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覚醒編
22話 小さき存在
しおりを挟む【ザ・ワールド】を起動させた西神虎亜
今までの恨みを晴らすが為
今その相手、やまさんと呼ばれる男に、その矛先を向けた
虎亜、独自開発魔法【ザ・ワールド】
その結界内において、虎亜は絶対者である
他者の時間を1/10程に落とし、自身の時間を7倍程度上げる
その速度差は、単純計算で約70倍である
そう、この結界において、虎亜の動きを認識できる人間は居ない
虎亜が、ゆっくりと、やまさんに近づき、その右手を振り上げようとも
やまさんは、それを認識することすら許されなかった
そして、後は右手を振り下ろせば、積年の恨みが晴れるはずであった
その時、信じられない光景を目の辺りにする
それは、誘拐対象であった子供
それは、先程、やまさんに蹴られ動かなくなったはずであった
虎亜は今の今まで、その子供は死んでたと判断していた
だが、その男の子は、動いている
家族である、2人の側で
何かを振り払うように右手を動かしていたのだ
「ありえない、何故動ける!なんだ、お前は!」
魔法【ザ・ワールド】において
虎亜の速度に付いてこれる、存在は居ないはずなのだ
そう、虎亜には世界がまるで、止まって見えていた
それは、やまさんが、速度強化し必死で動こうとも
その動きは、まるでスローモーションであったのだ
それが、まるで、全てが関係と無いと言わんばかりに、普通に動いて見えていた
その声に反応する男の子
気だるそうに、首を傾げ、その方向に首を向けるシオン
「チッ・・・あぁ、お前が、この魔法の発動者か」
すでに、その身に纏った覇気で
結界内に置ける時間制御の効果を打ち消していたシオン
虎亜の言葉を聞き、その速度を理解し、肉体加速によって返事をする
約7倍になる、肉体加速それは、10歳になろうかという子供の体には
大きな負担、動くたびに筋肉の繊維はボロボロになってゆくが
今は鈴の発する、回復の魔素により
その負担も瞬時に回復していた
虎亜の耳に、普通に聞こえてくる言葉
それは、同じ速度で動いているに他ならなかった
その事に、1拍置いて気が付く虎亜
「何故俺様の速度に着いてこれる
神の領域に踏み込んだ、俺様の魔法は完璧なはずだ
現に全ての物が、俺様の速度に付いてこれてない
なぜだ、なんでだ、お前は、お前は、何者だ、こいつは、いったい・・・」
まくし立てる虎亜
シオンは、首だけ左後ろに向け、虎亜に顔を向けたまま
右手は、シオンの周りに断続的に起きているノイズを振り払っていた
「俺か?、俺は俺だ、ただの人間さ、何の力もない、小さな子供だ
それより、亀裂に、ノイズ、どこが完璧な魔法だ
すこしは、時空、次元に関する勉強をしろ
それにしても、ノイズがうぜぇ」
「ただの人間が・・・・・ただの子供が
俺様の速度に着いてこれるわけがないだろうが!」
虎亜の脳はフル回転する、高速演算能力を手に入れても
この子供の正体が、存在が、有り様が解らない、理解できないでいた
その結果、魔法【ザ・ワールド】の維持能力が落ちる
「おい、集中しろ、魔法が解ける
お前にはまだ、この魔法を解いてもらっては困るんだ」
虎亜には理解不能な一言
なぜ?この子供は魔法を解くなと言うのだ?
この子供にとって、家族を助けたいなら、結界を解いて
そこの井門でも使って、即座に病院に向かうことが最善ではないのか?
なのに、なぜ?結界を解くなと言うのだ?
事実、魔法を解いてしまえば不利になるのは虎亜自身である
頭目の相手、やまさんに続き、この正体不明の子供を相手にする事は
負けを意味する、それは死に繋がっている
そして、再度魔法に意識を集中し、乱れた結界を立て直すが
それでも、納得がいかない虎亜は、何度も問いただす
「だから、お前は何者だ!」
「あぁ、デブ!うるさい、ノイズがうぜぇ、どうにかしろ」
一度、維持能力が落ちたことにより、よりノイズが強くなってきたのだ
ノイズの音が大きくなる、それは、耳の良い・・・・
いや、スキル【波】を持つシオンにとって
音や、周波数よる攻撃は効果的なのだ
その耳に残る周波数は、だんだんシオンを苛立たせる
だが、その周波数に乗せて、人の声にも似たものが聞こえて来るが
シオンにとって、知ったことではない
「神の力を得た、俺様に命令するだと!お前は・・・・」
デブが、何か言い放っているし、ノイズもウザイ
「あぁぁ・・・・めんどくせえぇ・・・いらつく・・うぜぇぇええ」
ノイズを振り払う、シオンの右手にも、徐々に力が入る
そして、目の前で起きたノイズに、鬱憤をぶつける用に右手を振り下ろす
ノイズを、どれだけ手で振り払おうと、それは当たるわけでもなく
干渉するわけでもなく、振り払ったその手は、空を切っていた
だが今、無意識に、その手にスキルを乗せるシオン
それは、ノイズと逆位相の周波数
そう言うなれば、ノイズキャンセラーを、その手で再現しようとしていた
そう、ノイズに対し、シオンは逆位相の周波数を叩きつける
ノイズそれは、次元干渉によって起こされた現象
次元、時空という存在を知っているからこそ
シオンは逆位相のノイズを
時空に対してぶつける
そう、それは別次元に干渉する一撃
「バチ!」
っと大きな音と共に何かが、ハジけ飛ぶ
そして、シオンの周りから、ノイズは消えたのだが・・・・
そう、ハジけ飛んだ、そうなのだ、ノイズと共に、ある物がハジけ飛んだ
それは、手の平サイズの、小さな存在
コミカルに、クルクルと回転しながら蘭の胸に飛び込んだ
「うきゃ」
かわいい声をあげ
仰向けに倒れた、蘭の胸の谷間に挟まれた
そして、シオンは、その可愛らしい声に反応し
虎亜に向けていた顔を戻し蘭の胸に視線を落とした
それは、胸に挟まれ
ジタバタと暴れる
小さな小さな少女であった。
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