1 / 186
一章.サロン・ルポゼでハミングを
一章 サロン・ルポゼでハミングを①
しおりを挟む
ーーここは東京。
青山通りを一本奥に入ったところに佇む小さなサロン。
狭い路地の中で、英国風のデザインをした外観は周囲から少し浮いている。
サロン内には、リクライニングチェアが一台だけだ。
"カランコロン"
「ずいぶんわかりづらい場所にあるのね」
扉についているドア鈴が受付に響く。
本日一人目のお客様が開口一番に放った言葉は、新規のお客様の決まり文句だった。
「ご来店ありがとうございます。わかりづらくて申し訳ありません」
「ここがリフレクソロジーサロンね。名前は……ルポゼだっけ?」
「はい、間違いありません」
受付カウンターを素早く飛び出し、スッと頭を下げる男。
名前は首藤 水(しゅとう すい)。サロン・ルポゼのエースセラピストだ。周囲からは、スイさんや、スイ君等と呼ばれている。
年齢は二十七歳で、セラピストとしては比較的若い方に分類され、茶髪のサラサラヘアーと愛嬌のある笑顔が特徴的だ。
だけど普段は、クールで陰のありそうな顔つきをしていて、そう思っていざ話してみると、意外と表情が柔らかく、笑うとえくぼを覗かせる。
そのギャップに、クラッとくる女性のお客様が後を絶たない。
「当店は初めてのご利用ですね?」
「ええ、そうなの」
「では最初にご説明からさせていただきます」
そう言ってスイはお店の説明、施術の説明を始めた。
内容はこうだ……。
青山通りを一本奥に入ったところに佇む小さなサロン。
狭い路地の中で、英国風のデザインをした外観は周囲から少し浮いている。
サロン内には、リクライニングチェアが一台だけだ。
"カランコロン"
「ずいぶんわかりづらい場所にあるのね」
扉についているドア鈴が受付に響く。
本日一人目のお客様が開口一番に放った言葉は、新規のお客様の決まり文句だった。
「ご来店ありがとうございます。わかりづらくて申し訳ありません」
「ここがリフレクソロジーサロンね。名前は……ルポゼだっけ?」
「はい、間違いありません」
受付カウンターを素早く飛び出し、スッと頭を下げる男。
名前は首藤 水(しゅとう すい)。サロン・ルポゼのエースセラピストだ。周囲からは、スイさんや、スイ君等と呼ばれている。
年齢は二十七歳で、セラピストとしては比較的若い方に分類され、茶髪のサラサラヘアーと愛嬌のある笑顔が特徴的だ。
だけど普段は、クールで陰のありそうな顔つきをしていて、そう思っていざ話してみると、意外と表情が柔らかく、笑うとえくぼを覗かせる。
そのギャップに、クラッとくる女性のお客様が後を絶たない。
「当店は初めてのご利用ですね?」
「ええ、そうなの」
「では最初にご説明からさせていただきます」
そう言ってスイはお店の説明、施術の説明を始めた。
内容はこうだ……。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる