幾星霜の時をこえても~再び紡ぐ深い絆・The.Last.Days

クズノハ

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11話

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ロシーターにはよくわかるみたい
で ゆっくり考えて話しだした。
「彷徨うとは、果てしない繰り返し、
涯しなく失い続けることは、永遠には
つらいもの」
「帰るべきとこもない彼らの時は…、
止まったまま!」

「日が昇っても月が出ても永遠に…
、海上をいったり来たりするだけ‥
果てしない繰り返しですね!」

「海に飛び込んでも苦しみまた繰り返して苦しみ。それは‥喪失感、悲しみと 
苦しみ、永遠に続くのです。」
-
タラッサネーソス号の、横で…
真っ暗闇に浮かびあがった赤い光の中にぼやっと浮かび上がっている 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマンの乗組員らは叫ぶ

突如、幽霊船から叫び声、響く------
ヨホホホホー!ヨホホホホーッ!
ヨホホホホー!ヨホホホホ----ー!

『われは黒き船長!7年が去った上陸だ!さあ娘よ貞節を誓え~~!』
『海よ!風よ!雲よ!嵐よ嘆け!
俺たちゃ呪われた永遠に!』

船長や乗組員ら人物が喚き散らしながら嵐に向かって突き進んでるのだ!
再び、オランダ人の幽霊船から声

ヨホホホホー!ヨホホホホーッ!
ヨホホホホー!ヨホホホホーッ!
ヨホホホホーッ!

幽霊船から声はずっと繰り返しているのであった。
ヨホホホホー!ヨホホホホーッ!
『黒き船長よ~!7年が去った…
さあ上陸だ!!』

飛ぶように速い  呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマン
はやがて大陸の方へ行くのでしょうか?
波間にだんだんと遠ざかってゆくのでした。
波間と風に消されてしまうのであった。

その幽霊船は今も なお この大海原を
永遠に彷徨っているはずである‥
そして7年に一度…真実の愛 永遠の愛のために‥悪天候のときのみ 沖や港で遭遇をするという。

ゼンダが
「この後よね、私と船長がめぐり逢うのは…私の故郷の港♡」
「船長とサーシェ様~私の生まれ故郷の港へ舵をとって--- -」

 晴樹 _(良いですねー。気にかかるなあ?)
「出会いの場所なんですな。」

船長アリアとサーシェは
《お--ーい!皆 久しぶりの港へ舵をとるぞ---ッ!!少しばかり先回りするかの~~》
「わかったわ、少し寄り道しましょうか!」

ゼンダが晴樹に
「そんな彼らを、たった1つだけ
救われる道があります。」
「彼らは7年に一度だけ陸地に
上がれるの!その時に彼に永遠の愛を
捧げる女性と出会えれば 呪いはとかれ
彼は救われるのです。」

晴樹とロシータ-
「あの黒い服、あの青白き男たちに
救済はいつ来るのでしょうか?
ゼンダさん……?」

「1人の女性が彼に誠の心を捧げる
ように-----いずれ救って下されるように天に祈りましょう‥」

ロシーターは、胸元のロザリオを取り出して握りしめます。
船長アリア
《おーい!濃霧を発生させろぉ!
時空間を一気に飛ぶぞ~》
タラッサネーソス号の舳先辺りからは 
やがて にわかに霧が立ち込めてきて帆船を周りから すっぽりと隠すように包んでゆく。
飛ぶように霧の海を帆走するのであった

船長アリア‥
《おー、~開帆♪はらみ綱を~っ!》
船首を風向きに接近させて
タラッサネーソス号は帆走するので
あった!ゼンダの故郷の港へ

ゼンダが、ロシータ-たちに
「もうじき、うちの親父の帆船と一緒
に入港してくるはず!」

 晴樹 はるあき
「ゼンダって、船長とどんな出会い
だったのかな~~?!」

タラッサネーソス号は、ゼンダが
生まれ育った港へ入港していた。

 晴樹 がゼンダに
「ゼンダさんは船長アリアは昔から
知っていたのですか?」

ゼンダは静かにうなずいてから
「私は、海の船乗りたちの噂話の …
主人公でもある...」
 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマンの船長のアリアへの憧れと彼を是が非でも救いたいと願う強い心と純愛だけ♡」

船長アリアが
《 晴樹とサーシェさんたちは船員を
何人か連れて食糧や備蓄で不足しているものがあらば買い出しして下さい!》

船員を何人かひき連れて買い出しに出た。
港の街も賑わい活気がある、様々なものが手に入りそうだ!
いろいろな帆船が錨を降ろしている
、海の男たちの一時のオアシスの場所だろう。
================

「(時間軸が異なる過去のアリアとゼンダ…)」

切り立った岸壁が白波を立て岩場にぶつかる。風は吹きすさび、 人間を拒絶するかのよ うな嵐の荒涼たる海。海が嵐で荒れ狂っている。
ここの港は、そんなに大きくなく辺りは切り立った岸壁が白波を立て岩場にぶつかる、そんな入江。

あと一息で自分の故郷の港に帰れるところだった...嵐の風と波に吹き流されてしまった。何十隻かの帆船が入港している。

ある帆船も入江に避難してきて錨を降ろしている、この帆船の船長は、ダーラント。「ゼンダ」の父親だ!

