貴方を愛することできますか?

詩織

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シコリ

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翌週の講習。

本当に気が重い。

それとは真逆で、同期の2人はウキウキしてる。

「江原さんって言うんでしょ?歳も同じくらいみたい。」

「へぇー、でもさ、彼女とか居そうだよね」

「あー、それ先に聞かないとだね、居たら誘ってもねー、水沢さん」

いや、だから私入れないでくれる?

講習が始まり、圭哉君たちが会議室に来た。

圭哉君は、キョロキョロして、そして私を見つけてしまった。

なるべく横みたり、資料みて下見たりしてたけど、やっぱり見つかるよな。

何とも言えない複雑な表情をしてるのが解る。

こっちはもっと複雑だよ。

2時間講習が終わり、帰り支度をしてると

「水沢さん、江原さんとこ行くけど行かない?」

「私はいいや!ちょっとしたいことあって、ごめんね」

急いで会議室を出た。

そんなときに限って向こうから、圭哉君が歩いてきた。

ど、どうしよう?引き返す?

でも、私の部署そっちだし…

どんどんと近づいて、向こうも気づいたようで

「あっ」

と、声が聞こえた。

私は会釈をして横を通ろうとしたら

「げ、元気だった?」

「…はい」

それだけ言って、私は離れて行った。

10年ぶりの会話だった。



「でさー、飲みに行くんだけど水沢さんも行くよね?」

「えっ?なんでよ!」

「だって飲みにいこーっていってたじゃん」

「そりゃいったけど、それは同期でってことでしょ?」

「ええ!?いいじゃん、いい男いたらテンションあがるじゃん。それに江原さんお友達連れてくるって」

まぁ得意先の人じゃ断れないか、圭哉君も。

「それに水沢さん、彼氏いないんでしょ?だったらこういう機会大事だよ!江原さんも居ないとか言ってたし、滅多にこんな機会ないかも」

「どっちにしても私はパス!」

「ええーー?でも、江原さん、水沢さんも来るの?って聞いてたよ?」

「は?」

「あの人も来るの?って、だから行きますよ!って答えちゃったんだけど」

「そんな、勝手に…」

「お願い!今回だけでいいから!!」

結局断ることが最後は出来ず、次の講習会の定時後に、合コンのような飲み会が開催された。


「江原さんだけでなく、友達もイケメンじゃない!」

と、ヒソヒソと同期の2人は話し出してる。

こっちは女性4人。向こうは3人だった。

はぁー、最悪。

自己紹介も簡単に終わらせ、乾杯して飲みに始める。

「いやー、こんなかわいい子に講習で説明してるの?圭哉いいなー」

「いやだー!可愛いだなんて、冗談うまい。」

テンションが下がる…

いや、元々下がってたけど

圭哉君は、皆に話しかけてた。私を除いては…

やっぱり体調悪いとかいって途中で帰るかなー

皆が笑ってるのみて、愛想笑いとりあえずして、なんで笑ってるのかもよくわからん。

「悪いんだけどさ、なんか頭痛くって…、帰る」

「え?」

小声で、隣の同期の子に話しかけた。

「だってほら、人数女の子多いしちょうどいいじゃん。私も無理してまで居てもね」

「そっかぁー、わかった。お大事にね」

盛り上がったあと、皆がトイレなり、注文したりと、各々してるときに、サッとその席を後にした。

圭哉君とは、全く目も合わせなかった。てか、私もあわせようとしなかったが…


「あのー」

後ろを振り向いたら、圭哉君の友達がいた。

「はい?」

忘れ物かなにかかな?

「帰るの?」

「あっ、はい。今日はありがとうございました。では、失礼します」

「あ、あのさ、連絡先聞いてもいい?」

「え?」

「もしよかったらさ」

裕二ゆうじ、そいつはダメだ!」

後ろから圭哉君が来た。

「な、なんだよ!圭哉、お前他の子と…」

「コイツは、ダメだから」

そう言って私の近くに来る。

私は無意識に距離をとった。

何言ってるの?

バクバクと心臓の音がしだした。

「と、とりあえず、私はもう…失礼しますね」

そう言って、走ってその場を逃げるように後にした。

何がダメなのか…

私は汚れた女のだからとか?

そんなの、貴方に汚されたんじゃない!!

涙が止まないよ。

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