翠碧色の虹

T.MONDEN

文字の大きさ
22 / 137

幕間八:昆虫に例えると

しおりを挟む

心桜「それにしても、この前のアイツ!!」
七夏「どしたの? ここちゃー?」
心桜「あたしに、タックル決めてったあの虫・・・コメツキムシだっけ?」
七夏「あ、あの虫さん!?」
心桜「っそ!」
七夏「それで、昆虫図鑑を見てたの?」
心桜「うん!・・・で、見つけたよ。アイツ、これじゃない?」
七夏「あ、確かに」
心桜「オオナガコメツキ・・・か」
七夏「黒くて、ツヤツヤさんですね!」
心桜「そだねー、黒くてツヤツヤした笹夜先輩の黒髪みた・・・はっ!」
七夏「ど、どしたの? ここちゃー?」
心桜「い、いや・・・一応、周囲を確認しとこうかなーって・・・右よーし、左よーし」
七夏「???」
心桜「つっちゃーの、お父さんの真似~」
七夏「くすっ☆」
心桜「んで、コイツ、あたしの頬っぺたにタックルしてった訳だけど、もう少しであたしのファースト持ってかれる所だったよー・・・あーアブナイ!!」
七夏「ふぁーすとって、なぁに???」
心桜「いや、なんでもないっ!・・・で、コイツ、お兄さんの言ったとおり、首の力で跳ね上がる能力があるみたいだね・・・不思議なヤツだよ」
七夏「そうですね・・・私もびっくりしました。昆虫さんって、不思議が沢山です!」
心桜「つっちゃーも、なかなかの不思議さんだけどねっ!」
七夏「え!?」
心桜「そうですなー。昆虫に例えると・・・つっちゃーは、ふわふわ飛んでく蝶々さん~」
七夏「じゃあ、ここちゃーは、スイスイ飛ぶトンボさん~」
心桜「んで、笹夜先輩は、切れ味抜群!!! オオカマキ・・・」
笹夜「私が何かしら!?」
心桜「どわぁ!!!」
七夏「あ、笹夜先輩!! こんにちわです☆」
笹夜「はい! こんにちは、七夏ちゃん♪」
心桜「さ、笹夜先輩!こんちわー・・・い、いつからそこに!?」
笹夜「え? たった今ですけど・・・な、何かしら?」
心桜「んー、どこにステルスパーツ付いてんのかなーって?」
七夏「こ、ここちゃー!!」
笹夜「で、心桜さん!?」
心桜「は、はい!?」
笹夜「私が・・・何かしら?」
心桜「う・・・す、すみません・・・」
笹夜「はい♪」
心桜「あれ? 笹夜先輩、怒らないのですか?」
笹夜「謝って反省している人に、怒る必要ってあります?」
七夏「私、笹夜先輩のそういう所・・・素敵だと思います!」
心桜「うぅ・・・笹夜先輩が女神様に見えるよ~」
笹夜「まぁ☆」
心桜「笹夜先輩は、これ!! カラスアゲハ・・・かな!?」
七夏「あ、綺麗な黒髪のイメージに、ぴったりです☆」
笹夜「ありがと。七夏ちゃん、心桜さん!」
心桜「んで、こいつ、オオナガコメツキなんだけど」
七夏「はい」
心桜「なんで、仰向けになった体制からあんなに勢いよく跳ね上がれるんだろうって?」
七夏「確か、柚樹さんが、慣性の法則が・・・って、お話してました」
笹夜「慣性の法則は、物が同じ運動状態を維持しようとする事かしら?」
心桜「同じ運動状態ねぇ・・・」
笹夜「止まっている物は、止まり続け、動いている物は、動き続けようとする性質です」
心桜「それは、なんとなく分かるんですけど・・・この昆虫図鑑には、コメツキムシが跳ねる事の説明はあるんだけど、どうやって跳ねているのかの解説はされてないみたいだね」
七夏「確かに・・・」
心桜「蟹カニ~・・・だから、肝心な所で『おあずけ』食らっているみたいな、やりきれない感がハンパないんだよね~」
笹夜「心桜さん。慣性の法則と、その昆虫の体の構造を考えてみてはどうかしら?」
心桜「体の構造!?」
笹夜「ええ」
心桜「んと、まず『仰向けに寝る』・・・そして首を勢いよく曲げて頭を持ち上げる?」
七夏「こ、ここちゃー!!」
心桜「ん? どしたの? つっちゃー?」
七夏「ここちゃーが頭を起こした時に・・・えっと・・・あ、あれ!?」
笹夜「七夏ちゃん、頭を起こした運動エネルギー・・・関節の限界によって頭の動きが固定された時、その運動エネルギーが体全体を持ち上げる・・・かしら!?」
心桜「な、なるほど~、でも、あたしは同じ事をしても、跳ねれないよ?」
笹夜「それは、体積と体重が大きく違いますから・・・」
心桜「ん? どういう事ですか?」
笹夜「体積と体重が小さくなれば、重力の影響を受けにくくなって、小さなエネルギーでも大きな運動が出来るという事になります」
心桜「じゃ、あたしがコメツキムシくらいに小さくなれば、同じ事が出来るって事ですか?」
笹夜「体の構造が違いますから、大きさだけの問題ではないと思います」
心桜「体の構造・・・強靭な首の力が必要って事か・・・アメフト選手が適任かもね?」
笹夜「アメフト選手・・・そうなのですか?」
心桜「いや、なんとなくってだけです」
笹夜「体の構造と大きさが同じになれば、理論上は可能かしら?」
七夏「それって、コメツキムシさんそのものって事かな?」
笹夜「はい♪ そうなりますね♪」
心桜「んな・・・んー・・・そっか・・・でも、なんとなくだけど、理解できてスッキリしたよ! 笹夜先輩! ありがとうございます!」
七夏「ここちゃーがすっきり出来て良かったです☆ 笹夜先輩! ありがとうございます☆」
笹夜「いえ、どういたしまして♪」
心桜「という訳で、みんなも昆虫に例えてみようー!!! ただし、その結果についてあたしたち『ココナッツ』と笹夜先輩は一切、責任を持ちませんので、あしからず~」
七夏「もー・・・ここちゃー・・・はぅぁ・・・」