入り江に避難し投錨して嵐が去るのを待っていた。
故郷に早く帰り、「娘のゼンダ」に会いたいと願いながら、乗組員を休ませて自分も船長室で休む事にする。
やがて辺りが暗くなって遠くに船影が見える...…。
突如として現れた黒い帆柱と赤い帆を立てた 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマンだ。

真っ黒なマスト、 嵐で風をはらんで膨らむ赤い帆。音もなくダーラントの船に横付したのだった。
その帆船は甲板で働く乗組員たちは..まるで生気がない青白い顔である!

 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマンの船長が大声で叫ぶ!
自らの呪いについて独白するのであった!!
《ワシはかつて神を罵ったが為に永劫の罰を受けたのだ!》
《慈悲によって7年に1度の上陸を----許されはしたが、乙女の愛を
受けなければこの罰は解かれず!!》

《死ぬ事も出来ずに永遠に海の上を彷徨わなければならない。
過去に何度も試みはしたが、結局
愛は得られないままだ~!!》

《ああ、これは慈悲ではなく、よりワシを苦しめる為の罰なのではないのか!!》 
《 呪われた我が身を嘆き呪う!また7年が過ぎ去ったぞ...!》

《これでは!死ぬこともできない神よ! お前が示した救済は、このワシを愚弄するためのものなのか?》
《この世に貞節などありはしないぞ!!》
その叫びにびっくりした ダーラントは、オランダ人に事情を尋ねる事にした。
しかし返ってきた答えは何とも
奇妙な話だった。

《荒海をさまよって もう何十年経ったかも知らない、もう どこにも故郷などは一切ありはしない。》 
驚くダーラント船長であるが-- 奇妙な話しを持ちかけられる。
《この私の全財産を差し上げよう!そちらに娘さまはおられるか?》

いきなり結婚を申し込むのであった、そして宝石を沢山詰め込んだ
木箱を見せる。

それに驚くダーラントであったが
「ああ、いるとも、いるとも、美しく誠実な娘が...」
ダーラントもその宝欲しさに…、 それを承知したのであった。

やがて空が明るくなって嵐は去ったよう です。乗組員たちが声を合わせて帆を上げる。
2人の帆船は船影を重ね合わせるように 入江をあとにした。
海の向こうに待っているのはダーラントの故郷. そして彼の娘であった。
ダーラントと、 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマンの2人の帆船は船影を重ね合わせるように 入港。

ダーラントの家では男たちの帰りをいまか今かと待っている女たち
ただ.. ダーラントの娘の一人「 ゼンダ」だけは物思いに耽っている。
ダーラントの娘の "ゼンダは
港にたまに出ては船乗りの男たちに(海で 伝説の あの船に出会ったことあ りますか?)聞いて回る!

ゼンダの心を覆っているのは海の船乗り たちの伝説の噂話の主人公である...、 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマン「さ迷えるオランダ人」 への強い思い入れでした。

ゼンダは夢見がちだが純真な乙女で、伝説にある「さまよえるオランダ人でもある 呪いのさ迷う幽霊船フライングダッチマン」に常々同情していた。

「さまよえるオランダ人」の肖像画を見ながら、その苦しみに思いを馳せ叶うものなら自分の力で彼を救いたいと願っていた。

壁に掛かったオランダ人の肖像画を見つめて1人で呟くゼンダ...。
ゼンダは壁の絵に向かって語りかける!
愛を囁く 救済を与えることに陶酔している女..壁の絵に熱く救済を語るゼンダ。
「「あなたを貞節で救うべき女は. この私のです!」」
「「あなたを貞節によって救うべき女は私なのです。」」
「「私によって、あの方は救われるべきなのです。」」
「「あなたを貞節によって救うべき女は私な のです。」」

いっぽう、美しいゼンダに恋心の想いを寄せる青年の"エリックがいた。
ゼンダを愛するエリックが現れ、自分を見てくれないゼンダに恋心をぶつけるが、ゼンダの心は動かない。

そして ついにエリックは…
「昨夜の夢で、肖像画とそっくりの男が現れてゼンダにキスをして海に連れて行くさまを見た!」
と語るが、ゼンダはかえって喜んでしまいます。

エリックはゼンダにプロポーズの囁きをする。
「僕の心は死ぬまで君のもの、 君の父上は金に目がない…」
「でも僕は君が欲しいんだ!」
とド・ストレートな求愛の言葉も絵のなかの さ迷よえるオランダ人に没入しているゼンダには届 いてくれません。
そしてその姿に絶望して走り去るエリック でした。

ダーラント親父が連れて来た。
見つめ合うゼンダとオランダ人のアリア。
戸口に立ち尽くすのは正に絵の通りの船乗りの姿が、無言で見つめ合う‥
おじゃま虫のダーラント、親父が長々と2人を紹介する。

「娘よ! この見知らぬ方を歓迎しておくれ!」
「この娘をごらん下さい!」 娘に黄金を見せてから、これもお前のものなのだ...しかし、ご両人は全然聞いてません。

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