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第1章
第28話 大賢者
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十分後、アルフォートは塔の最上階にある部屋でくつろいでいた。
目の前に出された温かい紅茶に口をつける。
すると、足の痛みが溶けるように引いていくのを感じた。
出血は止まり、傷は塞がっている。
少し柑橘系の香りがするその紅茶には、傷を癒やす水薬を混ぜてあるようだ。
アルフォートは心地よい脱力感を覚えながら、辺りを見回す。
広めの部屋には、何に使うのか分からないような道具や書物が無造作に放置されている。
しかし、それらは全て凄まじい力を秘めた魔法の品であり、値がつけられないほど価値があることをアルフォートは知っていた。
その時、扉が開いて一体の骸骨が入ってきた。
一度は滅びたが魔法により現世に蘇った存在……アンデッドだ。
奇妙なことにそのスカスカの身体には花柄のエプロンをまとい、毛根のない頭には三角巾を着用している。
アルフォートが片手を上げて挨拶すると、骸骨は丁寧に頭を下げた。
「お茶のおかわりはいかかですか?」
表情のない頭蓋骨から艶っぽい女の声が漏れる。
「いや、結構だ。ありがとう」
アルフォートは笑顔で断りを入れる。
そうですかと言いながら、骸骨は部屋の隅に控えた。
骸骨からは腐臭ではなく、ラベンダーの爽やかな香りが放たれている。
「変わりなさそうだな。エミリー」
「アルフォート様もおかわりなく」
エミリーと呼ばれたアンデッドは、少し頭を傾けて言葉を返す。
微笑んでいるように見えた。
彼女とは不死王との大戦の際に出会った。
不死王の側近で、強大な力を持ったリッチ。
しかし、彼女はアンデッドにはおよそ似つかわしくない心の優しさを持っていた。
それ故に不死王が人間たちを蹂躙したとき、彼女は悩み苦しんでいたのだ。
アルフォートと仲間たちは戦いの中でそのことを知り、このリッチを説得して味方に引き入れた。
戦いが終わったあと、彼女の扱いについて様々な審議がなされたが、この塔の主が面倒を見るという形で決着がついた。
このことは戦いに関わったほんの一部の者だけが知る事実である。
二人が昔話に花を咲かせていると、再び扉が開き、ひとりの老人が入ってきた。
アルフォートは話を中断して、椅子から立ち上がる。
「よいよい。礼は不要じゃて」
畏まった騎士を手で制し、テーブルを挟んだ向かいの席にゆっくりと腰を下ろす。
アルフォートも老人にならい、腰を下ろした。
老人の齢は七十を越えているように見える。
背丈は年のため縮んでしまったのか、一般の成人女性よりも小さい。
頭は禿げ上がっているが、真っ白な髭を短く切りそろえており、清潔な感じがする。
優しげな表情を浮かべており、さながら好々爺と言った印象だ。
「お元気そうで。老師」
「お前もな。真の騎士殿」
二つ名で呼ばれて対応に困るアルフォートを見て、老人は高笑いする。
賢者ラテリア・オル・エクセリオン。
ミスタリア王国、最高の魔術師だ。
世界的にも有名で、かの魔法王国ヘリオンの魔術師たちも一目置く存在である。
前王ウォルフ・ダム・ミスタリアの友人であり、その長男であるヘンリー王子の魔法の師である。
残念ながら二人とも先の大戦で命を落としたが、ラテリアは亡き友人と弟子のために、この国を影から支えてきた。
しかし、横暴を続ける現王ライアスに愛想を尽かし、城を出てきままな隠居生活を送っているのだった。
引退したとはいえ、その魔力と知識はおそらく不死王斃しの魔術師であるクエンス・ブランドをも凌ぐ。
