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見聞録
キュウテオ国編 ~特別な猫の尻尾⑬~
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ガゼボでのお茶会も、夕食の時間が来れば終了の時を告げる。
しかし、ファリスの誘いもあって、リアトリスはそのままその一行と夕食を取ることになった。彼女のせめてもの救いは、やはりスフェンが傍にいることだろう。
また、オスカーもきっちり夕食の時間に間に合わせて戻ってきた。そこで話題がオスカーに移ったのも、リアトリスには幸いであった。
明日はいよいよ「継承試練の儀」が催される。
慣れないことばかりの怒涛の一日を過ごしたリアトリスは、泊まらせてもらっている部屋に戻り、やっと解放されたとすぐに身を清めてベッドに入る。
オスカーも同じだ。シャワーを浴びて、彼の大きさにも耐えるベッドの中に身を沈める。
けれども、すぐに寝入ることはしない。
オスカーはリアトリスが欲しかった情報を得るべく、先ほど山の中に入ってきちんとそれを得て戻ってきた。オスカーに手記で語られる内容を把握しつつ、リアトリスは彼女なりの計画を立てる。
計画を立て終わると、リアトリスは手紙を書き出した。書き終わると、スフェンに宛てたその手紙をオスカーに託す。オスカーは部屋を出て、隣の部屋にいるはずのスフェンに届けてくれた。
十数分後、オスカーはリアトリスのいる部屋に戻ってくる。
今度は、スフェンに託されたリアトリス宛の手紙を持っていた。リアトリスはオスカーから手紙を受け取り、すぐにベッドに腰かけ手紙を読む。
読み終わり、リアトリスはふうと息を吐いた。
スフェンの手紙には、リアトリスの計画に賛同する旨と、それに関する注意事項と応援の言葉が綴られていた。
「反対されなくて良かった。明日無事に終えれば、明後日には予定通り帰れる。オスカーも、ありがとう」
リアトリスは前世の言葉で語りながら、オスカーの下顎を撫でる。
オスカーは返事の鳴き声を出し、目を閉じて眠そうにしていた。元々糸目なので、普段から眠そうには見えるのだが、今に限ってはかなり強い眠気に襲われているように思える。
その眠気がうつったようで、リアトリスも瞼が大分重い。
そうして、リアトリスとオスカーはおやすみの挨拶を交わし、すぐさま眠りの世界へと誘われていった。
* * *
翌朝、リアトリスは体が重くて目を覚ます。
寝ぼけ眼で確認すれば、オスカーがリアトリスを抱き枕代わりに横に抱きしめている。道理で重いわけだと、彼女は合点がいった。
オスカーの拘束からもぞもぞ逃れ、上半身を起こすと、リアトリスは手を抑えてあくびをする。
ベッドから抜け出て、リアトリスは窓にかかったカーテンをしゃっと開けた。
外はまだ薄暗いが、直に陽光が降り注ぐ兆しが空にはある。どうやら天候の機嫌は昨日よりもいいようだと、リアトリスは完全に開ききっていない眼でそれを確認したのだった。
朝食が済んだ後、「継承試練の儀」が開催される時刻が迫ってくる。
滞在する建物から多くの者たちが、その時刻に余裕をもって首都の広場に着くため、ぞろぞろと坂を下って行った。リアトリスとオスカーとスフェンも、その中に交じって首都へと赴いている。
コンラッド然り、今首都に向かっている者たちの中には、本日「継承試練の儀」に参加する者はどれくらいいるのだろうか? また、その中で課題である「特別な猫の尻尾」が判明した者は何人いるのだろう?
