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覚醒編
53話 それからの、7:3メガネ・2
しおりを挟む井門の住んでいる都内のマンション
12階建て、その5階に位置する部屋に井門は住んでいた
多少築年数は立っているが、セキュリティーは、それなりに高い物件でもある
時間は過ぎ、夜9時少し前
1LDKのリビングで、机の上に携帯電話を置き
携帯電話を見つめ、じっと待つ井門の姿があった
部屋の時計は、9時を指す
井門の緊張の中、背後に人気を感じると同時に
右肩を叩かれ振り向くと・・・・・
井門の右頬に、ある人物の人差し指が突き刺さる
「うぅぅうわ!」
井門の叫びに、嬉しそうな少年の姿があった
「よう、井門さん」
「なんで、ここに?あ、、いや、紫音さん、お久しぶりです」
そう、いきなり現れた少年は紫音であった
「いきなりで悪いが、場所移動するぞ」
その言葉で、井門の視界は一瞬、闇に包まれるが、すぐに明るい場所にでる事となる
そして、井門の部屋でない場所、そこは静岡の三千風家のマンションのリビング
「しゅ・・・瞬間移動・・・・ですか・・・・」
目の前が、知らない部屋になり
緊張で喉がカラカラになった、井門は、思ったことをつい口にする
「あぁ、正確には、空間転移だがな、同じようなもんだ
そう緊張すんな、今日はある提案というか、お願いがあって呼んだんだ
まぁ、座ってくつろいでくれ」
そういい、紫音は床に敷いてある、自分のであろう、座布団にすわり
井門にも、来客用の座布団の場所を指差し、座るように進める
一回深呼吸をし、ゆっくりと座る井門
「それで、紫音さん、提案とは何でしょう
私は、前回のケジメを取らなければなりません
命を差し出せと言われても、仕方ないことを」
紫音にとって、どうでもイイ事を、しゃべり出す井門を遮る
「そりゃ、もういいって、命を取ろうってわけじゃない
緊張すんな、それじゃ話にもならん
鈴、お茶~」
「はぁ~い」
そして、鈴がオボンに、2人分の紅茶と、チーズケーキを乗せてやって来る
「井門さん、こんばんわ、ゆっくりしていってね
じゃあ紫音、私はこれで帰るね、リルお願い」
「あぁ、ありがとう」
「おやすみなさ~い」
鈴は挨拶をすると、その場から消える
リルによる、空間転移である、この静岡のマンションから
東京の家に転移していったのだ
井門にとって、自分はこの兄妹から、嫌われてると思っていた
蘭からは、紫音には気に入られていると言ってはいたが、信じきれずにいたのだ
それはそうだ、この兄妹を死の淵まで追い込んだのだから
いや、この男の子にかんしては、死んでいたはずなのだ
自分が嫌われていても、その罪を償えと言われても仕方ないはずだったが
この兄弟は、まるで、友人が訪ねてきたかの用に、接してくる事に
井門の罪悪感は居た堪れなくなっていた
そして、紫音のすすめられ、紅茶とケーキを頂く
チーズケーキに合わせてだろうか、少し苦味の効いたハーブティーと
甘いチーズケーキの相性は、抜群であり
ゆっくりと、無言で味わって食べていた為か、ハーブの効果だろうか
井門は次第に緊張もほぐれてくる
そして、半分も食べ終わった頃
紫音が口を開く
「井門さん、それでお願いなんだけど」
「紫音さん、私の事は呼び捨てでいいですよ
そして、謝罪も込めて、できる限り、お引き受けします」
「なら、俺の事も呼び捨てでいいぞ、井門さんの方が、年上なんだからさ
それに、内容聞かなくていいのか?何を頼むかわからんぞ?」
「はい!」
緊張もとれ、強い意志をもって、返事をした井門
紫音は一瞬、タメて、真剣な眼差しで
「じゃぁ、ケツの穴貸して」
「え?」
「だから、ケツの穴を」
ガン!!!
紫音が、しゃべっている途中にも関わらず
紫音の頭がいきなり、誰かに後ろから頭を叩きつけられたかの用に
低いテーブルに打ち付けられた
そして、現れたのは、綺麗な薄紫色の長い髪を携えた15cm程の少女
「シオン様、貴方はバカですか?変態ですか?ホモですか?」
「全部や!」
リルの質問に、頭を起こしながら、ドヤ顔で答える少年は嬉しそうでもあった
そんな、2人?のやり取りに付いて行けれない井門に
リルは振り向き、かるく会釈をする
「言葉を交わすのは、初めてになります、井門様
シオン様のメイド、リルでございます、今後共よろしくお願いします」
井門も、小さな少女に釣られ、軽く会釈をした
「まぁ、ケツの話は今度するとして
井門さん、俺に雇われてみないか?」
「雇う?」
「まぁ、そんな大層な話でもないんだが
俺は情報が欲しいんだ、情報を売って欲しい
または、俺の欲しい情報を調べて欲しいんだ
まぁ、急ぎでない限り、今している仕事の合間でいんだけどね」
「それは、構いませんが・・・情報と言っても、色々ありますが?」
困惑した井門は、その真意を聞く
「とりあえず、今知りたいのは、蘭さんを襲った組織
井門さんの居た会社でもなく、襲ってきた奴らではなく
その後ろで糸を引く、クローンを作ってる組織の事だ」
それを聞いた井門の視線が一瞬、紫音から外れ
「それは・・・」
数秒の沈黙
「言えないのか、言いたくないのか
それとも、交渉人としてのプロ意識なのか
だから、言ったんだ、俺に雇われないかと
俺が、井門さんの、メイン雇い主となれば
情報を提供するのに、問題は無いだろう?」
ニヤニヤと笑いながら、紫音は井門に告げる
「紫音さん、それは・・・そうなんですが・・雇われるといっても・・・
いや・・・そうですね・・・ケジメもありますし・・・・」
ある事を考え混みながら、どうにか自分を納得させようとする井門
それを、察してか紫音が、驚くことを井門に告げた
「今、考えた事を当ててやろうか
それは、金の問題だろ、自分にケジメと言い聞かせ
タダで情報を提供しようと考えてるだろう
まぁ、実際俺は小学5年生だからな、そんな金持ってない
又は、蘭さんの懐から、お金が出るとおもってるだろ?
