アンタッチャブル・ツインズ ~転生したら双子の妹に魔力もってかれた~

歩楽 (ホラ)

文字の大きさ
73 / 180
覚醒編

5話 計画の先に・・・。

しおりを挟む
 


 静まりまえった部屋の空気が重たくなっていくが


 いきなり


シ「まぁ明日俺は確実に死ぬ、後の事は任した好きにしろ」

そして、雰囲気を変えようとマリアが、頑張る

マ「うわ、丸投げっすか、最後までひどいっす」

シ「おいおい、お前達や、他の奴らも、10年は遊んで暮らせるだけの
 お金は残してるだろ、それで、ひどいは無いだろ
 俺は10歳文無しで、人生やり直すんだぞ」

マ「よく言うっすよ
 あたい達が居ないからって
 ハーレムでも築くつもりっすか」

「は!!!
 もう何度も作ったわ!!!」

バサ  ダン  ドン タッタッタッタッタ

リルが突然立ち上がり部屋を出て行った

シ「すまんな、マリア、リルを頼む」

マ「お嬢の事はお任せっすよ、で、マジで死ぬの?」

シ「おおマジだ!」

そして、2人は笑い出す、その笑い声はリルにも聞こえていた



その夜・・・・




リルはすでにベットで布団に潜り込んでいた

コンコン

「お嬢起きてるっすか?」

『マリア?どうしたの』

マリアは、リルが起きている事を確認すると、リルの部屋の扉を開けて入ってきた

「一緒に寝るっすよ」

そう言い放つと、リルのベットに潜り込む

『マリア!』

「一緒に寝るのは久々っすね、あれ?シオンさんの方が、よかったすか?」

『あたりまえです!』

布団の中で、リルとマリアは互いの背中合わせて、寝ていた

しばしの無言が続き

「お嬢、あたいも柄に無いことをいうっすよ」

『なに?』

「さっきのシオンさんの話で、確信したっすよ、今回の計画は全て
 お嬢とあたいの為だと」

『うん、たぶんそうでしょうね』

そう、2人がこの計画を知ったのは1年ほど前だが
シオンはそれ以前から、その計画を実行していたのだ
そしてその計画はシオンが、倒される死ぬ事を前提で作られていた
全ては、その後残された、2人の為であった事に
リルとマリアは気がついたのだ

「それで・・・あの朴念仁は、わかってないんすよ」

『なにを?』

「あたい達の、望みは何時までもシオンさんと共にって事を」

マリアの言葉に、拳を握り、その思いを口(念話)にする

『命尽きようともシオン様と共に・・・・』

「で、計画をぶっ壊そうと思うっす」

『え?』

「簡単な事っす、勇者がシオンさんに止めを刺そうとする時に
 助けにはいるっす、用は命乞いっすね
 あたいは、さっきのシオンさんの話を信じて無い訳じゃないっすが
 生き残れる可能性があるなら、なんでもやるっすよ」

そう、シオン様が死ぬわけがない、殺させない
この命に変えてもシオン様は殺させない
リルの全身に力がみなぎる

『ありがとうマリア』

「ひっひっひ、惚れ直しましたっすか?」

小さな声(念話)で

『マリア大好き』

「てれるっす、明日はシオンさんに、ギャフンと言わすっすよ」

そして2人は眠りにつく




そして運命の日である




シオンは勇者PT(パーティー)と対峙した

PTリーダーの女戦士と、侍、神官、魔法使い、弓使いと、短剣を持つ男
そして、リルより背の低い【蒼き勇者】と呼ばれる少女
言葉数少なく、とある国の軍旗の模様の入った仮面を被っていた

そして、7人と1人の壮絶な戦いが始まった
その戦いを見守る、おおくの人物の中に、リルとマリアは居た

初めは均衡していた戦いも、徐々に押されるシオン
30分も経たない間に、蒼き勇者の一撃が決め手となり
シオンは深手を負うこととなる
シオンは膝を屈し、その場に蹲(うずくま)る

全てはシオンの計画どうりであった

シオンが動けない事を確認した、勇者と神官が、ある祈りを初める
それに呼応したように、大空に巨大な魔法陣が出現して、6人の天使が舞い降りたのだ
6人の天使の1人とシオンが会話をしていた様子を
遠くで見守るリルは見ていたが、その内容はリルには聞こえない

そして6人の天使が魔法を展開する
それは正三角形で作られた、正8面体を作り出す
遠くから見るそれは、菱形をしており、その高さは、シオンの倍はあるだろう
そして、その中心に居るのは無抵抗のシオンであった

