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プロローグ:それは究極の二択
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大学から近い。
それだけでどんなボロアパートだろうと大勝利確定の、青山の家に集まるのはいつもの事だった。
同じサークルのいつものメンバーで呑み、気付けば全員床で寝落ち⋯というのもいつもの事。
講義はバラバラだったので、みんな適当に自分の時間に合わせてアパートを出て⋯
「起きろ浩太」
「ん?んん⋯」
「こーた、こた!望月浩太!!」
「え、もう朝ぁ⋯?」
「いや、昼だ」
微睡んでいた俺は、青山のその一言にカッと目を開けた。
「昼っ!?」
慌てて上半身を起こそうとし、右腕をガンッと机の脚にぶつけーー⋯
「痛って!」
走る痛みに思わず両目を瞑る。
そんな俺に重ねて襲い掛かるのは。
「ーーッ!つ、つめてぇ⋯」
昨日呑み散らかした缶ビールの残りだった。
"あー二日酔いに染みる⋯"
単位にまだ余裕があることを信じつつ、さすがにビールまみれでは大学へ行けないのでシャワーを借りる。
シャワーから戻ると、気のいい青山が親切心からビールまみれの服を洗濯してくれていた。
そこまでは良かった、のだが⋯
「俺のぱんつ!!!」
「俺のじゃダメか?」
「でかすぎんだろっ!?」
「息子が?」
「ちっげぇ!」
身長180センチ体重92キロの青山と、身長167センチ体重55キロの俺ではそもそものサイズがあまりにも違っていて。
"ズボンはベルトでなんとでもなるが⋯"
「いやっ、ぱんつはどーにもなんなくねぇか!?」
一応出されたぱんつを履いてはみるが、予想通りストンと落ちるだけだった。
「え⋯ノーパン⋯?俺ノーパンで過ごすの⋯?」
「あー⋯、あ!そういやいいのあるわ」
いいの、と言われなんだか嫌な予感がする。
それでもノーパンよりマシか?なんて考える俺に渡されたぱんつは、防御力0のテロッテロなサテン生地で、ちんぽの周りをレースでコーティングしているようなデザインの物だった。
「いやっ!!これはねぇよ!!」
「じゃーノーパンだな」
「んぐ⋯っ」
"ノーパンか、ノーパンを選ぶのか⋯!?それともこの女物みたいな薄いテロテロ生地のぱんつを選ぶべきか⋯!?"
「つか、なんでこんなぱんつ持ってーー⋯って、忘年会の時の、か?」
「お、良くわかったな!俺もビンゴで当てた時は一生使う事はないって思ったんだが⋯浩太に使って貰えて良かったよ」
「まだ使うとは⋯」
言ってない。言ってはいない、が⋯
"ノーパンよりはマシか⋯"
激しい葛藤はあったものの、この究極の二択で俺はエロネタぱんつを選ぶことにした。
ーーその選択が、俺をどん底に落とすなんて知らないで⋯
それだけでどんなボロアパートだろうと大勝利確定の、青山の家に集まるのはいつもの事だった。
同じサークルのいつものメンバーで呑み、気付けば全員床で寝落ち⋯というのもいつもの事。
講義はバラバラだったので、みんな適当に自分の時間に合わせてアパートを出て⋯
「起きろ浩太」
「ん?んん⋯」
「こーた、こた!望月浩太!!」
「え、もう朝ぁ⋯?」
「いや、昼だ」
微睡んでいた俺は、青山のその一言にカッと目を開けた。
「昼っ!?」
慌てて上半身を起こそうとし、右腕をガンッと机の脚にぶつけーー⋯
「痛って!」
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そんな俺に重ねて襲い掛かるのは。
「ーーッ!つ、つめてぇ⋯」
昨日呑み散らかした缶ビールの残りだった。
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「俺のぱんつ!!!」
「俺のじゃダメか?」
「でかすぎんだろっ!?」
「息子が?」
「ちっげぇ!」
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"ズボンはベルトでなんとでもなるが⋯"
「いやっ、ぱんつはどーにもなんなくねぇか!?」
一応出されたぱんつを履いてはみるが、予想通りストンと落ちるだけだった。
「え⋯ノーパン⋯?俺ノーパンで過ごすの⋯?」
「あー⋯、あ!そういやいいのあるわ」
いいの、と言われなんだか嫌な予感がする。
それでもノーパンよりマシか?なんて考える俺に渡されたぱんつは、防御力0のテロッテロなサテン生地で、ちんぽの周りをレースでコーティングしているようなデザインの物だった。
「いやっ!!これはねぇよ!!」
「じゃーノーパンだな」
「んぐ⋯っ」
"ノーパンか、ノーパンを選ぶのか⋯!?それともこの女物みたいな薄いテロテロ生地のぱんつを選ぶべきか⋯!?"
「つか、なんでこんなぱんつ持ってーー⋯って、忘年会の時の、か?」
「お、良くわかったな!俺もビンゴで当てた時は一生使う事はないって思ったんだが⋯浩太に使って貰えて良かったよ」
「まだ使うとは⋯」
言ってない。言ってはいない、が⋯
"ノーパンよりはマシか⋯"
激しい葛藤はあったものの、この究極の二択で俺はエロネタぱんつを選ぶことにした。
ーーその選択が、俺をどん底に落とすなんて知らないで⋯
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