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覚醒編
55話 実験準備
しおりを挟むとある森に、突然現れる、少年
その少年は、コミカルな動きをしながら、1人喋る
「寒!虫多!暗!なんで、俺がこんな所に来なきゃいけないんだ」
『シオン様が、面白そうだから今日がいいと、言ったからですね』
姿無き、少女の声が紫音の頭に響く
「俺が?言ったか?言ったような覚えが・・・まぁいい
リル、お前は、先に行け、そして中の事を監視報告しろ
ギンは、とりあえず、ついてこい
俺の実験も兼ねているから手をだすなよ」
そうして、懐から、ある仮面を取り出し、うきうきで装着する
『シオン様、それは?』
「あぁ、監視の目を潰すのは当たり前として
それでも素顔を晒すのは、マズイだろ?」
『いえ、それはわかるのですが、そのデザインは?』
「ん?ひょっとこだけど?
そうか、誕生日の買い物の時、お前は居なかったんだな
店に飾られていた、このお面に一目ぼれしてな
バァさんに買ってもらったんだ
カッコイイだろ!この口の曲がり具合は
ヶの化身、イリンクリティウケンを彷彿させるだろ
そして、頭に巻かれた、手ぬぐいは、日本男児の魂を感じる
これ程の、芸術作品が、1500円だぞ
今世紀最大の買い物だとは思わないか?」
『イリンクリティウケン・・・・・?
たしか、以前の世界で名前だけは聞いたことが有りますが
どんな生物だったかは、私は知り得ません
シオン様が、そこまで言うのでしたら、古龍 (エンシェントドラゴン)をも超える
壮絶絶後な生物なんでしょうね』
(壮絶絶後?・・・なんだそれは?
まぁ、この世界のタコの、でっかいの、みたいなもんだが・・知らないなら黙っておこう)
「まぁそんなもんだ、さて、真夜中のピクニックとシャレこもうか」
『はい、それでは、お先に失礼します』
「コン」
姿無き少女は、その場を離れ先に進み
小さな、狐のヌイグルミの様な生き物は、一度高く飛び紫音の肩に乗った
そして、少年は歩き出す
目指すは、この暗き森の中で、唯一の光を出している建物
もとは、何かの工場だった建物だろう施設向け歩きだした
閉ざされた、大きな鉄格子で作られた門の前に小さな監視室が設けれれていた
そこにいる、門番の様な人間が気づく
暗闇の道を、この建物に近づいてくる人間を
いや、仮面の少年をだ
男の目に移る少年
背は低い、それは遠目からでもわかる
どう贔屓目に見ても身長150cmも無いだろう
黒系の長スボン、黒系のシャツだろうか?
そして、上着も黒系であるがため
闇に紛れた、その人物を見つけるのは困難であっただろうが
ただ、その仮面は闇に浮かび上がっていた
そう!!!
ひょっとこの仮面が!!
きっと、仮面の色が黒だったなら
そばに来るまで気づかなかっただろう
その驚きは、監視員の眠気を覚ますには十分であった
街から離れた山奥の施設、この男が監視員になって2年
関係者以外の車が来たのは、道を間違えた車が1回来たくらいなのだ
それを、この夜中に、歩いて近寄ってくる仮面をかぶった人物は
この男にとって、あってはならない出来事なのだ
「そこの君、そこで止まれ、それ以上近づいたら発砲する」
少年に、魔法銃を向け叫ぶ監視員
紫音はその場で一旦止まり
足元のジャリの中から小石を一掴み拾い上げる
そして、おもむろに、警備員に投げつけた
紫音のスキルを乗せた、その石つぶての威力は半端ない威力を醸し出した
1発目は、手に持つ魔法銃に当て吹き飛ばし
2発目を警備員の肩に当て、肉を穿ち
3発目を、警備員の太ももに当て、小石はふとももにメリ込んだ
悲鳴を上げて、倒れこむ警備員を見守り、歩き出す紫音
そして、その男は、身体を引こずり、監視室に戻り、警報ボタンを押す
それを見届けた紫音は、男の頭を無言で、こつく
そして、まるで恐ろしい物を見たような顔で意識を失い倒れ込んだ
この位置からでも、建物内で鳴り響く警報の音は十分に聞こえており
それを確認した紫音は嬉しそうにうなずくのだった
「順調順調♪」
だがイキナリの、難問が・・・
そこには、大きな鉄格子の門が立ちはだかる
「あぁ・・・・先に脅してでも開けさせとくべきだったか・・」
そんな紫音の独り言に、ギンが一度 「コン?」と鳴いた
「あぁ・・・ギン子さんや、手を出すなと言った手前もうしわけないんだが
コレ開けてもらえるかな?」
ギンは、紫音の肩から、水平に前に歩き出し
鉄格子の間まで行き、何かの魔法を発動させる
それは、ギンを中心に黒い球体が鉄格子を巻き込む形で徐々に大きくなり
その大きさが紫音と同程度なったとき、ギンが「コン」とないた
それと同時に、魔法は解除され
魔法が展開されていた空間に格子は存在していなかった
そう、鉄格子は、円形状に切り取られた用になっていた
そして、何もなかったかのように、ギンは空中をトコトコと歩き
紫音の肩に戻るのであった
「おお、すげぇ、どうやったんだ?」
「コン、コンココンコン」
紫音の感心する声に、得意げに答え、ギンはどうやったか説明する
「ほうほう、ほーーーそうかそうか」
「コンコンコンコンココンコン」
「それは、すごいな」
そんな会話をしながら、切り取られた鉄格子を抜け
建物の敷地内に足を踏み入れる
ちなみに、どんな魔法を使ったか、誇らしげに説明するギン
絶妙なタイミングで、相槌をうち、返事をする相手に有ることを忘れていた
紫音は、ギンの言葉を理解できない、その内容は届かないのだった。
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