天使達が魔法陣に向けて力を加えると、シオンは苦しみ出す・・・・


そんな一部始終を見ていたリル


やはり、シオン様の死は変えられないと
胸の前で両手を組み、何かに祈るように、リルは涙する

そんな中、背中を誰かに押され、一歩前に踏み出す
振り返ると、そこには、瞳に涙を溜めたマリアの姿があった

そして、マリアはそっと、リルに言葉をかける

「お嬢、あたい達の望みは・・・・」

『シオン様と共に』

そう答えると、リルの瞳に力が宿る
それを見たマリアは

「後の事は、任せるっす、いってらっしゃいっす」

そこには、リルに別れを告げるマリアの、笑顔があった

『行ってきます』

力強く答え
魔法を受け苦しむシオンに向き直すリル
そして、リルのボロボロの身体は、最後の力を振り絞り
シオンに向けて走り出す

その姿を見送るマリアの頬に雫が伝う、一度流れ出したその雫は
止まる事を忘れ、涙となり止めど無くながれる

「お嬢、シオンさんを頼みます・・・・」


リルは、シオンに向けて走る、昨夜マリアと話した言葉
【命尽きようとも、シオン様と共に】その言葉を胸に

『シオンさまぁーーーー』

「リル、くるなぁーーーーーーーー」

シオンの叫ぶ声が聴こえてくるが
走る勢いに任せ、シオンが居る、正8面体の中に飛び込む


天使が6人がその力を注ぎ、構成される奇跡の立体魔法陣
その中は高密度天力と高密度魔力が反発しあう
その立体魔法陣の中にある全ての存在を圧縮し分解する
そして、その反発しあった高密度の力で
世界の理を歪め、時空の歪を作り出し
その歪みから立体魔法陣の全ての力を別の時空へと飛ばす魔法
6人の天使の力の融合により、成せる技
それは神の御技、奇跡の所業であった


一度魔法に掛かってしまえば、脱出不可能なその魔法
魔王ですら、数分しか耐えれないだろう

シオンはその姿を未だ維持できていた
それは、魔王も超えるとも言える、シオンの魔力だからである


リルは、そんな、立体魔法陣に飛び込む


すでに、私の身体はボロボロで、残された時間は少ないだろう
シオン様が、あそこから救い出してくれた
マリアと出逢い、心をもらった
そして多くの人々と逢い、優しさをもらった
人を愛する事を知って、愛する人を見つけた今
愛する人の居ない世界で、その残り短い時間を過ごす事は
あそこに居た、ただ生かされていた悠久の時を生きるより苦痛だと
いっそ死ぬならシオン様と共に、その腕の中でと・・・・


その身体は立体魔法に触れると、吸い込まれた
その瞬間から手足の指先から分解されてゆく
シオンに向けて手を伸ばすも
リルの視界には、伸ばした腕は、すでに半分以上存在せず
最愛の人に届かず、リルの瞳に涙が浮かぶ


そんな、リルの身体は、シオンに引き寄せられ、抱きしめられた
すでに、リルの身体は、両手両足無く、意識は段々と薄れてゆくが

シオンの胸に抱きしめられた事で、薄れゆく意識が少しもどる
それは、シオンの胸の鼓動、温もりを感じたからにほかならない

『命尽きようとも、シオン様と共に・・・愛しています・・・・』

薄れゆく意識を奮い起こし、手も足も、すでに無く
シオンに抱きつくことさえ許されない、そんなリルに出来ることは
想いを伝えることしか出来なかった

そして、その体を抱きしめるシオンの力が、より強くなったことを感じ取る
より強くなる、シオンの、鼓動と温もり・・・・・・・・

何かを叫んではいたが、すでにリルの聴覚では聞き取れなかった

視界には、愛する男の横顔

その視界の端には、何かを叫ぶ、蒼き勇者と呼ばれていた少女

そして、視力が落ちてきても分かるマリアが笑顔で立っていた姿が・・

そして、リルは、愛する男の胸の中で死ねることに幸せを感じながら

・・・シオンの腕の中で・・・・・・

           ・・・・完全に意識を失くした・・・

                   

その後、何が有ったのかは、リルは知る由がない・・・・・



その身体に・・・・が・・・・を・・・・したことさえも・・・・・・


 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。 彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。 ……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。 でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!? もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー! ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。) 略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

処理中です...