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第1怪「結月るな」
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黒髪ロングヘアーの彼女の名は、結月るな。今年で22歳になる。
12歳の頃に母親が病気で亡くなり、そして、世話になっていた兄も、去年にバイクで事故死し、仲の良かった兄を姉も追うように、今年の一月に亡くなった。
るなが幼少の頃から、子供嫌いだった父親は、そんなるなを置いて家を出て行った。
今は、音信不通になり、三ヵ月が過ぎていた。
落ち着く暇もなく、るなはコンビニでアルバイトをしながら、アパートで独り暮らしを始めた。
だが、優しかった母や、兄姉のことを忘れたことはなかった。
彼女は嫌な上司や同僚になぜか、嫌がらせをされており、子供の頃にいじめで受けた。
心の傷も治りきっておらず、それも重なって、病気が悪化して心療内科に通うことになる。
るなは、いつしか。人間不信になり、自分に自身を無くしていった。
仕事から帰宅してベッドに寄りかかり、スマホでSNSを閲覧しながら、るなは考え込んでいた。
「ああ、この前投稿した。私のツルートも創作もまた、いいねが一件もない。フォロワーも未だ、2人だし……。私って、本当に駄目だな。」
スマホの画面に映る、自分のアカウントを見ながら、るなは寂しそうにため息を吐いた。
るなはこの頃、症状が酷くなっていて、抗うつ剤の数が増えていた。
「私のことを唯一理解してくれた。お母さんやお兄ちゃん、お姉ちゃんが生きててくれたらな。お父さんも、いなくなっちゃったし、私も、お母さん達の所に逝きたいよ……」
るなの瞳から、涙がつーっと流れる。
そう呟きながら、他のツルートを眺めていると、こんなツルートが目に入った。
(ネットの都市伝説、“ものもけさん”儀式で、呼び出すと会いたい故人と、会わせてくれるらしい!呼び出し方は—――)
るなは、目の色が変わり、口元に微笑を浮かべながら。思わず、そのツルートのスクリーンショットを撮っていた。
「お母さん達にもう一度、逢えるなら。都市伝説でも何でもいい!」
るなは、寂しさと孤独のあまり、この根も葉もない噂に疑いもなく飛びついた。
12歳の頃に母親が病気で亡くなり、そして、世話になっていた兄も、去年にバイクで事故死し、仲の良かった兄を姉も追うように、今年の一月に亡くなった。
るなが幼少の頃から、子供嫌いだった父親は、そんなるなを置いて家を出て行った。
今は、音信不通になり、三ヵ月が過ぎていた。
落ち着く暇もなく、るなはコンビニでアルバイトをしながら、アパートで独り暮らしを始めた。
だが、優しかった母や、兄姉のことを忘れたことはなかった。
彼女は嫌な上司や同僚になぜか、嫌がらせをされており、子供の頃にいじめで受けた。
心の傷も治りきっておらず、それも重なって、病気が悪化して心療内科に通うことになる。
るなは、いつしか。人間不信になり、自分に自身を無くしていった。
仕事から帰宅してベッドに寄りかかり、スマホでSNSを閲覧しながら、るなは考え込んでいた。
「ああ、この前投稿した。私のツルートも創作もまた、いいねが一件もない。フォロワーも未だ、2人だし……。私って、本当に駄目だな。」
スマホの画面に映る、自分のアカウントを見ながら、るなは寂しそうにため息を吐いた。
るなはこの頃、症状が酷くなっていて、抗うつ剤の数が増えていた。
「私のことを唯一理解してくれた。お母さんやお兄ちゃん、お姉ちゃんが生きててくれたらな。お父さんも、いなくなっちゃったし、私も、お母さん達の所に逝きたいよ……」
るなの瞳から、涙がつーっと流れる。
そう呟きながら、他のツルートを眺めていると、こんなツルートが目に入った。
(ネットの都市伝説、“ものもけさん”儀式で、呼び出すと会いたい故人と、会わせてくれるらしい!呼び出し方は—――)
るなは、目の色が変わり、口元に微笑を浮かべながら。思わず、そのツルートのスクリーンショットを撮っていた。
「お母さん達にもう一度、逢えるなら。都市伝説でも何でもいい!」
るなは、寂しさと孤独のあまり、この根も葉もない噂に疑いもなく飛びついた。
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