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両生類

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初夏にはまだ早い時期に転校生が来た。

そしてその転校生は、卓球部に入部した。

荒井淳。

全中の決勝戦でゆうに負けた相手だった。

淳は、特に野球ゲームばかりしているゆうにはそんなに興味が無いようだ。

部活も真面目に参加している。

「今、試合したらゆう君負けるかもね。」

渚は、最近、前よりさらにゆうに突っかかるようになった。

ゆうは、ゲームに夢中で何も答えない。

ある日、淳からゆうは、渚を賭けて勝負しようと言われた。

ゆうは、意外にも勝負に応えた。

淳のペースで試合は始まった。

フルセットで淳はゆうに負けた。

「何で手加減した?」

と淳はゆうの胸ぐらを掴んだ。

「お前が弱いだけだろ?」

と言ってゆうは、淳の腕を払いのけた。

「ゆう君!久しぶりに楽しめた?」

と渚が聞いて来た。

「全然、あいつ卓球から一年は離れてたな。腕が落ちてる。」

「そうかと思った。全中の時はゆう君と最後まで互角だったもんね。」

数週間して淳は部室に女を連れ込んで来た。

「お前もかよ。」

と言ってゲームをしていたゆうは、部室から出て行った。
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