不死鳥契約 ~全能者の英雄伝~

足将軍

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第十章

連行

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朝、目が覚めると、あることに気付く。
毎度のように布団に潜る込むシロとリンとメリィ。
隣のベットで寝ているジル。
暗殺ホイホイに捕まってまだ放置されてる何者か。

ここまでは何の変化はない。
しかし何かがおかしい・・・
なんだこの違和感は・・・

「・・・おい、ジル起きろ、何かおかしい」

ジルを揺さぶり起こす。

「なんだよクロ・・・ん?なんか暑いな・・・それに外がやけに明るい・・・」
「・・・外が、明るい?」

俺は咄嗟に暗殺ホイホイを解いてベランダに出る。
何者かは何十時間振りの自由で疲れきってその場で倒れて寝た。
そんな何者かを無視してベランダから外を見ると・・・寮が燃えている。

「はぁ!?何だこれ!」
「ん?クロ、どうしたんだよ・・・おぉ!?」
「くそっ!どうしていきなり・・・アメフラシ!」

天候操作魔法【アメフラシ】、習得する事がカシエル家の当主の条件とか言っていたが、今は火を消す事が最優先だ!
火が二メートルぐらいの大きさだったらアクアで消せるが、
端から端まで火が広がっている。

「ん?あれは・・・」

下を見ると何者かが、火系統の魔法を使っている。

「放火か?」
「いやいや、放火って理由はなんだよ。この寮には他にも生徒がいるんだぞ?それだけの人数を恨んでる奴って・・・」
「確かに・・・ってかまずはとあの放火犯止めるぞ!」

一階は燃えているから寮のベランダから飛び降りる。
着地はもちろん風魔法を使う。

「おい、お前何してる」
「・・・」

放火犯はフードを深く被っており、顔が見えない。
背丈から見て大人だが、声を発してないので歳までは判別出来ない。

すると放火犯は逃げ出した。
もちろん追うに決まってる。
・・・ジルが

「ジル、火を消しとくから追っといて」
「ノリ軽いな・・・」

ジルは放火犯を追う。
その間にアクアを使い、火を消していく。
アメフラシを使いながらアクアを使っているのでかなり効率が良い。

数分ほどで火を消して追いかけようとすると、ジルが戻ってきた。

「あの野郎、準備がいいな」
「と、言うと?」
「転移魔法陣の紙が逃げた先に準備してあってよ、それで逃げられた」
「マジか、計画性ありかよ」
「それより、人が集まってきたぞ」

朝早くだが、かなり大きな火事だったのでヤジウマが集まってきていた。

「ちょっと俺、一階の部屋の生徒が大丈夫か見てくるわ」
「いってらー」

◆◇◆寮・一階◆◇◆

寮の一階は所々柱が焼けており、崩れないのが不思議なぐらいだ。
一つ一つ部屋を回ると、水属性の奴は何とか凌いでいたが他の属性の生徒は部屋の出口が塞がれ、火の対応も出来ないので火傷しながらも逃げていた感じだ。

酸欠状態の生徒もおり、少し危険だったので回復魔法をかけておいた。
ほとんどの生徒を外の出し、シロとリンとメリィを連れてジルの所へ戻る。

◆◇◆寮の外◆◇◆

リンとメリィを中へ戻し、ジルとこの後どうするか話していると、兵士が数名近付いてきた。

「貴様がクロだな」
「?はい、そうですが?」

やけに喧嘩腰な兵士を疑問に思うが、そう答えると腕を掴まれた。

「貴様を放火の疑いで連行する!」
「・・・は?」
「ふんっ!」

次の瞬間、兵士が掴んでいる腕に力を入れられたのを感じた。
まぁ、この程度の力でやられる訳ないけど・・・
なので勿論、腕は一ミリも動かない。

「貴様!抵抗するのか!」
「いや、消火したのにいきなり放火の疑いって・・・何を証拠に言ってるのか分からない、それを教えてくれたら着いてくんだがな~」

実際放火なんてしてないから証拠なんてあるわけない、なので挑発的な態度を取る。

「貴様が放火する所を見た人がいるんだ!観念しろ!」
「はっ!?誰それ!?」
「まぁ、教えた所で貴様にどうこう出来る相手じゃないから教えてやる。フェニクス教の教祖様だ!」
「・・・・・・」
「やっと静かになったか・・・じゃあ来い」
「わかった」
「え!?クロ!?」
「クロさん!?」

ジルとシロがとんでもなく驚いている。
俺だって行きたくない。
けれどコイツらは恐らくフェニクス教だ。
何故なら、教祖様だ!と自信満々に言っていた。
しかも、かなり嬉しそうだ。
教祖様とやらに会えて嬉しかったという所か。

なので信者に何を言った所で無駄。
抵抗したらその分悪化するだろう。
だからここは連行する選択肢しかない。

「教祖・・・か」
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