アンタッチャブル・ツインズ ~転生したら双子の妹に魔力もってかれた~

歩楽 (ホラ)

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きぐるみ幼女編

11話 1年前・きぐるみ幼女

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 2年の襲撃者立は
教室の後ろの角に、1年生の8人を追いやり
5人の男達が、それを取り囲んだのだ
隼人はすでに、その場から下がり廊下で待つ友人と合流し

「今年の1年は、予想以上に、ヘタレばっかりだわ
 せっかくジャンケンで勝って一番槍を得たのに興ざめだよ」

と友人に愚痴を溢す

そして、友人達と廊下で笑い話を交わしながら
教室の中の様子を伺っていた

2年生の彼等は
二度と授業中に騒ぐなと、授業や、他の生徒の邪魔をするなと
言い聞かせるように、殴る、そして蹴る
泣きじゃくる、8人を無視し、心が折れるほどの痛みと恐怖を与えていくだった

そう、その暴力は、8人以外にも
このクラス全員に対しての見せつけでもあるのだ
自分達に、逆らわないように、力と、恐怖で支配しようとしたのだった

そして、1-Jの教室にいる生徒にも、口止めを忘れない

1年前、彼等は、こうやって、クズクラスを制圧していったのだ
・・・だが、何事にも例外と言うものがある

この年の1年のクズクラスになった生徒は
縮こまり怯える、8人みたいな、ただの頭の悪いバカばかりではない
学園側で、手の付けられない変わった生徒も多いいが
それ以上に、蓮達と同様に、このクズクラスに来たいが為に
ワザと成績を落とした人間が、多くいるのだ
そう、彼等は、目の前で泣き叫ぶ8人の事など、どうでもよかった

そう、自身に関係ないと完全無視を決める、1-Jの生徒達

その反面、たかが、少し速く生まれただけの、2年生に
このクラスの主導権を握られるのが、気に食わない人間達が居た

それも、少し前まで
絶品の美味さを誇る弁当を食べて気分よくし
新しい友人を得て、楽しく会話をしていた彼等

そう、気分よく楽しんでいた所に、いきなり2年生が乱入してきたのだ
そして、目の前で行われた、必要以上の粛清に
リーゼントと携えた男が動くのだった




鉄雄の動きは早かった

動いた瞬間には、教室の後ろで泣き叫ぶ8人のバカ達をリンチしていた2年生5人を蹴り飛ばす

その動きに気がついた、隼人だったのだが
すでに廊下に出ていた為一歩間に合わなかったのだが
蹴り飛ばされ、飛んでくる人間の隙間を進み鉄雄の前に躍り出た

一方、鉄雄は、ポケットに両手を突っ込んだまま
バカ8人を、その背中で庇うように、立ちふさがるのだった



隼人は同年代では、小柄な体格であった
それが、中等部1年であるが
体格の良い鉄雄の前にでると、見劣りするのだった

対峙する2人、学年は1つ違うが、小等部から学園に通う人間
歳の近い、有名人なら、顔も名前も知りはするのだ
そう、彼等は見知っていた

「宮守か、お前も、この馬鹿達の仲間か?
 もしそうなら、お前も狩るぞ!」

「大文字先輩、俺をこんなクズと一緒にして欲しくないね
 まぁ、友達でもないし、こいつらが、授業中騒がないなら
 俺は静かに寝れるから、助ける義理もないんだけど
 ただ、先輩方は暴れすぎた、俺達はまだ弁当を広けているんだ
 ホコリが入るだろ、ホコリがよ
 ちったぁ他人の迷惑って物を考えろや
 なぁ頭の中身も足りないが、身長も足りない先輩よ?」

鉄雄は、右手をポケットからだし、人差し指で自身の頭を指差し
首を少し横に倒し、隼人を見下ろすように
背の低い隼人を挑発するのだった

「宮守、お前は殺す」

彼、大文字隼人に背丈の話は禁句である
格闘において、体格差、体重差とは、その勝敗に最も関係する事柄の1つである
その為、各種スポーツに置いて、体重別で競技を行うことがある
代表的なのが、ボクシングや柔道である
だが、鼓道場には、そんな物は有りはしない

大文字隼人はその、小柄な体格のお陰で
動きは速く、技も豊富で、鼓道場でも有力株であるが
隼人にしてみれば、その技、速さは
自身の軽い打撃を補う為の苦肉の作である

隼人の目指すスタイルは別物であったのだ
昔見た、マンガに出てきた、敵役 (かたきやく)に憧れて武の道を進みだした
その適役が、死ぬ間際に放った、たった1度の拳
その必殺であった一撃に心を射たれ憧れた
未だに、その目指す道は未だに遠く、鍛錬も足りないが
それは今後、修練を積み重ねればいい
だが、体格だけは、彼にはどうしようもなかったのだ

