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第2章 球技を扱う冒険者編
第68話 アドレスの秘策
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「そ、そんな! まさか貴方もアンデッドに? でも見た目は人と変わらないアンデッドなんて」
「ハッハッハ。どうやら勉強不足だったようだな。あるのだよ人の姿形を保ったままアンデッドになる方法が、そして人の意志と姿を保ったままアンデッドになったもの、それはリアルフレッシュと呼ばれる」
オーガスタが答えほくそ笑む。どうやら彼もまたアンデッドのようだが、他のアンデッドとは違い自ら考えて動くことが出来るようだ。
「さぁそろそろ終わらせましょう。やってしまいなさい!」
そしてオーガスタが命じるとフレッシュゴーレムの巨大な口が開かれ禍々しいオーラが溢れ出す。
「まずい!」
「キュッ!」
「キング!」
「ちょ、どうしたの?」
「キング!」
キングが前に飛び出した仲間達が何かを危惧したのか声を上げる。その時だったフレッシュゴーレムの口から不気味な光が放出された。光の周囲には人の顔のようなものがまとわりついている。
「鉄壁の防護球! フンッ! フンッ! フンッ! フンッ!」
キングは正面でバスケットボールを持って身構え直進してきた光を完璧なボールディフェンスで
光をガードした。ちなみに本来のボールディフェンスとは意味が異なり文字通りボールを使ったディフェンスを行うのがキング流の解釈だ。
こうしてフレッシュゴーレムの放った禍々しき光はキングの手で防がれた。
「おお、やっぱキングは凄いぜ!」
「本当ね……でも悔しい。私達もまだまだ精進しないと」
ハスラーが歓喜の声を上げ、ウィンは少し悔しそうだ。
「うぐっ!」
だが、キングの膝が崩れた。よく見るとキングの体が紫色に変色している。
「キング!」
「ちょ、どうしたのキング!」
「これは、まさか瘴気――」
慌てた様子でキングに駆け寄る三人。アドレスは何かに気がついた様子だ。
「ハハハッ、なるほど。あの一撃を防ぐとは大したものだ。だが残念だったな。あの光には大量の瘴気が含まれる。間近で防いだその男への影響は計り知れまい。これ以上戦うどころかその生命も風前の灯であろう」
オーガスタが勝ち誇ったように言い放つ。キングは肩で息をし確かに苦しそうだ。
「そ、そんな嘘よそんな!」
「お、おいアドレスなんとかならないのか!」
「キュッ! キュ~!」
ウィンが絶望に満ちた顔を見せる。ハスラーがアドレスに向かって声を張り上げた。ボールも元の姿に戻りキングに擦り寄って鳴き声を上げている。
そしてアドレスは――難しい顔をしながら重々しく口を開く。
「――方法がないわけではありません」
「ほ、本当かアドレス! だが魔力が……」
「はい。確かに今の私の残り魔力は僅か。これではキングを回復するのもあのゴーレムを倒すのも無理でしょう」
「そんな……」
アドレスが答えるがその答えからは光明が感じられずウィンの心配はより膨らんでそうだ。
「――ですが私の残り魔力を使ってキングに聖属性を付与することは可能です――しかし今のキングは瘴気に侵されています。瘴気そのものは聖属性とは真逆、私の残り魔力だけでは抵抗出来ません。故にキングの生命力に依存することになりますが――これはかなりの賭けです」
アドレスの話を苦しそうな表情でキングが聞いていた。
「それはどれぐらいの賭けなんだ?」
ハスラーが問いかける。
「……正直成功する確率は0.1%程度しかないと思います。その上例え上手くいっても肉体的負担が大きいのです。ここで無理してはキングは二度とボールを扱えない体になってしまうかもしれません」
苦しげにアドレスが答えた。つまりこの作戦は99.9%失敗する上、例え成功しても二度と球技が出来ない体になってしまうかも知れないという絶望的な状況なのだった。
「ハッ、ハハッ、ア~ハッハッハッハッハ!」
するとキングが突然大声を上げて笑い出した。三人とボールがキョトンっとした顔を見せる。
「お、おいキング大丈夫かよ!」
「瘴気で正気を失ったとか!」
「う、ウィン……」
「キュ~……」
ハスラーがキングの体を揺すりウィンが心配そうに口にするが、アドレスとボールは今のウィンの発言に若干呆れ顔である。
「安心しろ。俺はおかしくなったわけじゃない。だが嬉しいのさ。この状況はまさに俺が読んだ本の如く。そうある主人公はこれ以上ビリヤードを続けたら腕がねじ切れて二度とキューが持てなくなると宣言され、ある主人公はこれ以上ボールを投げたら肩が砕け二度とマウンドに上がれないと忠告され、ある主人公はこれ以上ラケットを振ったら時空間暴走によって世界が消滅し二度とラケットを持てない体になってしまうと言われ、ある主人公はこれ以上ゴルフクラブを振ったらマインドがブレイクし二度とゴルフゲームがプレイ出来ないボディになってしまうとデクラレーションされた――だが主人公たちは誰もが困難を乗り越えて夢を達成してきたのだ!」
キングが立ち上がりアドレスに告げる。
