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長月
シャボン玉は儚く散る・グラコロ・漢字の成り方(全3話)
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【シャボン玉は儚く散る】
クレは学校の中庭で、シャボン玉を飛ばしていた。
エルと2人で、早朝の中庭をシャボン玉で埋め尽くす。
エル「久しぶりにやってみたけど、楽しいね!」
漂う無数のシャボン玉は、空へと向かって浮かび上がる。
ふわふわと目の前を通り過ぎるものを、小さな筒でつついた。
クレ「シャボン玉はこうして、数多の存在を編み出される。」
先ほどまでエルとはしゃいでいたクレだが、突然落ち着いたトーンで話を始めた。
クレ「大きいもの、小さいもの。大きさはそれぞれだけど...。」
指先で大きなシャボン玉をつつくと、あっけなく割れてしまった。
クレ「軽く触れただけなのに、小さいものと同じようにすぐ無くなってしまったよ。」
クレ「この子達は繊細であり、わずかな衝撃ですぐに散り去ってしまう。」
目を細め、天高く昇るそれらを見送るように眺めている。
クレ「儚いねぇ...」
エルはためらいながらも「...クレちゃん?」と名前を呼んだ。
彼女はエルと目を合わせたのちに、微笑みを浮かべた。
クレ「...教室、行こっか。」
宙を舞うシャボン玉を写真に収め、クレは私に背を向けた。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【グラコロ】~ナタモチ~
隼士「美優、それなにが入ってるんだ?」
昼休み、お弁当を食べる美優の隣で、おにぎりを食べていた隼士が尋ねてきた。
美優「えっとね、グラタンだよ。」
一口かじったグラタンコロッケを箸でつまみ、中身を見せる。
美優「濃厚で美味しいよ」
グラタンが溢れるのを見て、美優は「おととと」と中身が垂れる前に食べる。
美浦「一瞬だけ天然だったね」
美優「え、どこが?」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【漢字の成り方】~マチェッター~
タクミ「儚いという漢字は、人の夢と書くんだ。」
ハルマ「だからなんやて」
しかし、あっけなく弾き飛ばされてしまった。
ハルマは興味を示すことなく、携帯をいじり続けている。
この様子もまた、儚いと表されるのだろうか。
クレは学校の中庭で、シャボン玉を飛ばしていた。
エルと2人で、早朝の中庭をシャボン玉で埋め尽くす。
エル「久しぶりにやってみたけど、楽しいね!」
漂う無数のシャボン玉は、空へと向かって浮かび上がる。
ふわふわと目の前を通り過ぎるものを、小さな筒でつついた。
クレ「シャボン玉はこうして、数多の存在を編み出される。」
先ほどまでエルとはしゃいでいたクレだが、突然落ち着いたトーンで話を始めた。
クレ「大きいもの、小さいもの。大きさはそれぞれだけど...。」
指先で大きなシャボン玉をつつくと、あっけなく割れてしまった。
クレ「軽く触れただけなのに、小さいものと同じようにすぐ無くなってしまったよ。」
クレ「この子達は繊細であり、わずかな衝撃ですぐに散り去ってしまう。」
目を細め、天高く昇るそれらを見送るように眺めている。
クレ「儚いねぇ...」
エルはためらいながらも「...クレちゃん?」と名前を呼んだ。
彼女はエルと目を合わせたのちに、微笑みを浮かべた。
クレ「...教室、行こっか。」
宙を舞うシャボン玉を写真に収め、クレは私に背を向けた。
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【グラコロ】~ナタモチ~
隼士「美優、それなにが入ってるんだ?」
昼休み、お弁当を食べる美優の隣で、おにぎりを食べていた隼士が尋ねてきた。
美優「えっとね、グラタンだよ。」
一口かじったグラタンコロッケを箸でつまみ、中身を見せる。
美優「濃厚で美味しいよ」
グラタンが溢れるのを見て、美優は「おととと」と中身が垂れる前に食べる。
美浦「一瞬だけ天然だったね」
美優「え、どこが?」
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【漢字の成り方】~マチェッター~
タクミ「儚いという漢字は、人の夢と書くんだ。」
ハルマ「だからなんやて」
しかし、あっけなく弾き飛ばされてしまった。
ハルマは興味を示すことなく、携帯をいじり続けている。
この様子もまた、儚いと表されるのだろうか。
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