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第11話 乾期を前にして(第2章エピローグ)
50 エピローグ
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ミョウドーのというか、ナハルの後始末が一段落した12月。
ケカハの方は、これ以上ない位に順調だ。
「豆や芋は想定以上に豊作でした。これは魔法のおかげで、1人1人が作業できる面積が大幅に増えた事、畑が1年目なので土質がいい事が理由だと思われます」
「猪や鹿、その他の野生動物で肉もかなりの量を確保して貯蔵出来ています。何というか、去年の秋までが嘘だったようです」
「食料の貯蔵量は、500人が初夏の収穫期まで過ごすのに充分な程度です。ですが肉類は長くても半年しか持ちません。この辺りについては、島嶼部やセキテツ、ミョウドー等へ交換に行ってもいいかと思われます」
以上、ビブラム、クエルチェ、そして倉庫番のエイダンによる報告だ。
雨期に入ったおかげで、各所に造った溜め池にはきっちり水が貯まっている。洪水の兆候も今のところない。
曲がりくねった川を直線にして、浚渫して、高い堤防を造る。これだけでもかなりの洪水抑止効果があるようだ。
◇◇◇
ミョウドーの方も、それなりに手を入れた。
ミドチ川とナガ川とカツーラ川それぞれの本流と大きめの支流について、できる限り直線化し、川底を浚渫し、高い堤防を造った。
あとミドチ川の中流、ニシゴーと呼ばれていた地域にダムを造った。イメージ的には吉野川の池田ダムだ。
ミドチ川の上流側はトサハタの領域だから、早明浦ダムに相当するダムを勝手に造る事は出来ない。
なので池田ダム相当の場所にあるニシゴーダムは、日本に実在する池田ダムを越え、早明浦ダム並に巨大なものとさせて貰った。
此処からケカハ用水が、ケカハ側へと延びていて、その先はこの村をはじめとしたケカハ平野一帯へと通じるように造ってある。
ミョウドーの統治組織についても手を出した。
此処は太政官庁と神祇官庁という2つの官僚組織で統治していた。
しかし神祇官庁は、世襲の長官が神勅を好き勝手に発令してやりたい放題。太政官庁も長官をはじめ、重臣の3割が腐っていた。
なので神の強権を発動。神祇官庁は廃止し、太政官庁の重臣も能力や性格、言行に問題無い者にすげ替え。
あとは基本的に替えた者によって、改革を進めて貰うという方針だ。
元神祇官庁長官とか元重臣連中が反乱を起こそうとしたので、山奥の辺境に造った幾つかの村へさっくりと移動させて隔離。
隔離した以外の全住民に魔法を授与し、使用方法や使用上の注意等を神託で伝えた。
その後も全知である程度は様子を見ておくけれど、ここから先は基本的には現地任せ。
強いて言えば通貨のデザインを造り替えたことくらいだ。
この世界では通貨は神が製造して、人に下賜するものとなっている。
神の信用のもとに流通するという意味があるらしい。
そしてミョウドーの現在の通貨、具体的には大金貨、小金貨、大銀貨、小銀貨、銅貨のデザインは、表がナハルの横顔で、裏が金額を表す数字。
太政官庁の皆様は、可能な限り早期にナハルの横顔から変更したいと主張した。
よっぽどナハルは嫌われていたようだ。
しかし自分の顔なんて、硬貨にまでして流通させたいと思わない。
太政官庁の担当者にせっつかれ、硬貨にちょうどいい円形のデザインとして思い浮かんだのが、前世の『うどん県県章』だった。
具体的に言うと丼に入ったうどんのマークだ。
他に思いついたのが、ヤドン入りのポケモンマンホールとかだったので仕方ない。
この世界では任天堂に怒られる事はないと思うけれど。
絵柄については『かつて私がいた神の国で一般的だった食事を図案化したもの』と説明しておいた。
そんな訳で現在は、うどん県っぽいケカハではなく、その隣のミョウドーにうどん県県章入り通貨が流通している。
◇◇◇
ミョウドーで太政官庁と神祇官庁に手を出した事は、ビブラム達、ケカハの村の幹部にも伝えている。
「9月に来るケカハの元住民についても、リーダーや統治体制に問題あると判断した場合、神の強権を発動して貴方達をトップやそれに準じる地位につける可能性があります。そのことは今のうちに承知しておいてください」
