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Vegetablesー3ー
正月休み 2日目 3
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まさかこんなにサラッと言われてしまうとは思わなかった。だからといって、ツルさん相手に怒るわけにもいかず、俺は顔が赤くなるのを感じながらも気にしない振りで座っていた。本当、勘弁してほしい。
「女の子の格好?」
案の定、木瀬さんが不思議そうに尋ねてくる。
「そうなのよ、ツルばあちゃんね、男のヘルパーさんを嫌がるから、夏子さんが気を遣ってくれてね。千章くんを女の子の格好で来させてくれてたのよ。あんまり似合ってるもんだから、私も全然気づかなかったくらい」
幸子さん。そこまでばらさなくても……。予想外の場所でここ一番のダメージを受けた俺は、見た目は平静を装ったけど、内心は穴掘って隠れたい心境だった。
「へぇ、ちょっと見てみたいなぁ」
「……木瀬さん、勘弁してください」
本当に――女装してロクなことはないんだから。律はというと完全に無関係を装ってる。でも、下手に何か言われるよりは断然マシだ。
食事が終わって幸子さんと律は表に戻っていき、奥はふたたびツルさんと木瀬さんと俺の三人になった。木瀬さんはツルさんと一緒に居間へと行ったから、俺はやっと落ち着いて後片付けを始めることができた。
夕食もなにか作っておこうかな。葉物でお浸しを一品と、大根を煮付けておいた。冷蔵庫に魚があったから幸子さんが焼いてくれるだろう。
木瀬さんはまだいてるのかな。とりあえず帰る前にお茶だけ出しておこう。
「木瀬さん、ツルさん、お茶ここに置いておきます。俺そろそろ帰るので、おつかれさまです」
「あれ、千章くん帰るの?」
「俺、二時までなんです」
それじゃ、とお辞儀をして表へ向かった。倉庫部分で在庫を整理しているらしい律に「そろそろ帰るな」と声をかけつつ、レジの幸子さんに「おつかれさま」とあいさつをする。
律が一瞬なにか言いたそうな素振りを見せたように思ったんだけど、結局は「また明日な」と言っただけだった。懐かしい同級生も来てるし、俺は邪魔しないほうがいいだろうと思ったんだ。
「女の子の格好?」
案の定、木瀬さんが不思議そうに尋ねてくる。
「そうなのよ、ツルばあちゃんね、男のヘルパーさんを嫌がるから、夏子さんが気を遣ってくれてね。千章くんを女の子の格好で来させてくれてたのよ。あんまり似合ってるもんだから、私も全然気づかなかったくらい」
幸子さん。そこまでばらさなくても……。予想外の場所でここ一番のダメージを受けた俺は、見た目は平静を装ったけど、内心は穴掘って隠れたい心境だった。
「へぇ、ちょっと見てみたいなぁ」
「……木瀬さん、勘弁してください」
本当に――女装してロクなことはないんだから。律はというと完全に無関係を装ってる。でも、下手に何か言われるよりは断然マシだ。
食事が終わって幸子さんと律は表に戻っていき、奥はふたたびツルさんと木瀬さんと俺の三人になった。木瀬さんはツルさんと一緒に居間へと行ったから、俺はやっと落ち着いて後片付けを始めることができた。
夕食もなにか作っておこうかな。葉物でお浸しを一品と、大根を煮付けておいた。冷蔵庫に魚があったから幸子さんが焼いてくれるだろう。
木瀬さんはまだいてるのかな。とりあえず帰る前にお茶だけ出しておこう。
「木瀬さん、ツルさん、お茶ここに置いておきます。俺そろそろ帰るので、おつかれさまです」
「あれ、千章くん帰るの?」
「俺、二時までなんです」
それじゃ、とお辞儀をして表へ向かった。倉庫部分で在庫を整理しているらしい律に「そろそろ帰るな」と声をかけつつ、レジの幸子さんに「おつかれさま」とあいさつをする。
律が一瞬なにか言いたそうな素振りを見せたように思ったんだけど、結局は「また明日な」と言っただけだった。懐かしい同級生も来てるし、俺は邪魔しないほうがいいだろうと思ったんだ。
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