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きぐるみ幼女編
4話 女神と呼ばれる生徒会長に勝った少女の話
しおりを挟む鈴と、かんな夏目は胡桃を見送ると、中等部の校舎に向けて歩いていた
いつしか3人の会話は、合宿の話に代わり
今この場に居ない、優美と桜の話題で盛り上がっていた
そんな中、鈴はふと・・・・・周りの雰囲気が、いつもと違う事に気が付く
鈴「ねぇ、なんか変な視線を感じるんだけど・・・」
かんなは、辺りを見回しながら
か「え?私か?でもねぇ
私には、りんちゃんという決まった相手がいるからね
熱い眼差しで見つめられても・・・ごめんね」
鈴「決まってもないし、かわいく、ごめんねっていっても
誰も見てないし聞いてないね、眼中に無しって感じ?
ついでに私の眼中にも無し!」
か「りんちゃん、ツンデレだからぁ~もしかしてヤキモチ?
ねぇヤキモチ焼いた?」
そういって、かんなは、後ろから覆いかぶさるように、鈴に抱きつくが
鈴は頭を振り、頭の後ろにある大きな髪留めのリボンで抵抗を試みるのだったが
その上を行く、かんなは、鈴のリボンと髪に顔を埋め・・・・
か「りんちゃんのリボン、いい匂いがするぅ~」
鈴「なんで、そうなるのぉ~」
実にいつもの風景だと言わんばかりに、夏目は、ほっこりする
その夏目も、すでに気が付いていたようで、周りを確認する素振りもなしに
夏「まぁ・・いつもより視線をあつめてますが・・・・
それは・・・まぁ、しょうがないでしょうね」
夏目も周りの雰囲気がいつもと違うことを感じていたのだろう
そして、その口ぶりから、その原因も知っているようでもあった
普段からも、多少の視線を集めている、鈴ではある
その大半が男子生徒でもあるのだが、今日は少しちがったのだ
なぜなら、今日、鈴に視線を送るのは、中等部の生徒ばかりであり
遠目から鈴を見てはコソコソと話しているのだ
ある人は、楽しそうに会話をし
ある人は、敵意ある眼差しで鈴を睨みつけるようでもあり
そこには、色々な感情がはいった視線があったのである
そんな、謎な視線と、周りの雰囲気を感じながら中等部校舎にはいる3人
中等部校舎、そのメインとなる3階建ての大きな建物
入口では、学年・クラス別に下駄箱があり、そこで上履きに履き替える
メインの校舎は、縦長の建物であり、中央吹き抜けで、左右に教室が並んでいる
その1階は、3年生のクラスがあり、2階は2年、3階は1年である
そして、校舎の奥にもう一つの大きな建物、こちらは学科別教室や
それに伴う、文化部、インドア系部活動の部室等が並ぶ
その、さらに奥に存在する建物
クズクラスと銘打たれた、1・2・3年の最下位クラス
そして、部活に昇格出来ない、少人数の研究会クラスのクラブである
鈴達3人は、下駄箱で上履きに履き替え、微妙な雰囲気の中
鈴達のクラスがある2階へ階段を上がっていった
1階での3年生の突き刺さる様な視線が途切れ
2階に上がると、朝から有る視線の理由が判明するのだ
それは鈴達3人の周りに大勢の同級生が集まる事にはじまり
口々に、鈴に声をかけだした
「お~い、三千風、生徒会長を叩きのめしたんだって?」
「いやいや、生徒会長に土下座さしたって話だぞ」
「りんちゃん、生徒会に喧嘩売ったって本当?」
「模擬戦で、こてんぱんにしたと聞いたぞ!」
「会長が、泣いて謝ったとか?」
それを聞き、鈴は、やっと事の重大さに気がつき
朝からの視線の原因を理解したのだ
それには、さすがの鈴も慌て出す
いったい何処から、そんな話が・・・・・
話に尾ひれが付くのも、限度があると言うもの
あの、気位高い、生徒会長が、土下座して泣いて謝った?
