異世界球技無双~最強すぎる必殺シュートで伝説のドラゴンや魔王も全てふっ飛ばす!~

空地大乃

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第2章 球技を扱う冒険者編

第65話 孔球《ゴルフ》でアンデッドを打ち抜け!

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「この一打にこれまで培ったスポ根魂を込めて打ちます! ホーリー・イン・ワンショット!」

 迫りくるアンデッドに向けてドライバーと化した杖を振り抜きアドレスが見事なティーショットを決めた。

 光の帯を残しながらアドレスの打ったゴルフボールがゾンビの群れをなぎ倒しながら着弾する。

 進行上のアンデッドは見事に消え去った上、着弾した位置から光が広がり多くのアンデッドを巻き込んでいた。

「すごいじゃないアドレス。これならアンデッドの大群も何のそのよ!」
「よ、よかった、で、でもごめんなさい。最初だからつい飛ばし過ぎちゃいました」
「へ?」

 見るとアドレスが地面に片膝を付いていた。ゼェゼェと息が上がっていて杖でなんとか体を支えていた。

「こりゃ魔力切れって奴か」
「うむ。最初だから調整が上手くいかなかったのだな。だがその分威力は大したものだ」

 どうやら今の一発に大半の魔力を注ぎ込んでしまったようだ。キングのように威力は凄まじかったがこれでは後が続かない。

「ドライバーだったのもネックだったかもしれん。漫画でもそうだが基本ドライバーは思いっきり打つものだ。やはり他にもクラブセットが欲しいところだろう」
「はい……アイアンも欲しいです」
「アドレスも意外と欲が出てきたな」

 どうやらアドレス本人も漫画を読んでるうちに他のクラブにも興味が湧いたようだ。

「それでアドレス。次打てるまでどれぐらい掛かるんだ?」
「弱くなりそうですが、とりあえず三分頂ければ最低限の魔法は」
「しかしそれでまた息切れもまずい。余裕を持って回復してくれ。それまで俺たちが引きつける」
「よっしゃ。やっぱこうこなくちゃな」
「私も、ラケットは完全じゃないけど足止めぐらいしてみせる!」
「よしいくぞ! 喰らえ必殺! 飛龍蹴弾ドラゴンシュート!」

 キングがボールを蹴ると何とボールが龍に変化した迫りくるアンデッドを吹き飛ばしていった。

「ふぅ。こんなものか」
「「いやいやいやいやいやッ!?」」

 額を拭い呟くキングにハスラーとウィンが叫んだ。

「火力高すぎよ!」
「もうキングだけでいいんじゃないか?」
「キュッキュ~!」

 ウィンが白目を向けハスラーは焼け気味に問いかけた。ボールはキングを称えるように跳ね回っている。

「いや、やはり駄目だ。アンデッドはすぐに再生してしまう」

 キングが指で倒したアンデッドを示す。ウィンとハスラーも目を向けるが粉々に吹き飛んだと思われたアンデッドがどんどん再生していく。

「なるほどな。本格的にアドレス待ちってわけか」
「キングだけに任せているわけにもいかないわね!」

 そしてハスラーとウィンもアンデッドへと挑んでいく。

「サラマンダーサーブ!」

 ウィンがラケットを通して火の精霊を纏わせたテニスボールを打った。炎に包まれたボールがアンデッドに命中し大爆発を引き起こす。

「キャノンショット!」

 ハスラーも負けじとビリヤードを参考にした技を披露した。放たれたボールがアンデッドからアンデッドへと跳ね返っていき次々と倒していく。

巨大球撃タイタンアタック!」

 ボールを頭上に投げジャンプしてアタックを決めるキング。コート(?)に向けて飛んでいったボールが拉げたかと思えば大きく膨張しとんでもない大きさとなり地面に叩きつけられた。大漁のアンデッドの肉片が舞い上がる。

「やっぱキングだけとんでもないわね……」
「考えるな。どうやってもアンデッドは再生する!」

 呆れるウィンを尻目に群がるアンデッドをショットで蹴散らすハスラー。ただ再生するアンデッドはやはり厄介だ。

「回復完了です! 皆さん離れてください!」

 アドレスの声が響く。全員が邪魔にならないよう一旦その場を離れた。

「ホーリー・イン・ワンショット!」

 再びアドレスの必殺ショット! 聖なる光でアンデッドが消え去っていった。

 最初の一発よりは威力は弱まっているがそれでも十分アンデッドを減らすことが出来た。

「よし! 大分減ったぞこのままいけば――」
「やれやれ。全くとんでもない邪魔が入ったものですねぇ」

 ハスラーが勝利を確信したその時、何者かの声が割って入る。

「むっ、お前たちは――」

 声の主に気がついたキングが眉を顰めた。そこに立っていたのはアドレスを追放した冒険者達であった――
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