その事を、知らず挑発する鉄雄に
隼人は、ここに来た目的を忘れ激怒し
その両拳に力を貯め、鉄雄に襲いかかるのだった

一方、鉄雄が動くと同時に
紫音と一緒に弁当を食べていた女の子が声を紫音に声をかける

「あらら、行っちゃったか、しょうがないね
 あっと、君は、この学園来たばっかりだよね
 コレくらいの喧嘩は良くある事だから、怯えなくても大丈夫だよ
 巻き込まれて怪我しても、あれだからここから動かないでね
 ニニス、彼おねがいね」

「はいなのね」

紫音の線の細い身体を見て
戦いに向いてないと思ったのだろうか
または、紫音のか持ち出す雰囲気から、弱いと思ったのだろうか
彼女は、紫音を鉄雄の喧嘩に、巻き込まれないように言うと

彼女自身は、自分の机の上に置いてあった
真っ赤に燃えるような赤い、魔道士帽を緋色の髪の上に、ひょいと冠り
同じく背中の、真っ赤に燃える様に赤いマントを翻し
ゆっくりと、鉄雄の後に続いた

そして、中等部の制服を、オシャレギの様に着こなす、良くしゃべる男の子
紫音の持参した鈴の弁当に一番速く手を出し食べた男でもある
彼は、一度廊下にいる人数を確認すると、隣にいた
ウェーブのかかった長い髪の女の子に視線を送るのだった

彼女は、それに気づくと、ため息まじりに、右手で廊下を指した
後から紫音は気づくのだが、彼は廊下にいた女の子を見定めていたのだと
そして、彼女を許しを得た、良くしゃべる男の子は、嬉しそうに
教室の前のドアから廊下に出て行った
浮かれるように、足取り軽く飛び跳ねながら


そして、ニニスと呼ばれた、瞳のパッチリとした少女
驚くことに、鈴より、身長が低いのだ
とても同じ学年とは思えない小柄な少女
その容姿と名前から、日本人ではないのだろう事は分かったが

その服装は、このクラスの中で、一番異質
いや、ある意味その姿は、紫音にとって、ドストライクであった
彼女は、ペンギンの着ぐるみを着込んでいた
その、かわいい着ぐるみの完成度は、目を見張るものがあった
細部まで作りこまれており、フードを装着した時の
全体的バランスは、紫音に【カンペキ】と思わす程である
そして、このサイズだからこそ、の完成度だとも感じる
これを着る人間が、あと10cmも身長が高ければ
このバランスは崩れるだろうと
そう、同じ様な着ぐるみを、鈴や、リルに着せてみたかったが
それは、どうやっても
このニニスと言う少女の完ぺき差には程遠いい事は
服作りを趣味とする、紫音には、手に取るように分かっていた
そして、先程までフード被っていた為、分からなかったが
今は、フードを脱ぎ、綺麗な金髪のツインテールを振り回していた

そんな彼女の興味は、違うところにあった
小さな紙ヒコーキを右手に持ち、それを、頭上高く上げて

「ピューン、ビュビュビューーン、ダダダダーーン」

と効果音を口ずさみながら振り回していた
それは、紫音が暇つぶしに、鈴のメッセージカードで織った、紙ヒコーキ
それを、知らぬ間に、奪い取って遊んでいた
そして、紙ヒコーキを見ながら

「しお君は、見物なのよね、エルノが行ったから、心配ないなのよ」

しお君?・・・たぶん俺か、さすがに、そこで区切られたのは、初めてだ・・・

「ほぉ・・エルノさんて、あの赤い魔導帽の人?えっと、ニニスさん?」

「ニニスでいいなのよ、エルノは強いなのよ、安心して見学するなの
 何があっても、しお君には、かすり傷の1つもさせないなのよ」

気が付けば、何人かいた、男共は、全員廊下に出てしまい
紫音のそばには
ニニスの事を母親の様な眼差しで見つめる、ウェーブのかかった髪の長い女性と
ニニスの3人だけとなった

紫音は、その場で、鉄雄の喧嘩を見守る事となる
その一方で、ニニスは、初めて見る、紙ヒコーキに夢中だった
自由奔放で、身長も鈴に近い、ニニス
その、愛くるしい、着ぐるみ姿も相まって
紫音にとって、一番親近感の沸く相手でもあるのだった。


 
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