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Vegetablesー3ー
決戦 1
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月曜日の晩は大抵ゆったりとしている。いくら新年とはいえ、仕事始めの月曜から飲みに行こうと思う人はあまりいないのだろう。
店には環、智、拓が待ち合わせていて、俺が仕事中とはいえ久しぶりに四人が揃った。
智とはあの告白事件以来だから少し気になっていたものの、智は目が合うと俺にだけ分かるようにニヤッと親指を立てて見せた。どうやら順調にいっているようだ。拓はいつもと変わらずのほほんとしている。
一人、環だけがなにやらそわそわと落ち着かない様子だ。普段いちばん落ち着いてるやつが珍しいこともある。
とりあえず三人にビールと適当につまみ類を見繕って出してやった。社長が「佐倉君も飲んでいいよ」なんて言ってくれたけど、さすがに遠慮しておく。
「環、どうかしたのか?」
さすがに気づかない振りも限界なので聞いてみる。環があからさまにギクッとなった。
「いや、あの。一応、報告というか、言っておこうと思って……」
「なになにー? たまちゃんどうしたの?」
「……彼女ができた」
「えぇええええ!?」
三人の声が揃う。環は四人の中でいちばん奥手というか真面目で、今まで浮いた話がほとんどない。前回の彼女と別れてすでに三年は経っていたはずだ。その環が――。
「どこの子? 写メないのか?」と智。
「近所の――ってかおまえらも知ってる」
「誰だよ? 環」
俺らの近所にそんな相手いたっけ?
「その……はるちゃんなんだ」
「はぁ!?」
これは俺。一瞬聞き間違いかと思った。
「だから千章のとこの美晴」
「まじで!?」
と智&拓。
「環、ちゃんと考えてるか!? ってか大丈夫か!? あいつは見た目こそ、そこそこかも知れねぇけど中身はアレだぞ?」
俺は本気で環に詰め寄った。なにか気の迷いでもあったのかとまで疑ったほどだ。しかも付き合うというからには美晴はすでにOKをしてるってことだよな。
「千章、ひでぇ」
「はるちゃんに言ってやろー」
智と拓がおもしろうそうにからかってきたけど、俺はそれどころじゃなかった。
「まじでいいのか? アレで!?」
「千章……俺の決断を、おまえの過去の恋愛と一緒にすんなよ?」
環が本気で睨んでくる。本気だ。
俺は頭をかかえてしゃがみこんでしまった。
「ってことはぁ、はるちゃんとたまちゃんが結婚したら、たまちゃんはあきちゃんの弟になるんだねー」
「ゲッ……」
無邪気な拓のツッコミに思わず環とハモってしまった――。
「あぁあ、スッキリした。おまえらに言うのがいちばん緊張した」
そういって環が晴れ晴れとした表情でビールを一気にあおった。
店には環、智、拓が待ち合わせていて、俺が仕事中とはいえ久しぶりに四人が揃った。
智とはあの告白事件以来だから少し気になっていたものの、智は目が合うと俺にだけ分かるようにニヤッと親指を立てて見せた。どうやら順調にいっているようだ。拓はいつもと変わらずのほほんとしている。
一人、環だけがなにやらそわそわと落ち着かない様子だ。普段いちばん落ち着いてるやつが珍しいこともある。
とりあえず三人にビールと適当につまみ類を見繕って出してやった。社長が「佐倉君も飲んでいいよ」なんて言ってくれたけど、さすがに遠慮しておく。
「環、どうかしたのか?」
さすがに気づかない振りも限界なので聞いてみる。環があからさまにギクッとなった。
「いや、あの。一応、報告というか、言っておこうと思って……」
「なになにー? たまちゃんどうしたの?」
「……彼女ができた」
「えぇええええ!?」
三人の声が揃う。環は四人の中でいちばん奥手というか真面目で、今まで浮いた話がほとんどない。前回の彼女と別れてすでに三年は経っていたはずだ。その環が――。
「どこの子? 写メないのか?」と智。
「近所の――ってかおまえらも知ってる」
「誰だよ? 環」
俺らの近所にそんな相手いたっけ?
「その……はるちゃんなんだ」
「はぁ!?」
これは俺。一瞬聞き間違いかと思った。
「だから千章のとこの美晴」
「まじで!?」
と智&拓。
「環、ちゃんと考えてるか!? ってか大丈夫か!? あいつは見た目こそ、そこそこかも知れねぇけど中身はアレだぞ?」
俺は本気で環に詰め寄った。なにか気の迷いでもあったのかとまで疑ったほどだ。しかも付き合うというからには美晴はすでにOKをしてるってことだよな。
「千章、ひでぇ」
「はるちゃんに言ってやろー」
智と拓がおもしろうそうにからかってきたけど、俺はそれどころじゃなかった。
「まじでいいのか? アレで!?」
「千章……俺の決断を、おまえの過去の恋愛と一緒にすんなよ?」
環が本気で睨んでくる。本気だ。
俺は頭をかかえてしゃがみこんでしまった。
「ってことはぁ、はるちゃんとたまちゃんが結婚したら、たまちゃんはあきちゃんの弟になるんだねー」
「ゲッ……」
無邪気な拓のツッコミに思わず環とハモってしまった――。
「あぁあ、スッキリした。おまえらに言うのがいちばん緊張した」
そういって環が晴れ晴れとした表情でビールを一気にあおった。
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