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第15章 新学期を迎えて
第118話 実験成功?
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俺の研究は遅遅として進まない。コイルの方はある程度成果が出ているのだ。でもコンデンサーに対応する方がどうにもうまくない。
空気を絶縁体とした平行板コンデンサーというのが駄目なのか。なら別の絶縁体を使えばいいのだろうか。それとも単に今作成しているものでは容量が足りないのだろうか。
実験用に使っている鹿魔獣《チデジカ》の魔石にも限りがある。まだ1個しか使い切っていないけれど。
容量不足という可能性を考え、コンデンサーの新型をシモンさんに作って貰った。薄い魔法銅板の表面に薄く樹木の樹脂を塗って乾かし、別の魔法銅板と貼り合わせた物だ。
20指平方の大きさの物を20枚作って貰った。これなら今まで実験で使っていた可変コンデンサーより容量は大きいはずだ。
容量調整は並列に繋ぐ板の数で行う。少し面倒だが仕方ない。あ、その前に。
「5番の鏡中止。至急酸を入れて」
「わかった」
ミド・リーが鏡製造用の容器のひとつに用意しておいた液体を入れる。セーフだ。今、雷銀が出来そうな兆候があった。
あれが出来たらドン! 爆発事故だ。怖いので常時鑑定魔法で監視をしている状態。
ミド・リーはゆっくり5番に浸していたガラスを持ち上げる。
「一応問題無く出来ているみたいだけどね」
「でも層がちょっと薄いな。もう一度やった方がいい」
「わかった」
鏡製造は相変わらずだ。この映りのいい鏡、かなり好評らしい。
でも鏡製造もそのうちスキンケアと同じようにシンハの家にぶん投げるつもりだ。鑑定魔法持ちが常時監視する必要があるけれど。
女子の皆さんが製造に飽きたらそう意見することにしよう。今は色々なデザインの鏡を半ば自分用に作る事に夢中だから。
鑑定魔法は常時起動にしておきつつも俺は俺の研究を継続。実験回路に作ってもらったコンデンサーを接続する。これは鹿魔獣の魔石と接続されていて、魔力が通れば電圧計の針が動く仕組みだ。
今は既に上はコイルでぎりぎり通る帯域になっている。あとはコンデンサを接続して電圧計の針が下がり始める場所を見つければいい。そうすれば帯域の上と下をカットし、電気魔法だけを通す回路が出来上がる。
これを応用すればそれぞれの魔法だけを通す回路が出来る訳だ。この発想はスピーカー用のネットワークの設計方法。ツイーターやミドルレンジ、ウーファー等の音域を調節する回路だ。
さて1個接続の状態では……変化無し。次は並列で2個……
研究は続く。
鐘が鳴る。本日の活動は終了だ。残念ながら俺の研究は今日も成果が出なかった。
でももう少しという感触はあるのだ。少なくともコンデンサーがコンデンサーとしての機能を持っている事は確認済。全部を並列につなぎ回路を作って電源をオンオフすると、コンデンサを接続していない時よりも電流計の反応が遅くなるのだ。
つまりこの形式のコンデンサで魔力をある程度蓄積することは出来ている。だから予想が正しければあとは容量の大きさだけの筈なのだ。きっと。
鏡部門も片付け中。全部の溶液を中和しているところだ。
これを忘れると研究室内で爆発が起きる可能性がある。色々面倒なのだが仕方ない。
「お疲れさまでした」
「また明日、ですわね」
そんな感じで別れる。
俺、シンハ君、ミド・リーは帰る方向が同じ。だからだいたい一緒に帰る。
「そういえばミタキ、今は何をやっているんだ? シモンさんに色々作って貰っては実験しているみたいだけれどさ」
そういえばまだ誰にも説明していなかったな。
「要は魔法杖の続きさ。今までの魔法杖は自分の持っている特殊魔法を増幅するものだった。でも今回作っているのは自分の持っている魔法以外の魔法効果を引き出すものだ。うまくいけばシンハが治療魔法を使ったりミド・リーが工作系魔法を使ったりできるような、そんな杖の部品の一部だ」
そう、今作っているのは誰でもすべての魔法を使える万能杖。厳密にいえばその第一段階の部分だ。