高齢のため腐肉の洞窟には潜らなかったが、もう少し若ければ間違いなく不死王斃しの称号を得られただろう。
すでに悪魔殺し、竜殺しなど多数の称号を得ている彼にとってはあまり価値のないものかもしれないが……。
「下ではうちの番兵が失礼したな」
ニコニコしながら魔術師が話しかける。
おそらくアルフォートが倒した悪魔のことを言っているのだろう。
自分でけしかけといて……と言いたくなる気持ちを堪えながら、老人に笑顔を向ける。
この大魔導師は昔からいたずら好きというか人を困らせて楽しむ癖があった。
しかも、いたずらのレベルが高いため、される側は命がけになることが多い。
ただのいたずらで悪魔を召喚する老人など聞いたこともない。
「あれは下級悪魔ですか?」
「まあ、そんなところじゃな」
ラテリアは紅茶を楽しみながら、悪びれることなく答える。
「下級とはいえ、並の剣士では十人がかりでも勝てんじゃろうよ。それを一人で倒すとは、さすがは真の騎士様じゃ」
「……」
再び高笑いする魔術師を、アルフォートはじとっとした目で見つめる。
騎士の視線に気付いたラテリアは、わざとらしく咳払いすると真面目腐った表情を作る。
「それで、今日はどういった用件じゃな? またライアスが問題でも起こしたか?」
話を聞く気になったラテリアを見て、アルフォートも気持ちを切り替えた。
「そのことですが……」
アルフォートはラテリアにこれまでの経緯を順を追って話した。
ライアスによるレナス村の襲撃のこと、赤目の魔女の存在とその生き残りの少女のこと、村で発見した解読できない書物のこと。
賢者は目を閉じて、話に耳を傾けていた。
アルフォートは出来る限り己の感情を交えないよう心がけながら、事実だけを淡々と言葉にする。
アルフォートがひとしきり話を終えたところで、ラテリアは目を開いた。
「赤目か」
「はい。バドクゥの話では四百年前に世界を滅ぼそうとしたとのことでしたが、本当にそのような者たちが存在したのでしょうか?」
「さあのう。少なくともワシはそのような一族の話は聞いたことがない。エミリーはどうじゃ?」
ラテリアは部屋の隅で畏まっているアンデッドに声をかける。
「私は生まれて間もないので。不死王ザムートなら何か知っていたかもしれませんが」
彼女はそう言うと、申し訳なさそうに顔を伏せた。
エミリーは大戦時に不死王の強力な死霊術によって造られた。
そのため、この世に出現して八年ほどしか経っていないのだ。
四百年前の知識などあるはずもない。
ラテリアはそんなエミリーに気にしないようにと声をかけ、懐から一枚の羊皮紙を取り出した。
羊皮紙には美しい少女の姿が描かれている。
アルフォートはその意味を理解し、目を見開いた。
「この娘が……」
「左様。件の魔女の末裔らしいのう」
羊皮紙は彼が探していた少女の手配書だった。
ラテリアから手配書を受け取ったアルフォートは、しばらくの間何かに取り憑かれたように見入っていたが、突然何かに気づいたのか小さく唸った。
「どうした?」
大魔導師は怪訝そうに真っ白な眉をぴくりと動かし、アルフォートに尋ねる。
しかし、アルフォートはラテリアの問いかけにすぐには答えなかった。
更に羊皮紙に顔を近づけ描かれた少女を凝視する。
そのうち彼は、ひとつの確信に至った。
アルフォートは手配書から目を離して、ラテリアに向き合う。
ラテリアは普段は冷静な騎士の瞳に動揺の色が映っていることを見逃さなかった。
偉大なる賢者は、静かにアルフォートの答えを待つ。
「私は……この少女を知っています」
「なんじゃと?」
ラテリアは驚きの声を上げる。
「おそらく彼女は……いや、リアは」
アルフォートは慎重にかつての記憶を辿りながら、ゆっくりと口を開く。