リアトリスはそんなことを思案しながら、ふととある疑問が生じる。
「そう言えば、審査員は誰が務めるんですか?」
審査員であれば「特別な猫の尻尾」の正体を分かっていなければならない。
一体それはどんな人物であるのか、今更ながらにリアトリスは気になった。どうしても気になり、彼女はつい隣を歩くスフェンに訊ねてしまう。
「他国の方だよ」
スフェンはいとも簡単に、リアトリスの知りたい答えを教える。だが、リアトリスの疑問は更に深まった。その証拠に眉を寄せて、彼女は目を丸くしている。
「この国の方ではなく? 他国の方ですか?」
「そう聞いてるよ。毎年この日のためにわざわざ足を運ぶらしいね」
改めてリアトリスが聞き返すと、スフェンは彼女の変わった様子に何か感じるものがあれど、素知らぬ振りをして穏やかに知っている情報を流す。
「公正を期すために、昔からそうしているそうです」
二人と一匹の背後から、突如声が飛んできた。
一行が振り向くと、コンラッドがにこやかに立っている。
「すみません、つい話が聞こえたもので」
「いえ、その説明で私の疑問も晴れました。ありがとうございます」
聞き耳を立ててしまったことを謝罪するコンラッドに、疑問が解消できて良かったとリアトリスは晴れやかな顔だ。
普通は自国の者、例えば「特別な猫の尻尾」の正体を絶対に知っているであろう現在の国長が、審査員を務めてもおかしくないのではと、リアトリスは思った。
けれども、その考えは浅はかであろうと、リアトリスはコンラッドの説明で理解した。
国の一主や国民の誰かが審査員を務めるとなると、ずっと危険が付き纏う。好奇心旺盛で下卑た考えを持つ者であるほど、「特別な猫の尻尾」の正体を苦労せずに知りたいがために彼らに詮索ばかり試み、酷いときには危険な真似を冒しかねない。
「特別な猫の尻尾」の正体を知る者たちはそれを考慮して、毎回気を引き締めて自身の身辺に注意しなければならないはず。軽率な行動を取れないそのような状況というのも、かなりのストレスとなるであろう。
それを思うと、審査員が他国の者という事情もリアトリスは納得がいった。
魔法や呪いが現実のものとなるこの世界では、住んでいる場所や素性を知られないための術はある。
まして、絶対に「特別な猫の尻尾」を知っている国長が審査員を務めるというのも、よくよく考えるとおかしい話だとリアトリスは己を嘲笑する。
国民の上に立つ国長を、次代が決定するかもしれないこの日のために、午前中から日没まで審査員役としてずっと拘束するというのもあり得ない話ではないが、諸事情により一部の者からすれば眉を顰められる行為となるであろう。
そもそも国の頂点に君臨する者は、大概多忙だ。また、四六時中護衛付きで滅多に市井の人前に顔を晒さないイメージが、リアトリスの中に定着している。
それらのことまで含めると、改めてリアトリスは自身が如何に浅慮であったかと反省するしかない。
「随分と気になっていたようだけど、もう大丈夫かい?」
「ええ。お二方のおかげです」
スフェンがついと水色の瞳を向けると、リアトリスはぎこちなく微笑を返す。
「それは良かったね」
リアトリスの様子に何か思うところがあったが、スフェンは敢えてまた問いただすことはしない。
その代わりにスフェンは、近くにいたコンラッドに笑いかけ、道中の話し相手になってくれるよう誘った。コンラッドは彼の誘いに快く応じる。
そのおかげでリアトリスは、じっくりと一人で考えることができた。
審査員は他国の者が行う。審査員は「特別な猫の尻尾」の正体を知る者だ。
更には、このキュウテオ国に何かしら所縁のある者に違いない。
そんな風に、リアトリスはどうしても先ほどから審査員のことが気になって仕方なかった。
コンラッドが昔からと言ったが、リアトリスが昨日調べた所によると、確か書物にはこのキュウテオ国はこの世界においても比較的新しい国だったはず。建国から確か約五百年ほどではなかったかと、リアトリスは記憶を辿っていた。
「継承試練の儀」が確実に行われていたのは、リアトリスが昨日読み漁った本が示すことには、一番古くて三百年ほど前だったろうか? キュウテオ国の国長が代替わりしたのは両手で足りるほどの回数で、「継承試練の儀」が行われた回数も五十回に満たなかった気がすると、リアトリスは昨日詰め込んだ知識を呼び起こしていく。
リアトリスは何かが引っ掛かった。
その感覚は、彼女が見出した「特別な猫の尻尾」に対する感情に近しい。正解に近づいているようで、正解にはあと一歩及ばない。完成間近なパズルのピースが足りないような、テストで百点満点取りたいのにどこかでケアレスミスがあって臍を噛むんじゃないかというような感覚だ。
もやもやして、リアトリスは気分が晴れない。彼女の心情とは裏腹に、天気はすこぶる快晴である。
そんな様子のリアトリスに、オスカーが左側横からどんと軽く体当たりした。彼女はびっくりして体勢を崩すも、倒れはしない。彼女が今年から、時々体幹を半強制的に強化されている効果が表れているようだった。
リアトリスがオスカーと目を合わすと、行くぞと言わんばかりに顎と首をくいと首都の方へ向けて、オスカーは歩き出す。オスカーなりのリアトリスへの配慮だったのだろうと、彼女は笑みをこぼした。
それもあって、リアトリスはうじうじ考えても答えを導き出せないものはあると、ようやく諦めがつく。
清涼な空気を微かに吸って吐き出し、リアトリスは心機一転オスカーの後に続いた。
しかし、ファリスの誘いもあって、リアトリスはそのままその一行と夕食を取ることになった。彼女のせめてもの救いは、やはりスフェンが傍にいることだろう。
また、オスカーもきっちり夕食の時間に間に合わせて戻ってきた。そこで話題がオスカーに移ったのも、リアトリスには幸いであった。
明日はいよいよ「継承試練の儀」が催される。
慣れないことばかりの怒涛の一日を過ごしたリアトリスは、泊まらせてもらっている部屋に戻り、やっと解放されたとすぐに身を清めてベッドに入る。
オスカーも同じだ。シャワーを浴びて、彼の大きさにも耐えるベッドの中に身を沈める。
けれども、すぐに寝入ることはしない。
オスカーはリアトリスが欲しかった情報を得るべく、先ほど山の中に入ってきちんとそれを得て戻ってきた。オスカーに手記で語られる内容を把握しつつ、リアトリスは彼女なりの計画を立てる。
計画を立て終わると、リアトリスは手紙を書き出した。書き終わると、スフェンに宛てたその手紙をオスカーに託す。オスカーは部屋を出て、隣の部屋にいるはずのスフェンに届けてくれた。
十数分後、オスカーはリアトリスのいる部屋に戻ってくる。
今度は、スフェンに託されたリアトリス宛の手紙を持っていた。リアトリスはオスカーから手紙を受け取り、すぐにベッドに腰かけ手紙を読む。
読み終わり、リアトリスはふうと息を吐いた。
スフェンの手紙には、リアトリスの計画に賛同する旨と、それに関する注意事項と応援の言葉が綴られていた。
「反対されなくて良かった。明日無事に終えれば、明後日には予定通り帰れる。オスカーも、ありがとう」
リアトリスは前世の言葉で語りながら、オスカーの下顎を撫でる。
オスカーは返事の鳴き声を出し、目を閉じて眠そうにしていた。元々糸目なので、普段から眠そうには見えるのだが、今に限ってはかなり強い眠気に襲われているように思える。
その眠気がうつったようで、リアトリスも瞼が大分重い。
そうして、リアトリスとオスカーはおやすみの挨拶を交わし、すぐさま眠りの世界へと誘われていった。
* * *
翌朝、リアトリスは体が重くて目を覚ます。
寝ぼけ眼で確認すれば、オスカーがリアトリスを抱き枕代わりに横に抱きしめている。道理で重いわけだと、彼女は合点がいった。
オスカーの拘束からもぞもぞ逃れ、上半身を起こすと、リアトリスは手を抑えてあくびをする。
ベッドから抜け出て、リアトリスは窓にかかったカーテンをしゃっと開けた。
外はまだ薄暗いが、直に陽光が降り注ぐ兆しが空にはある。どうやら天候の機嫌は昨日よりもいいようだと、リアトリスは完全に開ききっていない眼でそれを確認したのだった。
朝食が済んだ後、「継承試練の儀」が開催される時刻が迫ってくる。
滞在する建物から多くの者たちが、その時刻に余裕をもって首都の広場に着くため、ぞろぞろと坂を下って行った。リアトリスとオスカーとスフェンも、その中に交じって首都へと赴いている。
コンラッド然り、今首都に向かっている者たちの中には、本日「継承試練の儀」に参加する者はどれくらいいるのだろうか? また、その中で課題である「特別な猫の尻尾」が判明した者は何人いるのだろう?
