ぱんつを拾ったアイツとアイツを拾った俺の話

春瀬湖子

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最終話.

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「気持ちいい?」
「あ、それっ、だめ……! や、気持ちい、気持ちいい、からぁっ」

 前も後ろも同時にされて思考がどんどん鈍ってしまう。

 ベッドに寝転がった俺を少し自分の方に引き寄せた杏は、そのまま膝裏に両手を置きぐるりと下半身を上に向けるように俺の体勢を変えた。

 そのまま触手がくぱっと俺の穴を広げるように動き、ナカに挿入ったままの触手はぬちゅぬちゅと音を響かせながら抽挿し続けて。


「や、杏っ、んん、これ……っ、恥ずかし……!」
「ボクは匂いがいっぱい嗅げて最高だよ?」

 あまりにもうっとりとした表情を向けられるとごくりと唾を呑んでしまう。

 けれど、ずらされたぱんつの隙間から全て丸見えの状態はやっぱりどうしても羞恥心が刺激されて。


「も、ほんと……っ、杏ん……っ」

 俺から泣き言のような声が漏れると、酔ったようになっていた杏はすぐにハッとする。

 
「ごめん、雅乃、ほんとごめんね……!」
 
 慌てつつも慈しむようにゆっくりとベッドに寝かされた俺は、至近距離で丸見えになっていた状態から解放されて安堵し――


「ッ、ぁぁあっ!?」

 ――ぐちゅん、と突然の刺激に背中を反らした。


「ごめんね、早く欲しかったんだね?」
「あ、ちがっ、んぁあっ、ひゃぁあ!」

 俺の腰を掴んだ杏は、ちゅぽっと触手を抜き自身のモノで奥まで貫く。

 さっきまで触手で解されていたからか、それとも塗りたくられた粘液による緩和効果なのか。
 痛みは感じなかったものの、触手とは違う固さのモノがナカを抉り、感じたことのないほどの快感が一気に俺を襲った。


「ん、気持ちいいね、雅乃のナカすごく熱い……!」

 ぬぷぬぷと奥まで進みドチュドチュと突く。
 杏が俺の腰を揺する度にぱんつに擦れて俺のにも絶えず刺激を与え続けるが、それが逆にもどかしくもあって。

「ん、んぅ……っ」

 無意識にぱんつの中に手を入れようとした俺を、寸前で杏の触手がそれを阻止してくる。

“なんで……!”
「なんでじゃないよ、ここはボクがちゃんとしてあげるからね」
「っ!」

 しれっと俺の心の声を読んだ杏は、俺の手に絡み付いた触手を更に伸ばし、やはりぱんつの上から強く擦りはじめた。

 ちうちうと吸いグリグリと刺激しながら、後ろは杏ので奥まで貫かれる。

 部屋中に俺のとは思えないような甲高い嬌声が溢れると、それに興奮したのか杏の腰の動きはより激しくなった。


「ね、雅乃の奥出していい? 番のセックス、していい?」

 番のセックスってなんだ、既にヤってるこれはなんだ、なんて疑問が遠くで一瞬芽生えるが、それは思考になることなく消えて。

「んッ、いい、いい……からぁっ!」
「好き、雅乃大好き、これからもずっと、一緒だから!」
「やっ、もう奥挿入んな……、ぁあっ」

 一際奥をどちゅんと突かれると、そのままナカにこぽりと注がれた感覚とじわりとした熱が広がる。
 そしてそれと同時に俺もぱんつの中でピュルルと吐精してしまったのだった。


 出してしまったぱんつが気持ち悪いが、それ以上に堪らなく眠い。
 
“俺、今ナニ注がれたんだろ”、なんて一瞬頭に過るが、それも体力的にももうギリギリで。


「おやすみ、雅乃。いい夢を」


 そっと俺の頭を撫でる杏の手のひらを感じながら、俺は意識を手放したのだった。



「ん、んぅ……」

 それからどれだけの時間がたったのだろうか。
 空は少し明るくなっており、明け方なのだと理解する。

 まだ微睡み中にいる俺は、カピカピになっていると思った下半身に突っ張るものを感じないのを不思議に思いそっと手を伸ばして。

“あれ、何も履いてない……”

 ぐちゃぐちゃになっていると思った下半身はサッパリしていたので、きっと杏が綺麗にしてくれたんだとは思うのだが。

“なんでノーパン?”

 そんな疑問に首を傾げつつ辺りを見回すと、そこには。


「スーッ、ハァーッ、スーッ、ハァーッ」
「おい」
「スー……、あ、あれ? 起きたの雅乃、まだ寝てても良かったのに」
「いや、緊急事態すぎて寝てる場合じゃねぇよ」

 俺の、おそらく達してぐちゃぐちゃにしてしまったぱんつを両手で大切そうに握り、顔を埋めた杏がそこにいた。

 これをホラーと呼ばずに何をホラーと呼ぶのだろう。


 しかし何が悪いのかさっぱりわかっていない様子の杏は、むしろにこにことこちらに笑顔を向けてきて。


「何をしている」
「うん? 雅乃の精液が染み込んだぱんつを摂取してる」

“摂取!”

 明け透けなその回答に愕然とする。
 というか、まさか。
 執拗にぱんつの上から弄っていたのは……


「まさか、俺の事後の脱ぎたてぱんつが欲しくて……っ」
「これからも、全部ボクにちょうだいね!」
「……誰が……」


 初対面の時の印象というものは、やはり当たるということなのだろう。


 すうっと腹に空気を入れた俺は、頭に血がのぼりすぎて近所迷惑だなんてコロッと忘れて。


「いい加減にしろッ、このド変態!!!」


 空が白む澄んだ時間。
 俺の残念な叫びだけが響いて消えていくのだった。
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