたからね」
「生やただ焼いただけの肉でもこんなに美味しいのですね」
「未知の食感」
「狩猟実習とそう変わらない筈なのに何故」
「このタレや麦ご飯があっています」
大好評と言っていいかな。でも確かに美味しい。
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