先遣隊の幹部の皆さんは、それなりに能力があるし、人格的にも問題はない。
本人達、具体的にはビブラム、イルザ、エイダンあたりが複雑そうな表情だったけれど、諦めて貰うとしよう。
そんな感じで、ケカハとミョウドーの内政側は順調だ。少なくとも私の全知が関知する限りは、だけれども。
現在は基本的に顕現1体で、ロシュやブルージュと暮らしている。
後は昼間にセキテツとの境での昼食会に1体、他には必要に応じてケカハ各地やミョウドーの各地、ミョウドーの元ナハル居所に造った神社に顕現を出すという形で。
一日に得られる神力も、何と4,000を超えた。ナハルと対決した頃の10倍以上で、その気になれば大規模土木工事等も思うがままに行える。
ただ大規模工事はほとんど終わったので、今やっているのは工事の手直しと、金属精錬が主だ。
ミョウドーはケカハより遙かに広く、鉱山資源が多い。
なので貨幣に使用可能な金と銀、用途が多く使用量が多い鉄と銅を中心に、全在を使用して採掘、精錬してインゴットにする。
これら金属は私がやる工事に使用したり、硬貨にしたり、村やミョウドーの太政官庁へと卸したり。
私には全知と全在があるので、思い浮かべるだけで採掘からインゴット化まで出来る。
だからまあ、そうたいした仕事じゃない。
そんな感じで取り敢えず忙しくない程度にお仕事があり、それでいてロシュやブルージュとのスローライフも出来る。
6日に一度のお休みの日に、ロシュ達、日によってはサレラやアルトラ、クエラといったロシュの友達も連れて、村の外へドライブ&ハイキングに行くなんて事もしている。
神社の醸造試験所で作っている味噌や醤油、酒、みりんも、まもなく出来上がりそうだ。
そうすればいよいよ、うどんを全村民に広げる事ができる。
私にとって、理想的な生活だった。このまま延々と続いて欲しいと思っていた位に。
※ うどん県県章
香川県の県章とは別物。具体的な形は、以下のページを参照。
https://www.my-kagawa.jp/photo/10000446
※ ヤドン入りポケモンマンホール
香川県の各地に存在する。以下のページによると18種類存在する模様。
https://local.pokemon.jp/manhole/kagawa.html
ケカハの方は、これ以上ない位に順調だ。
「豆や芋は想定以上に豊作でした。これは魔法のおかげで、1人1人が作業できる面積が大幅に増えた事、畑が1年目なので土質がいい事が理由だと思われます」
「猪や鹿、その他の野生動物で肉もかなりの量を確保して貯蔵出来ています。何というか、去年の秋までが嘘だったようです」
「食料の貯蔵量は、500人が初夏の収穫期まで過ごすのに充分な程度です。ですが肉類は長くても半年しか持ちません。この辺りについては、島嶼部やセキテツ、ミョウドー等へ交換に行ってもいいかと思われます」
以上、ビブラム、クエルチェ、そして倉庫番のエイダンによる報告だ。
雨期に入ったおかげで、各所に造った溜め池にはきっちり水が貯まっている。洪水の兆候も今のところない。
曲がりくねった川を直線にして、浚渫して、高い堤防を造る。これだけでもかなりの洪水抑止効果があるようだ。
◇◇◇
ミョウドーの方も、それなりに手を入れた。
ミドチ川とナガ川とカツーラ川それぞれの本流と大きめの支流について、できる限り直線化し、川底を浚渫し、高い堤防を造った。
あとミドチ川の中流、ニシゴーと呼ばれていた地域にダムを造った。イメージ的には吉野川の池田ダムだ。
ミドチ川の上流側はトサハタの領域だから、早明浦ダムに相当するダムを勝手に造る事は出来ない。
なので池田ダム相当の場所にあるニシゴーダムは、日本に実在する池田ダムを越え、早明浦ダム並に巨大なものとさせて貰った。
此処からケカハ用水が、ケカハ側へと延びていて、その先はこの村をはじめとしたケカハ平野一帯へと通じるように造ってある。
ミョウドーの統治組織についても手を出した。
此処は太政官庁と神祇官庁という2つの官僚組織で統治していた。
しかし神祇官庁は、世襲の長官が神勅を好き勝手に発令してやりたい放題。太政官庁も長官をはじめ、重臣の3割が腐っていた。
なので神の強権を発動。神祇官庁は廃止し、太政官庁の重臣も能力や性格、言行に問題無い者にすげ替え。
