トラガール

詩織

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事故

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旅行から3ヶ月、翔悟さんとは相変わらず会うとベッタリで週末はもう会うことが必須になっていた。

納品先に荷物をおろして帰ろうとしてトラックに乗ると

「ん?」

瑠依子さんから、電話?

しかも何度も来てる。

チャットのやりとりはよくあるけど、電話なんて始めてだ。

《どうしたんです?》

チャットをしたら、すぐに電話が来て

「翔悟が!!」

え?



子供が飛び込んだのをかばって、事故に巻き込まれて、意識がまだ…




急いでトラックを事務所に戻し、教えてもらった病院に行った。

「志奈乃さん!!」

瑠依子さんが病院の入口に居てくれて

急いで病室にいくと

「あっ…」

そこには、御両親がいて私の顔をじっと見ている。

「…この方は?」

お母さんらしき人が私をみて

「翔悟の恋人」

と、瑠依子さんが言う。

私は一礼した。

「しょ、省吾さん?」

ベットで酸素マスクをして寝てる省吾さん。

身体の中がゾクゾクする。

動くことも出来ない。

「志奈乃さん、大丈夫?」

隣で心配そうに、見てくれて

「あっ」

ゆっくり、翔悟さんの前に行って

「翔悟さん?」

頭を触る。

「翔悟さん…」

泣きそうなの堪えて、翔悟さんを触るだけしか…

「しっかりして!志奈乃さん!!」

御両親はじっと後ろで見てるようだけど、でも今はそれどころじゃない。




あれ?

「気がついた?」

部屋は白い…、あっ病院か。

「大丈夫。ごめんない。」

「とりあえず、少し横になって。なんかあったら来るから」

そう言って瑠依子さんは出て行った。

病室ってより、点滴する部屋みたいな感じかな。

「はぁー」

どうしたはいいの?私。

何か出来ることないの?

時間を見るともう深夜だった。

週末だったので、明日は休み。

本当なら明日は翔悟さんと昼間待ち合わせして久々に色々買い物しようという約束してた。

そのあと、マンションに行って、一緒にご飯を食べて、一緒に寝て…


翔悟さん…

貴方が起きないと、どうしたらいいの?


「志奈乃さん!」

「えっ?」

瑠依子さんが、病室を開けて叫んでて

な、なに?

「翔悟、目を覚ました!」

急いで病室に行くと

翔悟さんが目を開けていた。

あっ…

翔悟さん、よかった。

そう思ったら、涙が出てきて止まらなくなった。

「しょ、翔悟さん…」

病室の入口で私が言うと、今まで御両親の方に向いてた顔がこっちを向いてくれた。

そして、優しそうな顔をしてくれて

「瑠依子の友達?」

え?

「ちょっと、何言ってるのよ!志奈乃さんでしょ?」

「…えっ?しなの?」

「冗談やめてよ!」

と、笑う瑠依子さんだけど



その後、なぜか私だけの記憶がないことがわかった。


「…志奈乃さん」

どう声かけていいか解らないで、戸惑ってる瑠依子さんがいて

「こんなことって…」

病室の外で泣き崩れるように座ってしまった。

「し、志奈乃さん…」

抱きしめるようにしてくれて

「大丈夫だよ!思い出すから、大丈夫!」

そんなやり取りをしてると、目の前に翔悟さんのお義母さんがきて

「ねぇ、瑠依子ちゃん。この方本当に翔悟の恋人なの?」

「おばさん!私は何度も2人をみてるし、翔悟が志奈乃さんのこと溺愛してるのだって見てる!」

「でも、記憶がないんでしょ?」



「そ、それは…」

「記憶がないのであれば」

それ以上は言わなくっても解ってる。

これまでの人だと言いたいんだと…

「志奈乃さん、とりあえず帰ろう」

これ以上居ると、私が傷つくと察したのか、瑠依子さんは私を引っ張って病院を出た。

「おばさん、何よ!あんな言い方!元々好きでなかったけど、余計嫌いになったわ!」

「瑠依子さん、ありがとう。瑠依子さんがいなかったら私…」

「今日は泊まりに行っていい?あっ、うちでもいいよー」

瑠依子さんは、本当に優しい。

私はお言葉に甘えて瑠依子さんを自宅に招いた。

瑠依子さんは、大丈夫だよって何度も言ってくれて心の支えになってくれてた。

翌日、御両親が居ない時間を確認して病院に行くけど

「ねぇ、本当に覚えてないの?志奈乃さんのこと、デレデレだったじゃない!」

と言う瑠依子さんの言葉に

「…」

「瑠依子さん、もういいから」

「よくない!なんで翔悟はいつも肝心なこと抜けるんだか…、しっかりしてよ!」

「…ごめん」

「瑠依子さん、翔悟さんもまだ身体回復してないし、もうこの辺で」

「でも…」

「お大事にしてください」

と、言って一礼して病室を出た。

私がいると余計に混乱すると思ったので、しばらくは会わないほうがいいのかな。
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