日本発・異世界ゲートVlog ―数年前に異世界ゲートが出現したので、一般人が許可証を取って旅してみる話―

mii

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第1話 天界のVlog旅

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録画、回しました。

どうも、サクです。

「今日のVlogはなんと!

日本国内にあるゲートターミナルからスタートします。」


正式名称は「第七国際ゲート旅客施設」だけど、正直、空港とショッピングモールを足して割った感じです。


平日の昼間だけど、人はそこそこいる。


ご覧の通り、今日はオープンな世界です。

許可証のランクも低めでOK。


異世界人バレ? 


ここは気にしなくていい世界。

初めての異世界、何も気にせず楽しめそうです。


「うわー天井が高い。ガラス張りですねー。」


ゲートはすでに稼働中で、光の膜みたいなものが、円形に揺れています。

何回見ても慣れないな。



「本日のゲート先は、通称“天界圏”になります」

アナウンスが流れる。


天界、って言われると胡散臭いけど、公式名称も似たようなものらしいですよ。


列に並んで、許可証をかざす。

ピッ、って軽い音。


係員は慣れた様子で頷いていますねー。


「じゃ、行きます。」


ここを通る時に、視界が急に白くなります。編集しますがご視聴を注意して下さい。


通ります。


無重力、ってほどじゃないけど、足元の感覚が一瞬なくなるんだよな。


毎回ここだけは、ちょっと怖い。


「おわー、抜けた。」


とても眩しいです。空が近い?


いや、近いっていうか、距離感がおかしい。

青いけど、深さがない。絵みたい。


「ここが異世界側のゲートターミナルです。」


床は白い石。

建物全体が丸くて、角がない。

それに音が反響しないのが不思議だ。


「受付にいるのは、人型だけど……羽がある。」


天使、って言われたら普通に信じる見た目。

ただ、表情は事務的。


「ようこそ。滞在目的は?」

「観光です。Vlog撮影も含まれてます」

「撮影、可。神域、不可。立ち入り制限区域、表示に従ってください」


見た目と裏腹に早口で淡々としています。


羽、めちゃくちゃ綺麗だけど、見惚れてると置いていかれそう。


ターミナルの外に出ると、風が気持ちいい。


重力は地球と…ほぼ同じ。

でも空気が軽い。


今日は、この世界で一番人気の場所に行く予定です。

空想生物の保護施設!


移動は、この世界の公共交通機関です。


「あっあれかな?」




……乗り物。

浮いてます。普通に。


白い舟みたいな形で、下に何もない。

「すげー。」


中は静かで振動も少ない。

乗り心地、最高ですよこれ。


窓から外を見ると、下に雲が見えます。


「あれ、雲じゃないな。

…地面だ。」


雲みたいな地形が、層になって広がってる。


「高いところ怖い人、ここ無理だと思う」


コメント欄が騒ぎそー。


「建物も全部、不思議な形ですねー。」

妖精みたいな天使みたいな異世界人が 時々歩いています。


景色を眺めているうちに施設に到着しました。

結構、距離があると思ってたけど乗ってたのは30分くらいでしょうか。


この乗り物、日本に輸入してくれないかな。


さて!

こちらが大人気の施設です。


建物というより、庭園…?

柵も檻も見えない。


不思議な作りですねぇ。

受付を済ませて歩いて行きます。


施設の中、思ったより広そうです。


というか、境界が分からない。


柵も檻もないのに、生き物ごとにエリアが自然に分かれてる。

地形とか、空気の流れとか、そういうので住み分けてるらしい。

大丈夫なのか?


まず、最初のエリアにいるのは


……ペガサス!


「目の前にいます。うわー感動です。」


白い毛並みで、翼がでかい。

羽ばたくたびに、風がっ…すごい。


自由に飛び回っています。生き生きしていますね。


名残惜しいですが次のエリアに行きます。


あっ!いました!


鹿……っぽいけど、角が光ってます。


角が枝分かれしてて、先端が淡く発光してる。

「うわー綺麗ですね。」


体は半透明で、内側に光が流れてるみたいに見えます。

案内に「星角鹿せいかくじか」と書かれていますね。


夜になると、角の光で群れの位置を知らせるらしい。

なるほど、だからここ、照明少ないんだ。


群れになると本当に綺麗です。

恋人と見たいですね。


恋人がいたらの話ですが…。はぁ。


「……あれ、今目の前を何かが飛んで行きました。」


いや、泳いでる?


空中を、魚みたいな生き物がゆっくり移動してる。

ヒレが大きくて、体が薄いです。


クラゲとマンタを足して割った感じかな。


「浮遊鰭魚ふゆうきぎょ」。

水は不要。

空気中の魔力……みたいなものを吸って生きてるらしい。


たまに、ヒレがカメラのすぐ近くを通るけど…。


音がしません。


影だけが、すっと流れる。

ちょっと幻想的すぎるな。


ここのエリアは独り身には危険ですね。

次に急ぎましょう。


ここは…


「うわっ。」

今度は足元で何か……動いた。

石?じゃない。


石みたいな亀だ。


甲羅が岩そのもので、苔まで生えてる。


歩くと、ゴリ……ゴリ……って低い音がします。


「岩甲亀がんこうがめ」。

基本、動かない。

でも、たまに場所を変えるらしい。


つまり、

景色だと思ってたものが、生き物…?


なんか怖くなってきた。


「踏んでないよな…?」


地面ばかり見ていたら上の方から、羽音が…。


小さな鳥……じゃない。


人の手のひらサイズで、二対の羽。


蝶みたいに飛ぶけど、形は小人っぽく見えます。

光の粉を落としてる。


「光羽精こううせい」。

触るの禁止。

粉、アレルギー起こす人がいるらしい。


……絶対コメントで

「触れ」

って言われるやつ。


触りませんよ!俺は!


ここが最後かな。


「あれ、影が二重になってる。」


黒い獣ですかね。

犬かと思ったけど、角度がなんかおかしい。

影が、本体とズレて動いてる…。

自分でも何を言ってるのか分かりません。


「影連獣えいれんじゅう」。

影のほうが本体、らしい。

今見えてる体は、影が作ってる外殻。


説明聞いても、正直よく分からない。


分からないけど、目が合うと、ちょっと背筋が寒くなる気がします。


……ふぅ。


一通り見終わった感想です。


これ全部、管理下。

人間が、じゃない。


この世界の神々に近い存在が、管理してる。

だから柵がいらない。


だから、安心していられる。


でも同時に、

「本気出したら、人間どうにもならないな」

って実感がありました。


すごく楽しかったです。

名残惜しいけど、出口へ。


振り返ると、ペガサスが一頭、こちらを見ています。

翼を畳んで、じっと。


……うん。


皆さんも是非!お越しください!

ではまた!
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