幕間八 完

------------

幕間八をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も、どうぞよろしくお願い申しあげます!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕らの10パーセントは無限大

華子
青春
 10%の確率でしか未来を生きられない少女と  過去に辛い経験をしたことがある幼ななじみと  やたらとポジティブなホームレス 「あり得ない今を生きてるんだったら、あり得ない未来だってあるんじゃねえの?」 「そうやって、信じたいものを信じて生きる人生って、楽しいもんだよ」    もし、あたなら。  10パーセントの確率で訪れる幸せな未来と  90パーセントの確率で訪れる悲惨な未来。  そのどちらを信じますか。 ***  心臓に病を患う和子(わこ)は、医者からアメリカでの手術を勧められるが、成功率10パーセントというあまりにも酷な現実に打ちひしがれ、渡米する勇気が出ずにいる。しかしこのまま日本にいても、死を待つだけ。  追い詰められた和子は、誰に何をされても気に食わない日々が続くが、そんな時出逢ったやたらとポジティブなホームレスに、段々と影響を受けていく。  幼ななじみの裕一にも支えられながら、彼女が前を向くまでの物語。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

タダで済むと思うな

美凪ましろ
ライト文芸
 フルタイムで働きながらワンオペで子育てをし、夫のケアもしていた井口虹子は、結婚十六年目のある夜、限界を迎える。  ――よし、決めた。  我慢するのは止めだ止め。  家族のために粉骨砕身頑張っていた自分。これからは自分のために生きる!  そう決めた虹子が企てた夫への復讐とは。 ■十八歳以下の男女の性行為があります。

彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中

桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。 やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。 「助けなんていらないわよ?」 は? しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。 「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。 彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...