原付き刑事

あらら

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マー君にとっては普通の朝だった。

しかし、窓を開けると機動隊がマー君の家にジリジリ近づいていた。

これは、夢?

ユーちゃんは昨日の夜から実家に里帰りしている。

マー君は、さっちゃんに電話した。

【え?機動隊ですか?何かの演習じゃないですか?】

【とにかく真田公園で!】

マー君は、洋服に着替えて地下から逃げた。

何だ?この地下は?

機動隊?安定剤も飲んでる。

マー君は、パニックを起こして無我夢中で走った。

地下は、真田公園に通じていた。

さっちゃんは、バイクで到着していた。

「あ、マー君!」

「さっちゃんどういう事なのか分かったか?」

「マズイですね。最近の事件の犯人にマー君なってますよ。」

「そんな‥‥。」

「闇落ちしたと勘違いされてますね。」

闇落ち‥‥警察官が精神に異常を感じて無意識に人を殺す事。

「原付きバイクがあるんで、一緒にとりあえず逃げましょう。」

「東京方面に逃げますか?それか静岡方面?」

「静岡方面に行くと両親が住んでるからもう手配されてるだろうから東京方面に逃げるしかない。」

東京なら大学時代の頼れる人間が数人いる。

マー君とみっちゃんは、バイクにエンジンをかけて走り始めた。
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