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覚醒編
30話 覚醒進化
しおりを挟む2匹の使い魔は、シオンのイメージした、姿になり
黒い渦を挟むように、空中に位置した
2匹は、同時に大きく鳴き【マジック・イーター】としての、その本分を、発揮する
2匹は、大きく口をあけ、蓄積した魔力で、魔法を展開発動する
口の前に大きく描かれた魔法陣【魔力吸収|(マジック・ドレイン)】
向けられたのは、結界の中心で黒く渦を巻く球体であった
そして、徐々に鈴と魔核を取り巻く、黒い高密度の魔素が
2匹の魔法に引き寄せられ、口の中に吸い込まれていく
その全てを目視していた、人間達は
現実離れした出来事に、その脳が追いつかないでいた
ただ2人を除いては・・・・・・
蘭は、この世界では少しは名前の知れた、科学魔法研究者である
魔法の心理を追求する者として、その出来事に理解できずとも
その全ての出来事を脳に記憶していく
虎亜は、手に入れた高速演算処理能力を使い
目の前の出来事を、記録し対処し分析していた
それでも、理解できたのは、その表面にしてつかみ取れる、たった一掴み
それは、山の頂上を見据え、その山の、ふもとにすら、たどり着けない状態でもあった
そして、2匹の使い魔を、静かに見届けるシオンと、リル
そして2匹の使い魔が、魔法を発動し、10秒ほど時間が経つ
だが、黒い渦は未だに、その力は衰えず
蘭達が魔力を注ぎ込む魔法陣にも、動きはなかった
基本待つ事が嫌いなシオンは、少しイラついてくる
そう、思いのほか、使い魔2匹の魔力吸収が悪いのだ
実際には、魔核の放出する、魔素が巨大すぎたのだが
その事もシオンは理解していた
だからこそ、苛立ちは、使い魔にではない
2匹に装備した【マジック・ドレイン】の能力を上げるイメージをしなかった自分に
【マジック・ドレイン】より2匹の個性と性格にイメージの大半をさいた結果であると
自分自身に、イラついてくるくだ
そして、それは、シオンの無自覚な、微かな態度にでる
眉間に、微かなシワができ、左眉が微かに歪み
隣にいる、リルですら、聞こえない程の声で
「チッ・・・・ 」
誰も解らない、微かな動き、リルも、使い魔達を見ていたので、気づかなかった
だが、シオンに作り出さえれた、2匹の使い魔は別である
その繋がりは、切れない物であり、2匹の使い魔は、シオンと魔力で繋がっていた
だからこそ、シオンの、苛立ちが直接2匹に伝わったのだ
シオンの魔力によって制作された使い魔
それは意識無き魔物、命令された事を、こなすだけの魔物である
シオンの苛立ちが伝わったからと言って、どうなる訳でもない
そんな事は、シオンも、リルも分かっている
が・・・・・
大気中に飽和した、高密度の魔素を、その身に取り込み
シオンのイメージに近い姿に成長した、2匹の使い魔
そして、魔法を使い、魔核から直接
信じられない量の黒い魔素を・・・
いや、鈴から放出される、優しき魔素を取り込んだ今
2匹の使い魔に、ある変化が起ころうとしていた
2匹の使い魔にとって、シオンは創造主であり、神である
孤高の帝王と、イメージされた使い魔
賢き女帝と、イメージされた使い魔
今まで、ただ、シオンの意思のまま動いてきた
だが、今、シオンの苛立ちを、感じ取る
意思も心も無い、使い魔は、その苛立ちが自分達に向けられたと受け取る
自分達が至らない為に、シオンの予定通り事が進まない事に・・・苛立っていると
そう、それは、【マジック・ドレイン】の威力のイメージと引き換えに
2匹の個性と性格に、そのイメージを重きを置いた事と
鈴の優しき魔素を大量に取り込み、魔力による成長を遂げた事によって
使い魔の2匹に、今、自我が目覚めようとしていた
力で全ての頂点に立つ孤高の帝王とイメージされた
タイプ【西表山猫|(ヤマピカリャー)】は
無意識の中、自身の力の無さを悔しがる
我の主である、シオン殿に
力で全ての頂点に立てると、イメージされた作り出された我が
力で魔核に劣り、シオン殿の期待に応えれないと
自身の力の無さに、怒り悔しがり、大きく哭き叫ぶ
「ニャァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
怒りの感情を爆発させ、哭き叫んだ【ヤマピカリァー】は、今、完全に自我に目覚める
そして、シオンの期待に応えるために
自身で、大いなる力を持つ使い魔へと、イメージし、覚醒進化する
60cm程であった、その体は、1回りも2回りも大きくなり、長い尻尾は2つに分かれる
体は4m近くなり、2本に分かれた尻尾を入れるなら、その全長は5mを超える
その姿は、大型の、トラを上回っていた
そして、黒い渦を吸収している魔法【マジック・ドレイン】
