139 / 447
第4章 冒険 -王都編-
鑑定持ち
しおりを挟む「えっ?! 薬草ってそんなに種類あるんですか? 」
さっきのおばあさんの言葉に気になることがあったので聞いてみた。
「あんたがそう聞いてくるってことは、鑑定ではそこまでわからないってことなんだね?」
「そうですね。鑑定のレベルが上がれば分かるのかもしれないですけど」
「それは仕方のないことだよ。見分けられないものを区別出来たら、それは凄いことだからね。
私だって薬草の違いも分からない中で、何となく合う合わないがあるなって気が付いただけだからね」
それはそれでスゴいよな。
薬草の声でも聴こえてるんじゃないのか?
薬草にもいろいろと性格みたいなものがあったりしてな…。
今度エルピスに聞いてみようかな。
「いやいや、それを見つけただけでもスゴいことじゃないですか。薬草と花を掛け合わせて香りを生み出すなんてそうそう出来ることじゃない。ちなみに、この香りのレシピは商業ギルドで売ってたりします?」
「ん? 何だいあんた、このレシピが欲しいかい?」
「今は訳あって冒険者をして休業してますが、俺たちはコスタで宿屋をやってるんです。この香りを宿に取り入れたいなって思ったんです」
「…」
ん?!
急におばあさんが急に黙っちゃったな。
何か悪いこと言っちゃったかな?
取り敢えず謝っておくか…。
「…いや、ダメならいいんです。自分で何とかしてみますから。無理を言ってすみませんでした」
「ね、ねぇシーマ。そろそろ今日の宿を確保しておかないと…」
おぉー、シェリルが空気を読んで店を出れるきっかけを作ってくれた。ナイスフォローだ。
「そうだな。宿を探しに行こうか」
「うん…」
まだ黙ったままのおばあさんに、店を出る前に感謝を伝えておくことにする。
「それじゃ、俺たちは行きますね。いろいろと教えていただきありがとうございました。また立ち寄らせて下さい」
俺たちは礼を言って店の外へ出ようとしたその時、おばあさんから声がかかった。
「あんた達ちょっと待ちな!」
「?」
何故呼び止められたのか訳も分からずにいると、おばあさんが続けて話しかけてきた。
「あんた達、泊まるところがないならウチに泊まっていかないかい? 今はこんな感じだけどココは元々宿屋だったせいで部屋ならいっぱいあるんだよ」
「「「!!」」」
「ご飯は作ってやれないけど、鑑定持ちのあんたがちょっと手伝ってくれたら、宿代は要らないけどどうだい?」
おばあさんからのまさかの提案だった。
宿代も3人で泊まればそれなりに嵩む。
俺は嫁ズに視線を送りどうしたいのかを確認すると、2人とも頷いていたので問題ないのだろう。
いくつか確認してから決めるか。
「いくつか確認したいことがあるんですが…」
「何だい?」
「俺たちはどのくらいまで王都にいるか分かりません。突然何日か帰って来ないことも考えられます。ある程度の自由は効きますか?」
「私だってあんた達をココに縛り付ける気はないから問題ないよ。時々鑑定で助けてもらえればそれでいい」
「わかりました。これから少しの間お世話になります。俺はシーマといいます。こちらがセレナとシェリル。2人とも俺の婚約者です」
「「よろしくお願いします」」
「私はイルマ。よろしくね。旦那が生きてた頃は宿屋を兼ねてたんだけど、今は一人で薬屋をやってるんだ。
そんなことよりもシーマ。こんな綺麗なお姉さん2人とも嫁にもらえるなんて、あんた甲斐性があるんだね!」
「はぁ。まぁ、どうなんですかね」
やっぱり可愛い嫁が2人もいるとほぼ必ずと言っていいくらい弄られるよな…。
そのうちフォルティスさん達にも会うことにもなるんだろうけど、いろいろ言われるだろうし、面倒臭いことこの上ない。
この後、冒険者ギルドに行かなきゃいけないんだけど酷く気が重い…。
11
あなたにおすすめの小説
異世界転生したら内装工だった件 ~壁を立てて国を救う職人無双~
もしもノベリスト
ファンタジー
俺の仕事は、空間を作ること。——たとえそれが、異世界だとしても
都内の内装会社に勤める現場代理人・墨田建吾(37歳)は、ある日、現場で足場から転落し、気がつくと見知らぬ世界にいた。そこは魔法と剣が支配する中世風の異世界。しかし建吾が転生したのは、勇者でも魔法使いでもなく、ただの「内装工」としてだった。
異世界の建築技術は石積みと木造が主流で、LGS(軽量鉄骨)どころか、まともな墨出しすら存在しない。城の壁は分厚いが断熱性は皆無、天井は高いが遮音性ゼロ。建吾は最初こそ途方に暮れるが、やがて気づく——この世界には、俺の技術が必要とされている、と。
偶然助けた辺境伯家の令嬢・リーゼロッテから、崩壊寸前の領地の城砦修繕を依頼された建吾。彼は異世界の素材を分析し、魔法を「電動工具」代わりに使い、独自の「軽量鉄骨工法」を編み出していく。完璧な墨出し、精密な下地組み、パテ処理から仕上げまで——彼の施工管理能力は、やがて「神業」と呼ばれ始める。
しかし、建吾の技術革新は旧来の建築ギルドの利権を脅かし、さらには魔王軍の侵攻計画にも関わる重大な秘密に触れてしまう。魔王城の「構造的弱点」を見抜いた建吾は、人類連合軍の最終決戦において、かつてない役割を担うことになる——それは、魔王城の内装を破壊し、空間そのものを崩壊させるという、前代未聞の作戦だった。
内装工の知識と経験、そして異世界で得た仲間たちとの絆。墨田建吾は、壁を立て、天井を張り、床を敷くことで、文字通り「世界を救う空間」を構築していく。
この物語は小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで掲載されています。
小説家になろう:https://ncode.syosetu.com/n9309lp/1/
カクヨム:https://kakuyomu.jp/works/822139842910255740
アルファポリス:https://www.alphapolis.co.jp/novel/852717007/297023486?preview=1
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜
タナん
ファンタジー
オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。
その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。
モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。
温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。
それでも戦わなければならない。
それがこの世界における男だからだ。
湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。
そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。
挿絵:夢路ぽに様
https://www.pixiv.net/users/14840570
※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?
山咲莉亜
ファンタジー
ある日、高校二年生だった桜井渚は魔法を扱うことができ、世界最強とされる精霊王に転生した。家族で海に遊びに行ったが遊んでいる最中に溺れた幼い弟を助け、代わりに自分が死んでしまったのだ。
だけど正直、俺は精霊王の立場に興味はない。精霊らしく、のんびり気楽に生きてみせるよ。
趣味の寝ることと読書だけをしてマイペースに生きるつもりだったナギサだが、優しく仲間思いな性格が災いして次々とトラブルに巻き込まれていく。果たしてナギサはそれらを乗り越えていくことができるのか。そして彼の行動原理とは……?
ロマンス、コメディ、シリアス───これは物語が進むにつれて露わになるナギサの闇やトラブルを共に乗り越えていく仲間達の物語。
※HOT男性ランキング最高6位でした。ありがとうございました!
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる