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文月
七夕スペシャル
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【短冊の回】~アルスの日常~
休み時間、エルはクレと2人で教卓を占領すると、折り紙で作った短冊に願い事を書いていた。
エル「クレちゃんはなんて書いたの?」
机にペンを置くと、エルは内容を尋ねた。
クレ「えへへ~、エルちゃんとずっと一緒にいられますよ~に!」
そう言って、自分の書いた水色の短冊を見せた。
エルは隠しきれない嬉しさを露にし、クレを抱きしめた。
エル「も~!クレちゃんったら~!」
胸を押し付けるように密着すると、クレは幸せそうに笑っていた。
実は私も、それとまるっきり同じことを書いていたのだ。
黄色の短冊には「親友とずっと仲良しでいられますように」と綴られていた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【願い事】~モシモシカミサマ~
学校が終わり、真広は涼香と帰路に着いていた。
他愛もない話をしていた2人だが、真広はあることを思い出す。
真広「そういえば、今日は七夕だったね。」
そう話を切り出すと、涼香も「あ~、そうだったね!」と思い出した素振りを見せた。
涼香「真広君はなにかお願い事したの?」
後ろで手を組み、涼香は願い事についてを尋ねた。
真広「まだ書いてはいないけど~...」
真広は少し考えたのちに「部活でいい結果を出せるように...かな。」と答えた。
涼香は「いいと思う!」と尊重するが、真広はこう続けた。
真広「でも、それを叶えるにはそれ相応の努力が必要だから...願い事に向けて自分から走っていくことが重要なんじゃないかな。」
空を流れる雲を眺めながら、語りかけるように話した。
真広「...ごめん、重い話にするつもりはなかったんだ...。」
フッと我に返り、真広は咄嗟に謝る。
しかし、そんな彼に涼香は「ううん、全然謝ることじゃないよ。むしろ、大事なことに気付けたから良かった。」と優しく声をかけた。
涼香「願い事任せもいけないんだね、それなら私も頑張らなくちゃ。」
呟くようにそう口にすると、今度は涼香が雲を眺める。
真広「...涼香さんの願い事はどんなの?」
彼女の横顔に向けて尋ねてみる。
涼香は真広の目を見ると、微笑みを浮かべた。
涼香「...幸せを築けますように。」
その可憐なる表情に、真広は心を奪われていた。
休み時間、エルはクレと2人で教卓を占領すると、折り紙で作った短冊に願い事を書いていた。
エル「クレちゃんはなんて書いたの?」
机にペンを置くと、エルは内容を尋ねた。
クレ「えへへ~、エルちゃんとずっと一緒にいられますよ~に!」
そう言って、自分の書いた水色の短冊を見せた。
エルは隠しきれない嬉しさを露にし、クレを抱きしめた。
エル「も~!クレちゃんったら~!」
胸を押し付けるように密着すると、クレは幸せそうに笑っていた。
実は私も、それとまるっきり同じことを書いていたのだ。
黄色の短冊には「親友とずっと仲良しでいられますように」と綴られていた。
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【願い事】~モシモシカミサマ~
学校が終わり、真広は涼香と帰路に着いていた。
他愛もない話をしていた2人だが、真広はあることを思い出す。
真広「そういえば、今日は七夕だったね。」
そう話を切り出すと、涼香も「あ~、そうだったね!」と思い出した素振りを見せた。
涼香「真広君はなにかお願い事したの?」
後ろで手を組み、涼香は願い事についてを尋ねた。
真広「まだ書いてはいないけど~...」
真広は少し考えたのちに「部活でいい結果を出せるように...かな。」と答えた。
涼香は「いいと思う!」と尊重するが、真広はこう続けた。
真広「でも、それを叶えるにはそれ相応の努力が必要だから...願い事に向けて自分から走っていくことが重要なんじゃないかな。」
空を流れる雲を眺めながら、語りかけるように話した。
真広「...ごめん、重い話にするつもりはなかったんだ...。」
フッと我に返り、真広は咄嗟に謝る。
しかし、そんな彼に涼香は「ううん、全然謝ることじゃないよ。むしろ、大事なことに気付けたから良かった。」と優しく声をかけた。
涼香「願い事任せもいけないんだね、それなら私も頑張らなくちゃ。」
呟くようにそう口にすると、今度は涼香が雲を眺める。
真広「...涼香さんの願い事はどんなの?」
彼女の横顔に向けて尋ねてみる。
涼香は真広の目を見ると、微笑みを浮かべた。
涼香「...幸せを築けますように。」
その可憐なる表情に、真広は心を奪われていた。
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