「そんな事出来るの?」
ミド・リーの台詞に俺は頷く。
「出来ると思う。例えば日常魔法ならほとんどの人が火魔法も水魔法も使えるだろ。ただ威力を大きくしようとするとうまくいかない。それは実は自分の持っている特殊魔法が邪魔をしているんじゃないか。そう思ったんだ。
だから得意な魔法が邪魔をしないよう魔力を杖で制御する。必要な魔法に適した魔力だけを選んで引き出してやるんだ。そうすれば誰でもほぼ全ての魔法を使えるんじゃないかと思ってさ。無論治療魔法の高度なものは医学の知識が必要だし、シモンさんの工作系魔法は物を立体的にイメージする能力が必要なんだろうけれど」
以前学長が言っていた。記憶の中の世界では殆どの人がいくつもの魔法を持ち、それらを自由に使用して快適な生活を送っていたと。それを元に日常魔法を生み出したと。
ならこの世界でもほとんどの人はいくつも魔法を使える能力を潜在的に持っているのではないか。それを引き出すにはどうすればいいか。そう考えた結果が今の研究の始まりだ。
まあ理論というか方法論は俺の前世の知識、スピーカー用ネットワークの仕組みをそのまま使っただけなのだけれど。
「それが出来れば魔法の革命だよな。誰でも本当に自由自在に魔法が使える」
「勿論知識や思考能力によって差は出ると思う。さっき言った治療魔法とか工作系魔法以外だってそうだ。例えば俺の鑑定魔法は俺の知識に紐付いた範囲までしか鑑定できないしさ。それでもこれが実用化できれば、誰だって今の日常魔法の数倍の魔法は相性や資質に関係なく使えるようになると思うんだ。まだ遠い道のりだけれどさ、完成までには」
「最近、ミタキはずっと何か実験やっているものね」
「そういう事。なかなか思った通りの結果が出なくてさ」
「でもそんなとんでもない事、そう簡単に実現したら専門の研究者もたまったものじゃないだろ。なかなか上手くいかない位が当たり前なんじゃないか」
「まあそうだよね」
確かにな。焦る必要は無い。のんびり研究すればいいんだ。
そう思うと少し気分が楽になる。
◇◇◇
さて、そんな訳で翌日の午後、研究室。コンデンサーは更に大型化し三板タイプに進化。
本日も鏡の生産を行っているのでそっちの監視も欠かせない。まあ鑑定魔法を常時発動状態にして対象固定しておけばいいのだけれど。
昨日より少し容量を上げた状態で実験開始。ん、昨日より電圧計の数値が少し下がったような。
でも成功と考えるのはまだ早い。更に並列にコンデンサーを追加して確認。おっ、また数値が下がっている。
これはひょっとして成功という奴では……
容量を微調整して下がり始める場所を探す。下がり始める場所の手前でコンデンサの数を固定。データを記録する。鹿魔獣の魔石からの配線を外し、手持ち用の棒に接続。
さあ、この棒を持って俺が魔力をかけて電圧計の針が動けば、俺も電気魔法を使えているという事になる。
挑戦する寸前に鑑定魔法発動中であることを思い出した。鏡製造中に鑑定魔法が切れたらまずい。普通は魔法を同時にいくつか使用できるのだが万が一のことがある。もしも雷銀が出来そうな事を感知できなければドッカンだ。
こういう時は応援を呼ぼう。シンハ君はまだトレーニングから帰っていないから駄目。他に暇そうにしている召喚可能な人材は……
ミド・リーは魔力は大きいけれど魔法の性質が温和だからいいかもしれない。ただ今は片手で持つ鏡を嬉々としてデザイン中だからパス。ナカさんも同じく楽しそうに折りたたみ鏡なんてデザインしているからパス。
とすると……
「シモンさんごめん、ちょっと手伝って貰っていいか」
「いいよ、何かな」
毎度毎度申し訳ないけれどついシモンさんに頼ってしまう。
「この実験装置は予想通りなら魔力から電気魔法の成分を取り出す装置になっている筈なんだ。それで魔力を込めてみて電気魔法が発生するか確認したいけれど、俺は鑑定魔法を発動中で実験出来ない。だから申し訳ないけれど、ここを持った状態で、この炭素棒に熱が発生するように魔法をかけてくれないか。イメージとしてこの持った棒から魔力を流すような感じで」
「棒から魔力を流すイメージだね。わかった。やってみるよ」