「やってくれアドレス。例えそれで俺の体が壊れても構わない。そう先のことなんて考えていても仕方ない。今やらなければ意味がないのだ!」
「ハッハッハ。どうやら勉強不足だったようだな。あるのだよ人の姿形を保ったままアンデッドになる方法が、そして人の意志と姿を保ったままアンデッドになったもの、それはリアルフレッシュと呼ばれる」
オーガスタが答えほくそ笑む。どうやら彼もまたアンデッドのようだが、他のアンデッドとは違い自ら考えて動くことが出来るようだ。
「さぁそろそろ終わらせましょう。やってしまいなさい!」
そしてオーガスタが命じるとフレッシュゴーレムの巨大な口が開かれ禍々しいオーラが溢れ出す。
「まずい!」
「キュッ!」
「キング!」
「ちょ、どうしたの?」
「キング!」
キングが前に飛び出した仲間達が何かを危惧したのか声を上げる。その時だったフレッシュゴーレムの口から不気味な光が放出された。光の周囲には人の顔のようなものがまとわりついている。
「鉄壁の防護球! フンッ! フンッ! フンッ! フンッ!」
キングは正面でバスケットボールを持って身構え直進してきた光を完璧なボールディフェンスで
光をガードした。ちなみに本来のボールディフェンスとは意味が異なり文字通りボールを使ったディフェンスを行うのがキング流の解釈だ。
こうしてフレッシュゴーレムの放った禍々しき光はキングの手で防がれた。
「おお、やっぱキングは凄いぜ!」
「本当ね……でも悔しい。私達もまだまだ精進しないと」
ハスラーが歓喜の声を上げ、ウィンは少し悔しそうだ。
「うぐっ!」
だが、キングの膝が崩れた。よく見るとキングの体が紫色に変色している。
「キング!」
「ちょ、どうしたのキング!」
「これは、まさか瘴気――」
慌てた様子でキングに駆け寄る三人。アドレスは何かに気がついた様子だ。
「ハハハッ、なるほど。あの一撃を防ぐとは大したものだ。だが残念だったな。あの光には大量の瘴気が含まれる。間近で防いだその男への影響は計り知れまい。これ以上戦うどころかその生命も風前の灯であろう」
オーガスタが勝ち誇ったように言い放つ。キングは肩で息をし確かに苦しそうだ。
「そ、そんな嘘よそんな!」
「お、おいアドレスなんとかならないのか!」
「キュッ! キュ~!」
ウィンが絶望に満ちた顔を見せる。ハスラーがアドレスに向かって声を張り上げた。ボールも元の姿に戻りキングに擦り寄って鳴き声を上げている。
そしてアドレスは――難しい顔をしながら重々しく口を開く。
「――方法がないわけではありません」
「ほ、本当かアドレス! だが魔力が……」
「はい。確かに今の私の残り魔力は僅か。これではキングを回復するのもあのゴーレムを倒すのも無理でしょう」
「そんな……」
アドレスが答えるがその答えからは光明が感じられずウィンの心配はより膨らんでそうだ。
「――ですが私の残り魔力を使ってキングに聖属性を付与することは可能です――しかし今のキングは瘴気に侵されています。瘴気そのものは聖属性とは真逆、私の残り魔力だけでは抵抗出来ません。故にキングの生命力に依存することになりますが――これはかなりの賭けです」
アドレスの話を苦しそうな表情でキングが聞いていた。
「それはどれぐらいの賭けなんだ?」
ハスラーが問いかける。
「……正直成功する確率は0.1%程度しかないと思います。その上例え上手くいっても肉体的負担が大きいのです。ここで無理してはキングは二度とボールを扱えない体になってしまうかもしれません」
苦しげにアドレスが答えた。つまりこの作戦は99.9%失敗する上、例え成功しても二度と球技が出来ない体になってしまうかも知れないという絶望的な状況なのだった。
「ハッ、ハハッ、ア~ハッハッハッハッハ!」
するとキングが突然大声を上げて笑い出した。三人とボールがキョトンっとした顔を見せる。
「お、おいキング大丈夫かよ!」
「瘴気で正気を失ったとか!」
「う、ウィン……」
「キュ~……」
ハスラーがキングの体を揺すりウィンが心配そうに口にするが、アドレスとボールは今のウィンの発言に若干呆れ顔である。
「安心しろ。俺はおかしくなったわけじゃない。だが嬉しいのさ。この状況はまさに俺が読んだ本の如く。そうある主人公はこれ以上ビリヤードを続けたら腕がねじ切れて二度とキューが持てなくなると宣言され、ある主人公はこれ以上ボールを投げたら肩が砕け二度とマウンドに上がれないと忠告され、ある主人公はこれ以上ラケットを振ったら時空間暴走によって世界が消滅し二度とラケットを持てない体になってしまうと言われ、ある主人公はこれ以上ゴルフクラブを振ったらマインドがブレイクし二度とゴルフゲームがプレイ出来ないボディになってしまうとデクラレーションされた――だが主人公たちは誰もが困難を乗り越えて夢を達成してきたのだ!」
キングが立ち上がりアドレスに告げる。
「やってくれアドレス。例えそれで俺の体が壊れても構わない。そう先のことなんて考えていても仕方ない。今やらなければ意味がないのだ!」
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