異世界球技無双~最強すぎる必殺シュートで伝説のドラゴンや魔王も全てふっ飛ばす!~

空地大乃

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第2章 球技を扱う冒険者編

第56話 宿場に到着!

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「船の上でトレーニングなんてやりだした時には驚いたけど、あんたらのおかげで助かったよ。ありがとうな」

 目的地につき、下船したキングたちは船頭の男にお礼を言われた。あれから途中何匹かの水棲モンスターに襲われたが全て撃破したのが大きいのだろう。

「この先気をつけてな」
「ありがとうございます」

 キング達もここまで乗せてもらったお礼を告げ、先に進んだ。ここから先は一旦宿場に立ち寄り一泊してから目的地に向かうこととなる。

「キング見えてきたわ」
「キュッキュ~♪」
 
 街道沿いに暫く歩いていくとウィンが指差した方向に宿場が見えてきた。キングの肩の上ではボールが機嫌よくポンポンっと上下している。

「宿場ってだけあって規模は小さいな」

 ハスラーが頭の上に手を翳し第一印象を述べる。宿場というと宿と数件の店や民家と言った規模の場合が多い。

 こうして宿場に立ち寄ったキング達。ハスラーの印象通りこじんまりとはしていたが、道行く人の数はそれなりに多そうだ。

「冒険者も多そうね」
「こういったところは冒険者が利用する機会が多いからな」
「これならもしかしてギルドの出張所ぐらいはあるかもな」
 
 冒険者ギルドはどこの町にも大体設置されているが村や宿場となると話は変わってくる。ギルドの商売なので仕事がなければ経営が成り立たない。

 故にこういった場所にはとりあえず出張所という形を取る。

「おっと、見てみなよキング。宿屋と酒場と出張所が一緒くたになってるぜ」
「なるほど。小さなスペースを有効利用する上では理にかなってるな」
「出張所の名前、オフサイド出張所になってるわよ。ちゃっかりしてるわね」

 オフサイドの町はキングが出発した町だ。出張所の成果は勿論出向させているオフサイドの冒険者ギルドの成績に繋がる。

「いらっしゃいませ~ご用件は冒険者ギルドですか? 宿ですか? それとも酒場?」

 店に入るとカウンターがあり、受付嬢のような女性がキング達を出迎えてくれた。すぐ横には酒場があり既に出来上がっている冒険者の姿もある。

「食事も取りたいしな。宿も取るが酒場の利用と冒険者の用件もありだ」
「途中のモンスターから素材も回収したからな」
「水棲系は解体がちょっと大変だったけどね」
「はは、たしかにな」
「キュッキュ~」

 川の上で倒したモンスターは船の上で解体した。狭い場所での解体作業は確かに気を遣うものである。

「ひぇ~水棲モンスターをこんなに綺麗に解体できる冒険者はそうはいませんよ~」

 受付嬢は解体された素材を見て随分と感心していた。査定にも色を付けてくれたおかげでそれなりの稼ぎとなり三人でわけ泊まる部屋を取る。

「このまま食事にしようか?」
「賛成。川の上じゃ中々まともな飯は食えなかったもんな」

 キングが問うと後ろに手を回しつつハスラーが答えた。

「川の上じゃ火も使えないしね」

 苦笑いを見せるウィン。ボールも食事と聞いて嬉しそうだ。

「そうだな。買取金額も結構な値がついたし、少しぐらい贅沢しても問題ないだろう」
「そうこなくちゃ」
「キュッキュ~♪」
「ここでしっかり食べてお腹に溜めておかないと!」

 久しぶりのまともな飯とあってウィンの目もぎらついていた。

 席に座り精のつきそうな物を中心に頼んでいく。
 
「おまたせしました。ハイパーバッファローの肉厚ステーキにレッドリザードのファイヤープレート、マサカトサカのレバニラ炒め、オークボークソテーとマカロニグリーンのポテトあえです」

 注文した食事がどんどんとテーブルの上に置かれていく。それを美味しそうに皆が手を付けていく。

「だからテメェみたいなやくたたずはもういらねぇってことなんだよ!」
「そ、そんな……お願いします私まだ頑張れますから」
「クドいぞゴラァ!」

 酒場の食事を味わっていた一行だが、別のテーブルから怒声が聞こえ、かと思えば大柄な男が手にしていたジョッキを粉々に砕いてしまった。

「ちょっと興奮し過ぎよあんた。怪我してるじゃない」
「あん?」

 怒鳴り声のしたテーブルに一行も目を向ける。どうやら四人パーティーのようで男二人に女二人といった組み合わせ。

 男の方は一人は如何にも戦士と言った大男。もう一人は剣士、女性の方は魔術師系のローブ姿の女性。もう一人は神官などが好んで切るような白いローブ姿をしていて四人の中では一番年が若そうだった。

「丁度いい。アドレス。お前が本当にまだ役立てるというならダフの怪我を魔法で治してみろ」

 剣士風の男が命じる。ダフというのはジョッキを握って砕いた大男のことだろう。確かに手から出血している。

「え?」
「そうね。それが出来たらもう少し考えてもいいかも」
「おお。そうだな。治せ治せ」
「わ、わかりました――」

 そして三人に言われ白ローブ姿の少女が杖を構える。

 聞いている限りでは彼女は治療魔法が使えそうだ。そしてどうやら今必要ないと追放されそうhになっているのはこの少女のようであった。

「こ、ここ、こ、この物をい、癒やし給え――ヒール!」

 どこか辿々しくもある詠唱を口にし少女が魔法を行使。ヒールは初歩的な治療魔法であるが――途端になんと割れたジョッキが復元され元にもどてしまった。

「あぁ……そんな。ダフを治療しようと思ったのに……」
「馬鹿野郎! だからテメェは使えねぇって言ってんだよ! くそが。おいポーションをよこしやがれ!」
「はぁ本当怪我を治さないでジョッキを直してどうするのよ……」
「全く使えない。これで決まりだな。アドレス今日限りでお前は首、追放だ!」
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