そんな事あるわけないのだが、皆面白がっているのだ
そして、2年の生徒がこれなら
下の階、3年生の教室では・・・・・考えるだけでも恐ろしくなる
それで、1階での3年生からの突き刺さる視線の原因は
きっと、柊朱莉の崇める派閥の人間達であろうのだろう
嘘か誠か、今私の周りの友人達の言っている様な話が3年生に流れているならば
私は今後、3年生の約7割以上の人間に、目の敵にされかねない
そう、それほどまでに、彼女の影響力は大きい
性格はどうであれ、生まれ持った、カリスマ性は、飛び抜けていた
そして彼女自身のスペックも高く、それもさる事ながら
日本有数の財閥、十士族に並び立つとも言われる柊財閥の第一子なのだ
跡取りとなるべく、幼い頃から帝王学を学び、人の上に立つべく人間
そんな、人間に憧れを持つ生徒が多くいるのだ
だが、その一方で、気に入られようと尻尾を振る生徒も多くいる
なら、そんな人間が、今一番、気に入らない人間
そして、柊朱莉に気に入られる為
目に見える、いじめの対象となるであろう人物想像すると
それは、紛れもなく【三千風鈴】私なのだ
私自身、普段は、そんな多少の事は、気にもしないけど
さすがに、これがずっと続くのは、めんどくさい・・・
出来るだけ速く、誤解を解かないことには、私の学園ライフが・・・・
そして、鈴はまだ、想像すらしてなかった
柊朱莉が、高等部を卒業するまで残り、数年
幾度となく、彼女【柊朱莉】と相まみえることを
そんな中、同級生に囲まれながら、私は人と人の間から
この中で一番たちの悪いだろう友人に目を向けると
そこには、楽しそうに、元々細い目を更に糸の様に細くして
「クスクス」笑っている人物がいた
そして、その表情を読み取る鈴
あれは、絶対確信犯だ、絶対に知っていたはずだ
そして、びっくりして、テンパる私の姿を見て楽しんでいるのだと
この噂話の発端は、たぶん合宿に参加していた人物達
それも多分私と同じ2年生達・・
私が合宿不参加を申し出た際に、便乗して合宿不参加を言い出した
ノリのいい、お調子者の友人達だろう
良く良く考えれば、奴らが黙っているはずがなかったのだ
そして、私が思うに、あの目の細い彼女は
あの時点で、こうなる事は解っていたのだろう
常に冷静を保っている彼女は
基本一歩引いたところから、全体の流れを読む事がおおいい
だからと言って、その流れに乗るような素直な人格でもないのだ
そして、人をからかったり、しょうもないイタズラをしたり
友人の困ったすがたや、てんぱった姿を見るのが好きという
まったく、タチが悪いとしか言い様がない人物なのだ
まぁ、私の親友の、小早川夏目なんだけど・・・
色々思っても見たが、所詮リルと比べれば
まだまだ可愛いもんだと思えるのだから、おかしな物だ
だが、
知っていたなら、教えて欲しかった・・・
いや、知っていたからと言って
どうなる物でも無いのは理解できているし、わかってる
だけど、心の準備というものが・・・
いやいや、まずは皆の誤解を解かなければと、軽く頭を左右に振り
小さく息をはく
そして鈴は、一旦皆を落ち着かせ、簡単に事の詳細を説明した
生徒会長が、背の低い私を小学生と間違えた事
えだっち(江田先生)が、私が中2だと説明し誤解を解いた事
生徒会長が、それに対して、謝ったと言う事を
それでも、異様な盛り上がりをしている、同級生たちであった
そう、事実あの生徒会長、柊朱莉が個人に謝ったと言うことが凄いことなのだ
神輿に担ぎ上げられた柊朱莉だが、その実力は本物なのだから
それにしても噂と言うものは広まるのが早いものである
鈴達が自分のクラスに着くまで、ずっと声を掛けられっぱなしである
そしてクラスに着けば着いたで、クラスメイトに囲まれる始末であった
クラスメイトは、そんな話で盛り上がり
鈴は、ずっと誤解を解いている
後からクラス入ってきた、桜と優美は、何事かと
かんな・夏目に話を聞き、優美以外は、クスクスと面白そうに鈴を眺めていた
優美の心境は複雑である
皆の会話の中では、評判の悪い生徒会長、柊朱莉
柊朱莉に憧れる人間は、ある種スキルに近い彼女の、カリスマにより
多少の理不尽も意に介さない、だからこそ、カリスマであり
多くの人間は、彼女に付き従うのだが
彼女に対抗できる、カリスマを持った人間がいた
本人は気づいてはいないが【四条優美】であり
それにより、2年生の大半は、柊朱莉のカリスマ性に囚われる事は無いのだった
だからこそ、傍若無人な、生徒会長・柊朱莉のやり方が好きでない者がおおいいのだ
だが、優美の中では、彼女も昔は心温かく
とても優しいく尊敬できる人物であったのだ
何処で道を間違えたのか、周りの取り巻きの大人達が悪いのか定かではないが
優美は、昔の姉のように慕っていた朱莉に
昔の優しい朱莉に戻って欲しいと今でも願っていた
いや、今でも心の底では朱莉の事を信じていた
ガラガラガラ
一人の男性が、クラスに入ってきた、クラス担任の江田先生である
「はーい、せきにつけぇーーー」
そうして、いつもの学校生活がはじまった
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