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中等部・合宿編
41話 【G】
しおりを挟む俺は、少し前かがみになり、右手の木刀を後ろに構える
『リル、いくぞ』
『はい、いつでも』
大きく息を吸う、すこし吐いて
「エセ侍、覚悟しとけ!
泣いて謝っても許さねぇ!
そしてこれで最後
泣きながら
アメリカへ逃げ帰りやがれ!」
右足で地面を蹴り
最大加速で、高峰に向かい右下から木刀を打ち上げる
高峰は、鞘に左手をあて、居合抜きで打ち上げられてくる木刀を切断する
『7木』
下方向に下げた、紫音の左手に木刀の柄が現れる、それを掴み
居合で木刀を切断し切り上げた高峰の脇を狙い振り上げていった。
説明しておこう
紫音とリルが言う、ナンバー
詩音の接近戦高速戦闘における、武器の出し入れである
リルの空間転送を使い任意の場所に、別次元に格納している、武器等を出現させる物である
『7木』とは肩口を中心とした両手の届く範囲側面時計回りで、番号がうたれ
『7』シオンの左下7時の腕を伸ばした場所ということである
そして『木』これは木刀を意味する
この他にも、位置指定場所ナンバー、武器記号がある
高峰は、半歩下がり上半身を捻 (ひね)る事で躱し
振り上げた日本刀の返しで、再び木刀を切断する
『S2木・S8木』交差させた腕の先に木刀を出させる
そして目にも止まらないシオンの攻撃がはじまる
高速2刀流での攻撃を繰り出す紫音
小刻みにステップし足を動かし身体を振り、木刀を振り回す
相反して高峰は動いても半歩ていど
上半身が揺らぐ程度で全ての攻撃に対応する
高峰に木刀を切断されるたび、リルに木刀をださせ、攻撃をつずける
すでに、10本以上の木刀を切断されるも、新しく出現させている
まるで手品の用に、両手に花を出すように
切られても切られても木刀をだすのである
しかし、どれひとつ、ただのひとつも、高峰に届かないのである
紫音は、息も肉体も限界に
そして、最後の大技に向けて精神をさらに集中させる!
蓮なら気がつかないだろうが
ほんの僅かに紫音の雰囲気が変わったことを高峰は感じ取る
常にあらゆる事に対処できる体制で戦いに望む高峰は
改めて身構えはしないが
それでも、雰囲気が明らかに変わった目の前の男に
集中力を高めていく。
そして紫音は
目の前の、遥か高みに居る侍に
一矢報いる為に、もてる全力をだす!
最大全力でのダッシュで
体制を低くし高峰の懐に飛び込む!
逆手にもった両手の木刀2本で交差させながら打ち上げる!
だが、真上から落とされる高峰の太刀で
2本の木刀は真っ二つにされ
紫音の体も上から下へと切り裂かれた!
ただ、それは神業と言えた
紫音の皮膚の上数ミリだけを切り裂いた、致命傷にもならない傷。
だが、紫音の両手は、そんなことも気にせず
大きく振り上げられた!
そう、両手を真上に持って行く為に
わざと木刀を犠牲にしたのだ
ひょっとこ面の奥で
その目が笑った
そう
紫音は多少切られはしたが
その両手は真上
そして、高峰の太刀は真下
どれだけ早く持ち上げようと
この世界に【重力】がある以上
コンマ0000数秒、紫音の行動の方が早い!
紫音はこの状況を作るため
死に物狂いで切られ続け
高峰の動きを計算してきた。
そして、紫音は
数万倍と言える意思加速の中で、リルに命令する
『●●を出せ!』と!
紫音の右手に転移してきたのは・・・
【カエル】・・・
紫音は、その真上まで持ち上げた右手で
高峰に向けて【カエル】を投げた!
今度は左手で【ナマコ】を投げた!
再度【ムカデ】を投げた!
【クモ】を投げた!
【ヘビ】を投げた!
そして・・・
芋虫のような、昆虫の幼体から
蜘蛛の様な多足昆虫から
見た目が気持ち悪い
普通なら男でも直に手で触れないような昆虫や
気持ち悪い生き物を
投げ続けた!
・・・が。
まぁ、なんて事でしょう・・・
高峰は顔色一つ変えず避けました・・・
いや、この紫音、完全な球体なら多少は標的近くに投げれるが
かなりの、ノーコンである
そう、高峰は一歩も動いていないし
回避行動もとっていない
そう、紫音と高峰の距離は1m程にも関わらず
なに1つ命中しなかった・・・。
だが、これはある意味前座!
紫音は続けざまに【G】を投げる!
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】【G】
まるで【G】ボタンを1秒間16連打する勢いで
一匹見つけたら、100匹はいると思え!のGを投げた!
