躁鬱の笑い

麗逢reia

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 おどけた仕草に変顔。
鉄棒の側で何やってんねん……
麗奈ちゃんの笑い声。
 
私はこんなふうに目の前の人を笑かすのがすごい好きやった。

職員室の窓を開けて担任の先生が心配そうにこっちを見てる……
「そろそろ帰らないとあかんわぁ」
「じゃあ、ばいばい!また明日!」

麗奈ちゃんとは入学した日に友達になった。彼女はいつも私のおふざけやツッコミに笑顔で応えてくれる。相手の笑い声を引き出せた瞬間はこの上無い快感を覚える。

私にはもう一人友達が居る。彼女はどこか私をライバル視してるようだった。

 体育の授業終わり、私たち3人は喋りながら着替えていた。私はいつものように明るく自分の失敗談を2人に聞かせ始めた。
「あのよお、聴いてくれる?この前な、自転車乗っててー、泥濘ぬかるみにハマってつるっと行ってもうてなー、上前歯アスファルトに打ち付けて欠けてしもてん」
「まじかぁ笑」
麗奈ちゃんはいつもと同じようにカラッと笑ってくれた。やった!でも、彼女の反応は違ってた……麗奈ちゃんの笑い方じゃなく、私を完全に見下した笑いだった。その表情を見た途端、私の心の中のスイッチがパキッと切り替わってしまった。怖い……自分は馬鹿みたいな奴で、魅力なんて無い。あぁ……恥ずかしすぎる。

 小3までの私は、毎日学校生活を楽しんでた。でも、年を重ねるごとにつらくなっていった……独りぼっちな感覚にずっと苛まれていた。事情はこう。麗奈ちゃんを取り巻く環境が変わってしまったのだ。変わってって言ってごめんね。でも、私にとってはそれが
私のつらい毎日のきっかけになったんよ。1年の頃の麗奈ちゃんは、ほとんど喋らない、主張をしない子だった。それが、下級生がどんどん増えるにつれ、社交的で沢山のちびっこたちから半端なく人気の出る子に変わっていった。羨ましかった。それに引き換え私はというと、ちびっこが私の元からどんどん離れていった。私の何が変わったんかな……なんで、元々ちびっこから好かれてた私から離れていくん?……恐らく素で居られなくなったからじゃない?そんな気がしてる。笑顔も減ったし。楽しくない学校生活。寂しい……




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