婚約した信頼する男に裏切られ風俗に売られた「やばい」お嬢様が全てを失って人生が絶望!

如月奈穂

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第26話 戦争で残るのは国民の死体と破壊された土地だけ

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王国の改革が進むにつれて、新たな課題も水面下からゆっくりと浮上してきた。長年、国民の税金で甘い汁を吸ってきた既得権益層、特に昔ながらの貴族たちの抵抗は、 アルディスとマリアベルの予想以上に根強く、二人な動きを阻害しようと陰湿な策を弄してきた。

「アルディス、最近、議会での法案通過が、以前に比べて格段に遅れています。税金に群がって私腹を肥やす貴族たちが、あらゆる手段を使って抵抗しているようです」
「予想通りだ。彼らは、既得権益を守るためなら何でもするだろう。だが、抵抗に屈するわけにはいかない」

マリアベルは、アルディスに苦々しい表情で報告した。 アルディスも彼女と同じ気持ちでいた。

内政においては、根深い貧困問題も二人の政治改革に立ち塞がった。とくに地方の貧困層は依然として苦しい生活を強いられていた。

「マリアベル、貧困層への支援は、一時的なものではなく根本的な解決策が必要だ」

アルディスは、貧困問題に関する資料を読みながら、マリアベルに言った。マリアベルもアルディスの意見に同意だった。二人は、貧困問題の解決にも一生懸命に取り組んだ。

さらに、王国の状態も安全とは言えなかった。周辺国との緊張が高まり、戦争の火種が、常にちらついていた。

「アルディス、隣国との関係が悪化しています。このままでは、再び戦争になるかもしれません」

マリアベルは、外交に関する資料をアルディスに提出し、憂慮ゆうりょの色を隠すことができなかった。アルディスは、読み終えるとため息をついた。

「戦争は、最も愚かな解決策だ。話し合いで解決の道を探るべきだが…相手国も容易には譲歩しないだろう」

アルディスは神妙な顔で思いを口にする。戦争は互いの国民が死ぬだけで何も生み出さない。戦争が終わって残るのは、国民の死体と破壊された国だけ。戦争を始めた瞬間、経済的に余裕のある国でも直ぐに貧困国になって、国民が満足にご飯を食べられない不幸な国になる。

マリアベルとアルディスは、内政と外交という二つの大きな課題に同時に立ち向かうことになった。しかし、二人は決して諦めなかった。互いの思いを固く結びつけ決意を持って、一つ一つ丁寧に問題を解決していく。マリアベルの庶民の視点、アルディスの冷静な能力と貴族の知識。二人の力を合わせれば、どんな困難も乗り越えられると信じていた。

「アルディスなら、どんな困難も乗り越えられます」

マリアベルは、アルディスの手を握り愛情を持って言った。 アルディスも、彼女の思いやりに満ちた言葉に瞳を潤ませ頷いた。

「ああ、マリアベル。君がいるから、私は前に進むことができる。共に、困難な時代を乗り越え幸せな未来を築き上げよう」

二人は、互いの気持ちを糧に、改革に立ち塞がって税金で私腹を肥やす悪徳貴族に立ち向かい、未来を切り開いていくことを誓い合った。まだ険しい道が続いていたが、二人は愛に満ち溢れていた。
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