「私と同じ不死王斃しの称号を持つ放浪の魔術師、クエンス・ブランドの娘です」
それから程なくして、アルフォートは再び魔女探しの旅路についた。
リアの現状を考えると、父親であるクエンスの身にも何かよからぬことが起こっている可能性が高い。
早急にリアを保護して、真実を明らかにする必要があった。
ラテリアにはレナスで見つけた書物の解読を依頼している。
あの賢者ならば何か手がかりを見つけてくれるに違いない。
(無事でいてくれよ)
アルフォートは湧き上がる不安を押し殺しながら、活気あふれる港街を駆け抜けるのだった。
ラテリアは誰もいなくなった部屋で、椅子に深く腰かけ物思いにふけっていた。
その表情に浮かぶのは苦悶。
刻まれた皺はますます深くなり、大賢者と称される彼とて万能でないことを物語っていた。
ラテリアは深く息を吐くと、部屋の片隅にある大きな姿見に目をやる。
鏡面に怪しい光を宿したその鏡は、何も映していない。
内には深い闇があるだけだ。
ラテリアはそんな鏡に向かって一言呟く。
すると鏡はひとりの少女を映し出した。
美しい黒髪に、意志の強さを感じさせる大きな黒い瞳。
細かな擦り傷は目立つが透き通るような白い肌。
まだまだ幼いが艶のある顔立ち。
そんなため息が出るほど美しい少女が、大きなズタ袋を背負って川沿いを歩いていた。
なぜかその小さな頭に一匹のネズミを乗せて。
「赤目……忌まわしき血か……」
ラテリアは、時折笑顔を見せる少女を見つめる。
鏡から音は聞こえないためよく分からないが、彼女は何やら楽しげに会話しているようだった。
おそらく頭上のネズミに話しかけることで、寂しさや苦しみを紛らわせてきたのだろう。
賢者の表情がさらに曇る。
彼が軽く手を振ると少女の姿は消え、鏡は再び闇を映し出した。
ラテリアは机に肘をつき、手を組んで頭を預ける。
そして、そのままぴくりとも動かなかった。
その姿は神に許しを請う咎人のようにも見えた。
目の前に出された温かい紅茶に口をつける。
すると、足の痛みが溶けるように引いていくのを感じた。
出血は止まり、傷は塞がっている。
少し柑橘系の香りがするその紅茶には、傷を癒やす水薬を混ぜてあるようだ。
アルフォートは心地よい脱力感を覚えながら、辺りを見回す。
広めの部屋には、何に使うのか分からないような道具や書物が無造作に放置されている。
しかし、それらは全て凄まじい力を秘めた魔法の品であり、値がつけられないほど価値があることをアルフォートは知っていた。
その時、扉が開いて一体の骸骨が入ってきた。
一度は滅びたが魔法により現世に蘇った存在……アンデッドだ。
奇妙なことにそのスカスカの身体には花柄のエプロンをまとい、毛根のない頭には三角巾を着用している。
アルフォートが片手を上げて挨拶すると、骸骨は丁寧に頭を下げた。
「お茶のおかわりはいかかですか?」
表情のない頭蓋骨から艶っぽい女の声が漏れる。
「いや、結構だ。ありがとう」
アルフォートは笑顔で断りを入れる。
そうですかと言いながら、骸骨は部屋の隅に控えた。
骸骨からは腐臭ではなく、ラベンダーの爽やかな香りが放たれている。
「変わりなさそうだな。エミリー」
「アルフォート様もおかわりなく」
エミリーと呼ばれたアンデッドは、少し頭を傾けて言葉を返す。
微笑んでいるように見えた。
彼女とは不死王との大戦の際に出会った。
不死王の側近で、強大な力を持ったリッチ。
しかし、彼女はアンデッドにはおよそ似つかわしくない心の優しさを持っていた。
それ故に不死王が人間たちを蹂躙したとき、彼女は悩み苦しんでいたのだ。
アルフォートと仲間たちは戦いの中でそのことを知り、このリッチを説得して味方に引き入れた。