シモンさんが魔力出力用の魔法銅の棒を持つ。さあどうだ。
俺が見ている前で電圧計の針は間違いなく動いた。鹿魔獣の魔石の時ほどでは無い。でもその半分程度の所をしっかり針は指している。
空気を絶縁体とした平行板コンデンサーというのが駄目なのか。なら別の絶縁体を使えばいいのだろうか。それとも単に今作成しているものでは容量が足りないのだろうか。
実験用に使っている鹿魔獣《チデジカ》の魔石にも限りがある。まだ1個しか使い切っていないけれど。
容量不足という可能性を考え、コンデンサーの新型をシモンさんに作って貰った。薄い魔法銅板の表面に薄く樹木の樹脂を塗って乾かし、別の魔法銅板と貼り合わせた物だ。
20指平方の大きさの物を20枚作って貰った。これなら今まで実験で使っていた可変コンデンサーより容量は大きいはずだ。
容量調整は並列に繋ぐ板の数で行う。少し面倒だが仕方ない。あ、その前に。
「5番の鏡中止。至急酸を入れて」
「わかった」
ミド・リーが鏡製造用の容器のひとつに用意しておいた液体を入れる。セーフだ。今、雷銀が出来そうな兆候があった。
あれが出来たらドン! 爆発事故だ。怖いので常時鑑定魔法で監視をしている状態。
ミド・リーはゆっくり5番に浸していたガラスを持ち上げる。
「一応問題無く出来ているみたいだけどね」
「でも層がちょっと薄いな。もう一度やった方がいい」
「わかった」
鏡製造は相変わらずだ。この映りのいい鏡、かなり好評らしい。
でも鏡製造もそのうちスキンケアと同じようにシンハの家にぶん投げるつもりだ。鑑定魔法持ちが常時監視する必要があるけれど。
女子の皆さんが製造に飽きたらそう意見することにしよう。今は色々なデザインの鏡を半ば自分用に作る事に夢中だから。
鑑定魔法は常時起動にしておきつつも俺は俺の研究を継続。実験回路に作ってもらったコンデンサーを接続する。これは鹿魔獣の魔石と接続されていて、魔力が通れば電圧計の針が動く仕組みだ。
今は既に上はコイルでぎりぎり通る帯域になっている。あとはコンデンサを接続して電圧計の針が下がり始める場所を見つければいい。そうすれば帯域の上と下をカットし、電気魔法だけを通す回路が出来上がる。
これを応用すればそれぞれの魔法だけを通す回路が出来る訳だ。この発想はスピーカー用のネットワークの設計方法。ツイーターやミドルレンジ、ウーファー等の音域を調節する回路だ。
さて1個接続の状態では……変化無し。次は並列で2個……
研究は続く。
鐘が鳴る。本日の活動は終了だ。残念ながら俺の研究は今日も成果が出なかった。
でももう少しという感触はあるのだ。少なくともコンデンサーがコンデンサーとしての機能を持っている事は確認済。全部を並列につなぎ回路を作って電源をオンオフすると、コンデンサを接続していない時よりも電流計の反応が遅くなるのだ。
つまりこの形式のコンデンサで魔力をある程度蓄積することは出来ている。だから予想が正しければあとは容量の大きさだけの筈なのだ。きっと。
鏡部門も片付け中。全部の溶液を中和しているところだ。
これを忘れると研究室内で爆発が起きる可能性がある。色々面倒なのだが仕方ない。
「お疲れさまでした」
「また明日、ですわね」
そんな感じで別れる。
俺、シンハ君、ミド・リーは帰る方向が同じ。だからだいたい一緒に帰る。
「そういえばミタキ、今は何をやっているんだ? シモンさんに色々作って貰っては実験しているみたいだけれどさ」
そういえばまだ誰にも説明していなかったな。
「要は魔法杖の続きさ。今までの魔法杖は自分の持っている特殊魔法を増幅するものだった。でも今回作っているのは自分の持っている魔法以外の魔法効果を引き出すものだ。うまくいけばシンハが治療魔法を使ったりミド・リーが工作系魔法を使ったりできるような、そんな杖の部品の一部だ」
そう、今作っているのは誰でもすべての魔法を使える万能杖。厳密にいえばその第一段階の部分だ。
「そんな事出来るの?」
ミド・リーの台詞に俺は頷く。
「出来ると思う。例えば日常魔法ならほとんどの人が火魔法も水魔法も使えるだろ。ただ威力を大きくしようとするとうまくいかない。それは実は自分の持っている特殊魔法が邪魔をしているんじゃないか。そう思ったんだ。