それなら、いっそ、この間のケジメと言って、俺を納得させるつもりなんだろう?」
「そ・・それは」
口ごもる、井門をニヤリと笑い
「リル」
「はい」
返事をしたリルは、スススっと、テーブルに近づき
100万の札束を10個、テーブルの上に出現させた
驚く井門に
「とりあえず、1000万
まぁ雇うといっても、社会的には、雇用できないからね
割のいい、バイトだと思ってくれ
俺を裏切らない限りは、情報が取得できなくても、最低でも、月100万
もし、必要経費で、もっと入用なら、言ってくれればその都度だそう
メインの雇い主と言うのはそういう事だ
この金額なら今の会社より多いいだろ?
いい話だと、思うがどうする?」
井門は、右手の中指で、メガネの中央を押さえメガネの位置を修正し
真っ直ぐに、紫音を見つめ話し出す
それは、この男が仕事モードに入ったことを意味していた
「紫音さん、この話を受けるにあたって
いくつか質問させてください」
「ああ、いいよ」
「この、お金はどこから?三千風先生の、お金ではないのですか?」
「それは違うな、お金っていうのは、有るところには、あるんだよ
まぁ、俺の金じゃないのは、確かだけどな
これは、盗んできた、世間には出せない、政治資金
政治家が溜め込んだ裏金ってやつだな
だからだろうな、盗まれても公表できないんだ
だから、あっちこっちから盗んでやった
全部で、軽く10億超えてるんじゃないか?」
ケラケラと笑いながら、自身の犯罪を説明する紫音
そんな、犯罪を飲み込み、なっとくする井門
「そうですか・・・なら、安心して頂けます
でも、どうしてそこまでして、情報を得ようとするんですか?」
「どうしてって?そりゃぁ俺は昔から情報が命だと思ってるからかな?
それが、どんなバカげた情報だったとしても
ある意味バカげた情報の方がスキだけどな、そりゃ置いといて
今回の用に
争いごとに巻き込まれてから、情報を集めても遅いと思わないか?
この世界は、リアルタイムで進んでいるからな
マンガや、アニメみたいに、巻き込まれた、なら何も考えず戦え?
相手の強さも、その大きさすら知らずにか?
バカげてる、愚の骨頂かっていうんだよ
戦う前、争う前から戦いは始まっているって言うんだよ」
「それなら、なぜ、今更あの組織の事を知ろうと?
その言い分では、すでに知っている物と」
「あ・・あぁ、言い忘れてたな
信じる信じないは、どっちでもいいんだが
俺は、この間死んだよな、そして生き返ったんだ、みてたろ?
まぁ、なんて言うか・・
それと同時に、前世の記憶も、ついでに蘇ったんだ
だから、あの時までの俺は、いたって普通の子供
今の俺は前世の俺なんだよ、わかるか?」
ここに、蘭か鈴が居たなら、どこが普通の子供だ!ってツッコミが入っただろう
「いえ、何を言われようが
今思い出しても信じられない、あの出来事の張本人である
紫音さんが、言うんですたら、信じるしかないでしょ」
「まぁ、今の俺は、この世界の情報が無いんだ、少ないんだよ
だからこそ、情報が欲しいんだ
ネットで集めれる情報はある程度、自分で調べれるからいいんだけれど
裏の情報、10歳の俺では集められない裏の情報が欲しいんだよ
で、どうする?」
「わかりました、その話お受けします」
「お!ありがとう
そして、さっきもいったが、裏切れば殺すから
この話と、俺の事は口外禁止でな
もし、辞めたくなった時は、辞めて構わない
後、俺の力が入用なら、惜しみなく貸すよ
誰かを殺したい言うなら、殺してやるよ」
さらっと、怖いことを冗談っぽく言うが
井門は、その言葉が本当だと言うことは、心底わかっていた
そして、紫音は、井門に取り急ぎ、知りたい情報を提示する
蘭さんを襲った組織の特定
そして、日本のトップクラスのハッカーの情報
である
あとは、十士族の、情報や
街や、裏組織で流れるウワサ
些細な、馬鹿げた噂ですら、情報として教えるように井門に頼む事となるのだった。
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