あとは基本的に替えた者によって、改革を進めて貰うという方針だ。
元神祇官庁長官とか元重臣連中が反乱を起こそうとしたので、山奥の辺境に造った幾つかの村へさっくりと移動させて隔離。
隔離した以外の全住民に魔法を授与し、使用方法や使用上の注意等を神託で伝えた。
その後も全知である程度は様子を見ておくけれど、ここから先は基本的には現地任せ。
強いて言えば通貨のデザインを造り替えたことくらいだ。
この世界では通貨は神が製造して、人に下賜するものとなっている。
神の信用のもとに流通するという意味があるらしい。
そしてミョウドーの現在の通貨、具体的には大金貨、小金貨、大銀貨、小銀貨、銅貨のデザインは、表がナハルの横顔で、裏が金額を表す数字。
太政官庁の皆様は、可能な限り早期にナハルの横顔から変更したいと主張した。
よっぽどナハルは嫌われていたようだ。
しかし自分の顔なんて、硬貨にまでして流通させたいと思わない。
太政官庁の担当者にせっつかれ、硬貨にちょうどいい円形のデザインとして思い浮かんだのが、前世の『うどん県県章』だった。
具体的に言うと丼に入ったうどんのマークだ。
他に思いついたのが、ヤドン入りのポケモンマンホールとかだったので仕方ない。
この世界では任天堂に怒られる事はないと思うけれど。
絵柄については『かつて私がいた神の国で一般的だった食事を図案化したもの』と説明しておいた。
そんな訳で現在は、うどん県っぽいケカハではなく、その隣のミョウドーにうどん県県章入り通貨が流通している。
◇◇◇
ミョウドーで太政官庁と神祇官庁に手を出した事は、ビブラム達、ケカハの村の幹部にも伝えている。
「9月に来るケカハの元住民についても、リーダーや統治体制に問題あると判断した場合、神の強権を発動して貴方達をトップやそれに準じる地位につける可能性があります。そのことは今のうちに承知しておいてください」
先遣隊の幹部の皆さんは、それなりに能力があるし、人格的にも問題はない。
本人達、具体的にはビブラム、イルザ、エイダンあたりが複雑そうな表情だったけれど、諦めて貰うとしよう。
そんな感じで、ケカハとミョウドーの内政側は順調だ。少なくとも私の全知が関知する限りは、だけれども。
現在は基本的に顕現1体で、ロシュやブルージュと暮らしている。
後は昼間にセキテツとの境での昼食会に1体、他には必要に応じてケカハ各地やミョウドーの各地、ミョウドーの元ナハル居所に造った神社に顕現を出すという形で。
一日に得られる神力も、何と4,000を超えた。ナハルと対決した頃の10倍以上で、その気になれば大規模土木工事等も思うがままに行える。
ただ大規模工事はほとんど終わったので、今やっているのは工事の手直しと、金属精錬が主だ。
ミョウドーはケカハより遙かに広く、鉱山資源が多い。
なので貨幣に使用可能な金と銀、用途が多く使用量が多い鉄と銅を中心に、全在を使用して採掘、精錬してインゴットにする。
これら金属は私がやる工事に使用したり、硬貨にしたり、村やミョウドーの太政官庁へと卸したり。
私には全知と全在があるので、思い浮かべるだけで採掘からインゴット化まで出来る。
だからまあ、そうたいした仕事じゃない。
そんな感じで取り敢えず忙しくない程度にお仕事があり、それでいてロシュやブルージュとのスローライフも出来る。
6日に一度のお休みの日に、ロシュ達、日によってはサレラやアルトラ、クエラといったロシュの友達も連れて、村の外へドライブ&ハイキングに行くなんて事もしている。
神社の醸造試験所で作っている味噌や醤油、酒、みりんも、まもなく出来上がりそうだ。
そうすればいよいよ、うどんを全村民に広げる事ができる。
私にとって、理想的な生活だった。このまま延々と続いて欲しいと思っていた位に。
※ うどん県県章
香川県の県章とは別物。具体的な形は、以下のページを参照。
https://www.my-kagawa.jp/photo/10000446
※ ヤドン入りポケモンマンホール
香川県の各地に存在する。以下のページによると18種類存在する模様。
https://local.pokemon.jp/manhole/kagawa.html
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