だから得意な魔法が邪魔をしないよう魔力を杖で制御する。必要な魔法に適した魔力だけを選んで引き出してやるんだ。そうすれば誰でもほぼ全ての魔法を使えるんじゃないかと思ってさ。無論治療魔法の高度なものは医学の知識が必要だし、シモンさんの工作系魔法は物を立体的にイメージする能力が必要なんだろうけれど」
以前学長が言っていた。記憶の中の世界では殆どの人がいくつもの魔法を持ち、それらを自由に使用して快適な生活を送っていたと。それを元に日常魔法を生み出したと。
ならこの世界でもほとんどの人はいくつも魔法を使える能力を潜在的に持っているのではないか。それを引き出すにはどうすればいいか。そう考えた結果が今の研究の始まりだ。
まあ理論というか方法論は俺の前世の知識、スピーカー用ネットワークの仕組みをそのまま使っただけなのだけれど。
「それが出来れば魔法の革命だよな。誰でも本当に自由自在に魔法が使える」
「勿論知識や思考能力によって差は出ると思う。さっき言った治療魔法とか工作系魔法以外だってそうだ。例えば俺の鑑定魔法は俺の知識に紐付いた範囲までしか鑑定できないしさ。それでもこれが実用化できれば、誰だって今の日常魔法の数倍の魔法は相性や資質に関係なく使えるようになると思うんだ。まだ遠い道のりだけれどさ、完成までには」
「最近、ミタキはずっと何か実験やっているものね」
「そういう事。なかなか思った通りの結果が出なくてさ」
「でもそんなとんでもない事、そう簡単に実現したら専門の研究者もたまったものじゃないだろ。なかなか上手くいかない位が当たり前なんじゃないか」
「まあそうだよね」
確かにな。焦る必要は無い。のんびり研究すればいいんだ。
そう思うと少し気分が楽になる。
◇◇◇
さて、そんな訳で翌日の午後、研究室。コンデンサーは更に大型化し三板タイプに進化。
本日も鏡の生産を行っているのでそっちの監視も欠かせない。まあ鑑定魔法を常時発動状態にして対象固定しておけばいいのだけれど。
昨日より少し容量を上げた状態で実験開始。ん、昨日より電圧計の数値が少し下がったような。
でも成功と考えるのはまだ早い。更に並列にコンデンサーを追加して確認。おっ、また数値が下がっている。
これはひょっとして成功という奴では……
容量を微調整して下がり始める場所を探す。下がり始める場所の手前でコンデンサの数を固定。データを記録する。鹿魔獣の魔石からの配線を外し、手持ち用の棒に接続。
さあ、この棒を持って俺が魔力をかけて電圧計の針が動けば、俺も電気魔法を使えているという事になる。
挑戦する寸前に鑑定魔法発動中であることを思い出した。鏡製造中に鑑定魔法が切れたらまずい。普通は魔法を同時にいくつか使用できるのだが万が一のことがある。もしも雷銀が出来そうな事を感知できなければドッカンだ。
こういう時は応援を呼ぼう。シンハ君はまだトレーニングから帰っていないから駄目。他に暇そうにしている召喚可能な人材は……
ミド・リーは魔力は大きいけれど魔法の性質が温和だからいいかもしれない。ただ今は片手で持つ鏡を嬉々としてデザイン中だからパス。ナカさんも同じく楽しそうに折りたたみ鏡なんてデザインしているからパス。
とすると……
「シモンさんごめん、ちょっと手伝って貰っていいか」
「いいよ、何かな」
毎度毎度申し訳ないけれどついシモンさんに頼ってしまう。
「この実験装置は予想通りなら魔力から電気魔法の成分を取り出す装置になっている筈なんだ。それで魔力を込めてみて電気魔法が発生するか確認したいけれど、俺は鑑定魔法を発動中で実験出来ない。だから申し訳ないけれど、ここを持った状態で、この炭素棒に熱が発生するように魔法をかけてくれないか。イメージとしてこの持った棒から魔力を流すような感じで」
「棒から魔力を流すイメージだね。わかった。やってみるよ」
シモンさんが魔力出力用の魔法銅の棒を持つ。さあどうだ。
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