毎日!アルスの日常365

星月

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如月

2月の雨・雨の影響・ニット帽の回・金曜日の放課後(全4話)

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【2月の雨】~ナタモチ~

雨雲が空一帯を覆う朝。
今日は一日中雨だと、天気予報で言っていた。

美浦「2月の雨って一番滅入るよね」

傘を回し、水滴を飛ばしながら美浦は言う。

美優「分かる。寒い上に冷たいなんて、本当に参っちゃうよ。」

それに私は同調する。

隼士「美浦、それやめてくれね?すごい飛んでくるんだが...。」

美浦の傘をつまみ、回転を止める。
よく見ると、私と隼士のブレザーは飛んできた水滴でかなり濡れていた。

美浦「あ、ごめん。」



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【雨の影響】~電脳戦士の理~

リーテは、ホームシイクから渡された傘を持ち、教室に向かっていた。

屋根がないのは、校門から生徒玄関までなので、別に傘をささなくてもいいんだけど。
それでもホームシイクと召し使いは、傘を持たせてきた。

折り畳み傘持ってるんだから、なにもそこまで心配しなくてもいいのではと。

茉愛「ホント最悪、せっかくセットしたのに濡れちゃった。」

教室につくと、茉愛の話し声が聞こえた。
廊下から、向かい側に座るリリーと話している茉愛の姿が見える。

リリー「それでも茉愛ちゃんは可愛いよぉ。」

微笑むリリーに、茉愛は少し動揺する。

茉愛「ちょ、なに言ってんの...そういうのはリーテ君に言われたいの!」
リーテ「呼んだ?」

後ろで聞いていた僕が声をかける。

気付いていなかったようで、茉愛は肩を大きく弾ませるのと同時に、短い悲鳴を上げる。

その衝撃からか、椅子から派手に転げ落ちた。

茉愛「いった~い...もう!びっくりしたよ!」

驚かせようといういたずら心はあったが、まさかここまで発展するとは思わなかった。

リーテ「ごめんごめん、わざとじゃないんだ。」

そう言ったが、わざとではある。



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【ニット帽の回】~アルスの日常~

サトシが、エル達と雑談している颯太の背後に忍び寄る。
片手を伸ばし、彼女のニット帽をずらした。

颯太「なにするの!」

両手で抑えながら、後ろを振り返る。

サトシ「今日はニット帽の日らしいな」

ポケットに手を突っ込み、目を合わせる。
サトシは、颯太のニット帽に指を差した。

サトシ「これなんか意味あんの?」
颯太「暖かいから被ってる」

生地は結構厚く、本人は気に入っているようだ。



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【金曜日の放課後】~四元戦士の理~

放課後、帰宅の支度をするマリンに、カツキは予定を立てる。

カツキ「せっかくの金曜日なんだし、どっか食べに行こっか!」

明日は休みだし、遅くまで遊んでもいいよね。
マリンはニコッと笑って頷く。

カツキ「あ、はまちんも来る?」

教卓でプリント等をまとめている、担任の浜瀬先生を冗談半分で誘う。

浜瀬「その呼び方やめろって言ってんだろ。あと部活だ。」

持参しているファイルに、授業で使う資料や古い掲示物を入れているようだ。

カツキ「ちえ、冷たい。」
浜瀬「てかカツキ、お前再試いつやるんだ?」

再試験の先延ばしをいつまでもし続けるカツキに、鋭い眼光を向ける。

カツキ「ギクッ!」
浜瀬「なんなら部活をオフにして今からやってもいいんだが?」

ファイルから、再試験のものであろう問題用紙を取り出した。

カツキ「マリン、行くよ!」

マリンの手を引き、逃げるように教室を出る。

浜瀬「まったくあいつは...」
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