リアトリスはそんなことを思案しながら、ふととある疑問が生じる。
「そう言えば、審査員は誰が務めるんですか?」
審査員であれば「特別な猫の尻尾」の正体を分かっていなければならない。
一体それはどんな人物であるのか、今更ながらにリアトリスは気になった。どうしても気になり、彼女はつい隣を歩くスフェンに訊ねてしまう。
「他国の方だよ」
スフェンはいとも簡単に、リアトリスの知りたい答えを教える。だが、リアトリスの疑問は更に深まった。その証拠に眉を寄せて、彼女は目を丸くしている。
「この国の方ではなく? 他国の方ですか?」
「そう聞いてるよ。毎年この日のためにわざわざ足を運ぶらしいね」
改めてリアトリスが聞き返すと、スフェンは彼女の変わった様子に何か感じるものがあれど、素知らぬ振りをして穏やかに知っている情報を流す。
「公正を期すために、昔からそうしているそうです」
二人と一匹の背後から、突如声が飛んできた。
一行が振り向くと、コンラッドがにこやかに立っている。
「すみません、つい話が聞こえたもので」
「いえ、その説明で私の疑問も晴れました。ありがとうございます」
聞き耳を立ててしまったことを謝罪するコンラッドに、疑問が解消できて良かったとリアトリスは晴れやかな顔だ。
普通は自国の者、例えば「特別な猫の尻尾」の正体を絶対に知っているであろう現在の国長が、審査員を務めてもおかしくないのではと、リアトリスは思った。
けれども、その考えは浅はかであろうと、リアトリスはコンラッドの説明で理解した。
国の一主や国民の誰かが審査員を務めるとなると、ずっと危険が付き纏う。好奇心旺盛で下卑た考えを持つ者であるほど、「特別な猫の尻尾」の正体を苦労せずに知りたいがために彼らに詮索ばかり試み、酷いときには危険な真似を冒しかねない。
「特別な猫の尻尾」の正体を知る者たちはそれを考慮して、毎回気を引き締めて自身の身辺に注意しなければならないはず。軽率な行動を取れないそのような状況というのも、かなりのストレスとなるであろう。
それを思うと、審査員が他国の者という事情もリアトリスは納得がいった。
魔法や呪いが現実のものとなるこの世界では、住んでいる場所や素性を知られないための術はある。
まして、絶対に「特別な猫の尻尾」を知っている国長が審査員を務めるというのも、よくよく考えるとおかしい話だとリアトリスは己を嘲笑する。
国民の上に立つ国長を、次代が決定するかもしれないこの日のために、午前中から日没まで審査員役としてずっと拘束するというのもあり得ない話ではないが、諸事情により一部の者からすれば眉を顰められる行為となるであろう。
そもそも国の頂点に君臨する者は、大概多忙だ。また、四六時中護衛付きで滅多に市井の人前に顔を晒さないイメージが、リアトリスの中に定着している。
それらのことまで含めると、改めてリアトリスは自身が如何に浅慮であったかと反省するしかない。
「随分と気になっていたようだけど、もう大丈夫かい?」
「ええ。お二方のおかげです」
スフェンがついと水色の瞳を向けると、リアトリスはぎこちなく微笑を返す。
「それは良かったね」
リアトリスの様子に何か思うところがあったが、スフェンは敢えてまた問いただすことはしない。
その代わりにスフェンは、近くにいたコンラッドに笑いかけ、道中の話し相手になってくれるよう誘った。コンラッドは彼の誘いに快く応じる。
そのおかげでリアトリスは、じっくりと一人で考えることができた。
審査員は他国の者が行う。審査員は「特別な猫の尻尾」の正体を知る者だ。
更には、このキュウテオ国に何かしら所縁のある者に違いない。
そんな風に、リアトリスはどうしても先ほどから審査員のことが気になって仕方なかった。
コンラッドが昔からと言ったが、リアトリスが昨日調べた所によると、確か書物にはこのキュウテオ国はこの世界においても比較的新しい国だったはず。建国から確か約五百年ほどではなかったかと、リアトリスは記憶を辿っていた。
「継承試練の儀」が確実に行われていたのは、リアトリスが昨日読み漁った本が示すことには、一番古くて三百年ほど前だったろうか? キュウテオ国の国長が代替わりしたのは両手で足りるほどの回数で、「継承試練の儀」が行われた回数も五十回に満たなかった気がすると、リアトリスは昨日詰め込んだ知識を呼び起こしていく。
リアトリスは何かが引っ掛かった。
その感覚は、彼女が見出した「特別な猫の尻尾」に対する感情に近しい。正解に近づいているようで、正解にはあと一歩及ばない。完成間近なパズルのピースが足りないような、テストで百点満点取りたいのにどこかでケアレスミスがあって臍を噛むんじゃないかというような感覚だ。
もやもやして、リアトリスは気分が晴れない。彼女の心情とは裏腹に、天気はすこぶる快晴である。
そんな様子のリアトリスに、オスカーが左側横からどんと軽く体当たりした。彼女はびっくりして体勢を崩すも、倒れはしない。彼女が今年から、時々体幹を半強制的に強化されている効果が表れているようだった。
リアトリスがオスカーと目を合わすと、行くぞと言わんばかりに顎と首をくいと首都の方へ向けて、オスカーは歩き出す。オスカーなりのリアトリスへの配慮だったのだろうと、彼女は笑みをこぼした。
それもあって、リアトリスはうじうじ考えても答えを導き出せないものはあると、ようやく諦めがつく。
清涼な空気を微かに吸って吐き出し、リアトリスは心機一転オスカーの後に続いた。
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