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四章.サロン・ルポゼは定休日
四章 サロン・ルポゼは定休日⑦
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駅へ着くと、二人はすぐさまタクシーに乗り込んだ。
駅から農場までは、車で三十分かかる。
後部座席で横並びになった状態でも、二人の会話は止まることがなかった。
途中で話す内容が枯渇してきた感はあったけど、タクシーの運転手が上手く会話に入ってくれて、楽しい空間がずっと続いた。
駅のある市内中心部から、木々が生い茂っている農村へと、景色が徐々に変わっていく。
タクシーから降りると、目の前には『二階堂ハーブ園』の看板が立っていた。
その広大な敷地内は、色彩豊かな花壇や庭で溢れている。
中は優しい香りが一面に広がっており、気分が安らぐのが誰にでもわかるくらいの穏やかさだ。
ハーブハウスの前でしばらく待っていると、二人に気づいた様子の男の人が、足早に駆け寄ってくれた。
「ごめんごめん、気づかなかった! 首藤君久しぶりだね!」
「二階堂さん、お久しぶりです!」
「いやぁ、急な配送トラブルでさ、こんなこと初めてだよ。わざわざ遠くまで、ホントすまないね」
「いいんです。ちょうど二階堂さんにも会いたかったので」
「また上手いこと言って……ってあれ? お嬢さんは?」
二階堂がちょうどいいタイミングで、みなみに話を振ってくれる。
物腰の柔らかいおじさんだったため、みなみは安心して自己紹介ができると感じた。
「私、井手みなみと言います。ルポゼのスタッフで、これからセラピストになる予定です」
駅から農場までは、車で三十分かかる。
後部座席で横並びになった状態でも、二人の会話は止まることがなかった。
途中で話す内容が枯渇してきた感はあったけど、タクシーの運転手が上手く会話に入ってくれて、楽しい空間がずっと続いた。
駅のある市内中心部から、木々が生い茂っている農村へと、景色が徐々に変わっていく。
タクシーから降りると、目の前には『二階堂ハーブ園』の看板が立っていた。
その広大な敷地内は、色彩豊かな花壇や庭で溢れている。
中は優しい香りが一面に広がっており、気分が安らぐのが誰にでもわかるくらいの穏やかさだ。
ハーブハウスの前でしばらく待っていると、二人に気づいた様子の男の人が、足早に駆け寄ってくれた。
「ごめんごめん、気づかなかった! 首藤君久しぶりだね!」
「二階堂さん、お久しぶりです!」
「いやぁ、急な配送トラブルでさ、こんなこと初めてだよ。わざわざ遠くまで、ホントすまないね」
「いいんです。ちょうど二階堂さんにも会いたかったので」
「また上手いこと言って……ってあれ? お嬢さんは?」
二階堂がちょうどいいタイミングで、みなみに話を振ってくれる。
物腰の柔らかいおじさんだったため、みなみは安心して自己紹介ができると感じた。
「私、井手みなみと言います。ルポゼのスタッフで、これからセラピストになる予定です」
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