戦いが終わったあと、彼女の扱いについて様々な審議がなされたが、この塔の主が面倒を見るという形で決着がついた。
このことは戦いに関わったほんの一部の者だけが知る事実である。
二人が昔話に花を咲かせていると、再び扉が開き、ひとりの老人が入ってきた。
アルフォートは話を中断して、椅子から立ち上がる。
「よいよい。礼は不要じゃて」
畏まった騎士を手で制し、テーブルを挟んだ向かいの席にゆっくりと腰を下ろす。
アルフォートも老人にならい、腰を下ろした。
老人の齢は七十を越えているように見える。
背丈は年のため縮んでしまったのか、一般の成人女性よりも小さい。
頭は禿げ上がっているが、真っ白な髭を短く切りそろえており、清潔な感じがする。
優しげな表情を浮かべており、さながら好々爺と言った印象だ。
「お元気そうで。老師」
「お前もな。真の騎士殿」
二つ名で呼ばれて対応に困るアルフォートを見て、老人は高笑いする。
賢者ラテリア・オル・エクセリオン。
ミスタリア王国、最高の魔術師だ。
世界的にも有名で、かの魔法王国ヘリオンの魔術師たちも一目置く存在である。
前王ウォルフ・ダム・ミスタリアの友人であり、その長男であるヘンリー王子の魔法の師である。
残念ながら二人とも先の大戦で命を落としたが、ラテリアは亡き友人と弟子のために、この国を影から支えてきた。
しかし、横暴を続ける現王ライアスに愛想を尽かし、城を出てきままな隠居生活を送っているのだった。
引退したとはいえ、その魔力と知識はおそらく不死王斃しの魔術師であるクエンス・ブランドをも凌ぐ。
高齢のため腐肉の洞窟には潜らなかったが、もう少し若ければ間違いなく不死王斃しの称号を得られただろう。
すでに悪魔殺し、竜殺しなど多数の称号を得ている彼にとってはあまり価値のないものかもしれないが……。
「下ではうちの番兵が失礼したな」
ニコニコしながら魔術師が話しかける。
おそらくアルフォートが倒した悪魔のことを言っているのだろう。
自分でけしかけといて……と言いたくなる気持ちを堪えながら、老人に笑顔を向ける。
この大魔導師は昔からいたずら好きというか人を困らせて楽しむ癖があった。
しかも、いたずらのレベルが高いため、される側は命がけになることが多い。
ただのいたずらで悪魔を召喚する老人など聞いたこともない。
「あれは下級悪魔ですか?」
「まあ、そんなところじゃな」
ラテリアは紅茶を楽しみながら、悪びれることなく答える。
「下級とはいえ、並の剣士では十人がかりでも勝てんじゃろうよ。それを一人で倒すとは、さすがは真の騎士様じゃ」
「……」
再び高笑いする魔術師を、アルフォートはじとっとした目で見つめる。
騎士の視線に気付いたラテリアは、わざとらしく咳払いすると真面目腐った表情を作る。
「それで、今日はどういった用件じゃな? またライアスが問題でも起こしたか?」
話を聞く気になったラテリアを見て、アルフォートも気持ちを切り替えた。
「そのことですが……」
アルフォートはラテリアにこれまでの経緯を順を追って話した。
ライアスによるレナス村の襲撃のこと、赤目の魔女の存在とその生き残りの少女のこと、村で発見した解読できない書物のこと。
賢者は目を閉じて、話に耳を傾けていた。
アルフォートは出来る限り己の感情を交えないよう心がけながら、事実だけを淡々と言葉にする。
アルフォートがひとしきり話を終えたところで、ラテリアは目を開いた。
「赤目か」
「はい。バドクゥの話では四百年前に世界を滅ぼそうとしたとのことでしたが、本当にそのような者たちが存在したのでしょうか?」
「さあのう。少なくともワシはそのような一族の話は聞いたことがない。エミリーはどうじゃ?」
ラテリアは部屋の隅で畏まっているアンデッドに声をかける。
「私は生まれて間もないので。不死王ザムートなら何か知っていたかもしれませんが」
彼女はそう言うと、申し訳なさそうに顔を伏せた。
エミリーは大戦時に不死王の強力な死霊術によって造られた。
そのため、この世に出現して八年ほどしか経っていないのだ。
四百年前の知識などあるはずもない。
ラテリアはそんなエミリーに気にしないようにと声をかけ、懐から一枚の羊皮紙を取り出した。
羊皮紙には美しい少女の姿が描かれている。
アルフォートはその意味を理解し、目を見開いた。
「この娘が……」
「左様。件の魔女の末裔らしいのう」
羊皮紙は彼が探していた少女の手配書だった。
ラテリアから手配書を受け取ったアルフォートは、しばらくの間何かに取り憑かれたように見入っていたが、突然何かに気づいたのか小さく唸った。
「どうした?」
大魔導師は怪訝そうに真っ白な眉をぴくりと動かし、アルフォートに尋ねる。
しかし、アルフォートはラテリアの問いかけにすぐには答えなかった。
更に羊皮紙に顔を近づけ描かれた少女を凝視する。
そのうち彼は、ひとつの確信に至った。
アルフォートは手配書から目を離して、ラテリアに向き合う。
ラテリアは普段は冷静な騎士の瞳に動揺の色が映っていることを見逃さなかった。
偉大なる賢者は、静かにアルフォートの答えを待つ。
「私は……この少女を知っています」
「なんじゃと?」
ラテリアは驚きの声を上げる。
「おそらく彼女は……いや、リアは」
アルフォートは慎重にかつての記憶を辿りながら、ゆっくりと口を開く。
「私と同じ不死王斃しの称号を持つ放浪の魔術師、クエンス・ブランドの娘です」
それから程なくして、アルフォートは再び魔女探しの旅路についた。
リアの現状を考えると、父親であるクエンスの身にも何かよからぬことが起こっている可能性が高い。
早急にリアを保護して、真実を明らかにする必要があった。
ラテリアにはレナスで見つけた書物の解読を依頼している。
あの賢者ならば何か手がかりを見つけてくれるに違いない。
(無事でいてくれよ)
アルフォートは湧き上がる不安を押し殺しながら、活気あふれる港街を駆け抜けるのだった。
ラテリアは誰もいなくなった部屋で、椅子に深く腰かけ物思いにふけっていた。
その表情に浮かぶのは苦悶。
刻まれた皺はますます深くなり、大賢者と称される彼とて万能でないことを物語っていた。
ラテリアは深く息を吐くと、部屋の片隅にある大きな姿見に目をやる。
鏡面に怪しい光を宿したその鏡は、何も映していない。
内には深い闇があるだけだ。
ラテリアはそんな鏡に向かって一言呟く。
すると鏡はひとりの少女を映し出した。
美しい黒髪に、意志の強さを感じさせる大きな黒い瞳。
細かな擦り傷は目立つが透き通るような白い肌。
まだまだ幼いが艶のある顔立ち。
そんなため息が出るほど美しい少女が、大きなズタ袋を背負って川沿いを歩いていた。
なぜかその小さな頭に一匹のネズミを乗せて。
「赤目……忌まわしき血か……」
ラテリアは、時折笑顔を見せる少女を見つめる。
鏡から音は聞こえないためよく分からないが、彼女は何やら楽しげに会話しているようだった。
おそらく頭上のネズミに話しかけることで、寂しさや苦しみを紛らわせてきたのだろう。
賢者の表情がさらに曇る。
彼が軽く手を振ると少女の姿は消え、鏡は再び闇を映し出した。
ラテリアは机に肘をつき、手を組んで頭を預ける。
そして、そのままぴくりとも動かなかった。
その姿は神に許しを請う咎人のようにも見えた。
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