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第2話 闇の中の炎
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家に帰り、さっそく借りてきた本を部屋で読もうと思う
「そういえば、この本、どんな話なんだろう…」
題名は、【御話の中】か。そう思ってから、ふと気付く
「あれ、そういえばこの本…題名日本語じゃないけど…英語でもないよね。どうして私、読めたのかな…」
私はう??んと考えてみたが、分からないので、とりあえず本を読んでみることにした
1ページ目
『このお話はあなたが主人公の冒険物語です。まず、最初にあなたの容姿を創造してみてください。今の姿そのままでもいいですし、全く違う姿でも構いません。…これはあなただけの物語です。あなたの選択次第でどのような結末にもなりますし、出会う登場人物もかわります。次のページから物語が始まります。覚悟が出来たら、ページをめくってください』
凝ってるなぁと思いながら、物語の中での容姿を考えてみることにした
「確かに、ぼやぼやした主人公像よりは、しっかり決めておいた方が、物語を想像しやすいよね…どんな感じにしようかな??。やっぱり、題名が外国語っぽいから、外国の人みたいな外見にした方がいいよね」
私はそう思い、美しい太陽のような金色の髪と、雪のように真っ白な肌、そして夏の晴れた日の空のような碧い目を持つ美少女を思い浮かべた
「うん、こんな感じかな。…それにしてもあなただけの物語だなんて、ちょっとロマンチックだよね…」
そう呟きながら、私はページをめくった。
次の瞬間、パーッと目の前が真っ暗になり、身体がフワフワと浮いているような変な感覚になった
「えっ…な、何?」
周りを見渡しても、何も見えず、どこもかしこも暗闇だった
「……??どうしよう?何コレ…本当に分からない…どうしよう……」
あたふたしていると、ぼっと下の方に赤いものが見えた
「何……あれ?…火?」
私がそこに近付きたいと思うと、身体が勝手に動き、その謎の赤の方へ向かっていた
近くに行くと、燃えていたのは、どうやらどこかのお城のようだった。
しばらく眺めていると、お城から、叫び声が聞こえ、いつの間にか城の周りを囲んでいた街からも火が上がり、たくさんの人々が家の外に出て、走り回ったり、叫んだり、泣きわめいたりし始めた
私はそれを、上から見ている状況だった
「…何…コレ?どうしてこんな…?」
よく見ると、街の所々には、赤い旗を持つ、武装した集団が、家や店を燃やしながら城に向かっているところだった。
集団に近づくと、旗には蛇か王冠をぐるぐる巻きにしているような絵が描いてあるのが見える
その後、お城の裏手に回ってみると、先程街で見かけたような感じではなく、高級そうな服を着た小さな男の子の手を、それには劣るが充分に高そうな服を着た男の子が、ひっぱって逃げる姿が目に入った
その二人から少し離れたところには、ずっと昔のヨーロッパをモデルにした映画に出てくるような衛兵の格好をした人々が、馬車を用意しているところだった
しかし、男の子たちは、そことは反対の方に逃げて行こうとしていた。しかも、その方向に進むと、多分赤い旗を持つ変な軍隊と鉢合わせしてしまう
気付くと私の身体は、二人の子供たちのところに向かっていた
「そういえば、この本、どんな話なんだろう…」
題名は、【御話の中】か。そう思ってから、ふと気付く
「あれ、そういえばこの本…題名日本語じゃないけど…英語でもないよね。どうして私、読めたのかな…」
私はう??んと考えてみたが、分からないので、とりあえず本を読んでみることにした
1ページ目
『このお話はあなたが主人公の冒険物語です。まず、最初にあなたの容姿を創造してみてください。今の姿そのままでもいいですし、全く違う姿でも構いません。…これはあなただけの物語です。あなたの選択次第でどのような結末にもなりますし、出会う登場人物もかわります。次のページから物語が始まります。覚悟が出来たら、ページをめくってください』
凝ってるなぁと思いながら、物語の中での容姿を考えてみることにした
「確かに、ぼやぼやした主人公像よりは、しっかり決めておいた方が、物語を想像しやすいよね…どんな感じにしようかな??。やっぱり、題名が外国語っぽいから、外国の人みたいな外見にした方がいいよね」
私はそう思い、美しい太陽のような金色の髪と、雪のように真っ白な肌、そして夏の晴れた日の空のような碧い目を持つ美少女を思い浮かべた
「うん、こんな感じかな。…それにしてもあなただけの物語だなんて、ちょっとロマンチックだよね…」
そう呟きながら、私はページをめくった。
次の瞬間、パーッと目の前が真っ暗になり、身体がフワフワと浮いているような変な感覚になった
「えっ…な、何?」
周りを見渡しても、何も見えず、どこもかしこも暗闇だった
「……??どうしよう?何コレ…本当に分からない…どうしよう……」
あたふたしていると、ぼっと下の方に赤いものが見えた
「何……あれ?…火?」
私がそこに近付きたいと思うと、身体が勝手に動き、その謎の赤の方へ向かっていた
近くに行くと、燃えていたのは、どうやらどこかのお城のようだった。
しばらく眺めていると、お城から、叫び声が聞こえ、いつの間にか城の周りを囲んでいた街からも火が上がり、たくさんの人々が家の外に出て、走り回ったり、叫んだり、泣きわめいたりし始めた
私はそれを、上から見ている状況だった
「…何…コレ?どうしてこんな…?」
よく見ると、街の所々には、赤い旗を持つ、武装した集団が、家や店を燃やしながら城に向かっているところだった。
集団に近づくと、旗には蛇か王冠をぐるぐる巻きにしているような絵が描いてあるのが見える
その後、お城の裏手に回ってみると、先程街で見かけたような感じではなく、高級そうな服を着た小さな男の子の手を、それには劣るが充分に高そうな服を着た男の子が、ひっぱって逃げる姿が目に入った
その二人から少し離れたところには、ずっと昔のヨーロッパをモデルにした映画に出てくるような衛兵の格好をした人々が、馬車を用意しているところだった
しかし、男の子たちは、そことは反対の方に逃げて行こうとしていた。しかも、その方向に進むと、多分赤い旗を持つ変な軍隊と鉢合わせしてしまう
気付くと私の身体は、二人の子供たちのところに向かっていた
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