その力が弱いのならば、強化し強くすればいいと
多重魔力強化【魔力強化|(マジック・ブースト)】を2段掛けしたのだ
そう、特殊円形魔法陣が3段になり、魔力吸収力が数倍に膨れあがった
そして、全ての者を魅了する、賢き女帝をイメージされた
タイプ【北狐亜種 (シルバーフォックス)】
自身の力の無さで、主人たるシオン様を苛つかせたと
神たるシオン様に、私 (わたくし)が見捨てられると
全ての者を魅了でき、全ての物を手に入れる事の出来る、この私 (わたくし)が
神である、最も敬愛するシオン様に捨てられる・・・・
貪欲であり、執着心の強い女帝は想像する
最も手に入れたい、神であるシオン様の信頼と信用を、手に入れれない、いや
使い魔である私 (わたくし)に下さった、その命令を遂行できない事は
微かにある信頼をも裏切り、無くす事にほかならないと
涙を流し、悲しみで泣き叫ぶ
「コォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン」
悲しみの感情を泣き叫ぶ【シルバーフォックス】は、その心に気づき自ら、自我に目覚めてゆく
シオンの心を繋ぎ留める為にと
自身で、より多くの知識と、より美しい躰へと、イメーシし、覚醒進化していく
80cm程であった、その体は、3m近くなり、その全身の毛並みは更に美しさを増し
その美しき尻尾は9つに別れた、その全長は4m程となった
そして、賢き女帝は、その賢き知恵を働かせる
【マジック・ドレイン】その威力が足りないなら、進化させてしまえと
そして、魔法を書き換える【魔素吸引 (マナマテリアル・アブソーバー)】に
新しく大きな円形魔法刻印を体全面に配置し
魔力ではなく、魔素その物を吸引する魔法陣を作り上げ
その魔素吸引力を数倍にあげた
シオンの目の前で、2匹の使い魔は進化していく
その進化はシオンの、イメージに無いものであり
その出来事は、使い魔を想像したシオンが、一番びっくりしただろう
だが、それ以上に、進化した使い魔が、与えていない魔法を繰り出した事に驚く
【シルバーフォックス】に至っては、シオンですら、知りえない魔法を使ったのだ
その2匹の進化に、驚きよりも、何やら嬉しさが湧き上がる
2匹の進化そして、その魔法により、一気に黒い渦は薄くなり
その本体である、鈴の体がその渦から見えてくる
鈴は意識無く、その身体を、軽く丸めていた
その胸の上、小さな黒い塊、一定の形を持たず
正方形であったり、4面体であったり、円錐であったりと
様々な形に変化し、魔素を噴き出していたが
鈴を覆う黒い魔素が減り、鈴を守る防御壁が無くなった
それと同時に、シオンが展開し、蘭達が維持してきた魔法が
今まさに、その効果を発揮する
そう魔法【時間凍結|(フリージング・ゼロ)】その効果により
鈴の時間は停止し
それを、シオンの耳は、感じ取った
シオンのスキル【波】それの使い方の1つ
シオンは集中する事により意識の届く範囲でなら、その音を確認できる
黒い魔素の渦が無くなった事により、鈴の心音を察知していたシオンは
心音の停止を確認した、それは【フリージング・ゼロ】の効果が発動した事を意味していた
だが、魔核の起動音は徐々に遅くなるが
単体で活動できる魔核は止まることはなかった
姿を見せた、停止した鈴と
未だ微かに蠕(うごめ)く魔核の姿を目視した、シオンはニヤリと微笑み
魔法陣に魔力込める、蘭達に声を掛ける
「蘭さんと・・・・デブ・その他もろもろ、もうひと踏ん張りだ頑張ってくれ」
そして、リルに念話で声を掛ける
『よし、それじゃ、行ってくる』
『わかりました、私は待機しております』
そういって、覇気を纏ったシオンは、大きくジャンプする
それは、鈴の居る高さを超え
高さ、30メートル程まで上がり、その頂点で下にいる、鈴と魔核を見据え落ちていき
そして、未だ鈴の魔核が放出する黒き魔素を吸い続ける2匹の使い魔に声を掛けた
「2人とも、よくやった」
その言葉は、2匹の使い魔に、最上の喜びを与えた
タイプ【西表山猫|(ヤマピカリャー)】は
自らの力が、主、シオン殿に認められ、役に立てたと
喜び一度大きく鳴いた
タイプ【北狐亜種|(シルバーフォックス)】は
命令を遂行出来たことにより、神であるシオン様の信頼を多少でも得たと
喜び、一度大きく鳴いた
シオンは、2匹の嬉しそうな鳴き声を聞き
全て終わったら、名前でもつけてやるかと・・・くすりと笑う
そして、自らが発動し
蘭達が魔力を込める、魔法
【監獄領域|(プリズン・フィールド)】と
【時間凍結|(フリージング・ゼロ)】
その2つの、結界魔法の中に、シオンは飛び込んでいくのだった。
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