「ゴキゴキゴキゴキゴキゴキゴキゴキゴキゴキゴキゴキ!!!」と
高笑いをしながら
【G】を投げ続ける!!!!!
そして当然、生きている【G】
まっすぐ飛んでいく事などなく
紫音の皆無とも言える、投擲技術を駆使し
動かない高峰に1匹も当たることなく
十数匹の気持ち悪い、昆虫、生き物と・・・
100匹を超える【G】が巻き散らかされた!
ただ、Gを100匹も出せば・・・・
出した方の、リルが呆れかえり
『まだ、続けるきですか?』と
リルによって強制終了した。
だが!
そんな事で紫音は止まらない!
リルが【G】を出さなかろうと!
その手を緩めない!
そして、紫音の「ゴキ」笑い声は続く!
とても・・・とても・・・・1人ハイな変態がそこに存在した。
高峰の前に
何も考えず、笑いながら両手を振る変態が1人・・・
高峰は
全くもって無造作に
紫音の太ももを貫いた・・・。
その痛みで
自分が置かれている現状を忘れ
まるで【G投げ、世界大会の決勝】を、1人で戦っているかのような紫音は
現実に戻された・・・。
「な・・・なんじゃコリャぁぁぁl!!!!!」
足に刺さる刀に
驚き戰く紫音!
それは、足に刺さる刀に驚いた訳ではない
紫音の想像していた
楽園と言うパラダイスの結末でなかった事に驚いたのだった。
紫音が繰り出した
この技は、深く深く封印していた
【世界最大の禁忌】とも言える技だった
なにせ【G】は、紫音の妹がもっとも嫌う【存在】
ただ1匹でも、紫音が鈴に対してGを投げた日には
紫音と言う存在は、この世界から消滅するほど・・・
そんな禁忌を開放した
さらに、それ以外の、紫音の大切なコレクションまで投じたのに
その相手は、まゆ1つ動かすこと無く立っていたのだ!
もう、笑うしかなかった・・・・
そして、ならば・・・
リルがストックしている
1万匹を超えるGを全て投下してやる! と・・
その狂気にも似た変態は
誰も想像もしたくない
1万匹のGとゴミ溜めで戯れる自分を想像し
楽園と呼ばれる、パラダイスの光景に
歓喜し、喜びに満ちた表情でトリップしていた・・・。
それは、現実になる前に
無造作に止められ
ある意味世界の崩壊は免れたとも言えよう。
だが、そんな事
誰1人知る由はないが
高峰は、もう真面目に戦う気が失せたのか
訳の分からないことを叫ぶ、目の前の男を蹴り飛ばし
高峰は軽く日本刀を振って鞘に収めると
元の定位置にもどるのだった。
紫音は、そのまま仰向けに大の字に倒れ
倉庫の天井を仰ぎ、アメリカンスタイルの侍を見
「てめぇに・・・嫌いな物はねぇのかよ!!
ある意味、その強さより
そっちのほうが驚きだ! バカやろう!!
おう!
俺は、シオン、三千風紫音
てめぇの名前教えてください
おねがいします。」
耳のいいシオンは
すでに2階の会話から、この人物の名前は把握はしていたが
それでも、戦った相手に敬意を示し
自分の名を告げ、対峙した男の名前を聞いたのだ
「高峰・・・・・」
「高峰さんか、俺の負けだ!
もう、なんも出ねぇよ!
俺のコレクション大奮発だよ、このやろう!
あ~~~~~まけたぁぁ~~~~~~うごけねぇぇ~~~~」
シオンは嬉しそうに笑い、負けを認める、完膚なきまでに負けたのだ笑うしかない
その言葉を聞いて、今まで手を出さないで我慢していた
フォーが涙を浮かべながら走り寄ってきた
そして地べたに転がったシオンに抱きつく
「いってぇええ~~~」
「だ、大丈夫でありんすか?シオン」
「ああ、今とどめ刺されたがな」
「あ・・あ・・・・い、今、回復を」
「下手くそな回復なんぞ、やめてくれ!
だが、まぁ・・・よく我慢したな」
そういい、狐の仮面から涙が溢れてくる、フォーの頭を右手で抱き寄せ
高峰の方を見て
「高峰さん、悪いが、こいつは関係ない、ただ付いてきただけだ、逃がしてくれ」
高峰は沈黙を保ったまま、軽く頷く
リルから念話で
『シオン様、私はどうしましょう?』
『ああ、レンの結果しだいかな、そのまま待機』
『はい、後、あちらの人間と思われる人物がそちらに行きます』
『ああ、わかっている』
そして、蓮と、マントヒヒに似た魔物2匹の間に転移する人物がいた
その人影は、大きめのテンガロハット、デニムのミニスカート、胸当て
カーボーイスタイルの髪の長い女性であった
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