1 / 8
第一話
しおりを挟む
東条先輩が向こうの誰かに大きく手を振っている。
今日は二度寝をしてしまい、慌てて家を出たのでコンタクトを入れる時間がなかった。予備で持ってきた眼鏡は背負っているリュックの中にあるので、わざわざリュックを下ろして出す手間を考えるとそのまま裸眼でいることにした。
「あ、旭、紹介するな。実は三か月前ぐらいから付き合い始めたんだ、俺のカノジョ」
カノジョの言葉が何だか上ずっていて、可愛らしいなと思ってしまった。
「お待たせ、叶多!……その人は?」
「あ、部活の後輩だよ。ほら、前に話してた高校選抜大会でダブルスを組んだ里中。つかさに会わせたくってさ」
(……つかさ?)
どこか聞き覚えのある名前に、俺は目を細めた。
だけど、目の前の女性の姿はやはりぼんやりとしていてよく見えなかった。
でも、何故だろう。初対面の女性からはこれ以上何も言うなと言わんばかりの見えない圧が感じられた。
「―――初めまして、里中くん。叶多とお付き合いさせてもらっている夜空つかさです。よろしくね」
フルネームを聞いた瞬間に、すべてを思い出した。
夜空つかさは俺の家から50メート先くらいの家に住んでいた。小さい頃、病気がちだった俺はよく二階の窓から夜空つかさが男子を追っかけまわしているのを見つめていた。少し元気になったからと学校に行くと、すぐに熱を出して次の日は休んでしまうという日々を送っていた。
母は、体の弱い俺のためにフリーランスの仕事に切り舞えて、家にいてくれるようになった。
申し訳なかった。
だから、あんな元気に走り回っている夜空つかさが心底羨ましかった。
「つかさちゃん?元気ねー旭も、いつかつかさちゃんみたいに元気に外で遊べるようになるよ」
母はよくそう言って励ましてくれた。
そんな日が本当に来るのだろうか。不安と焦燥感に日々苛まれながら、俺は窓の外を見続けていた。
段々と体の調子が良くなり、学校に通えるようになると何となく夜空つかさの話が耳に入ってくるようになった。
夜空つかさは良く言えば正義感が強く、悪く言えば体のいいガキ大将だった。
女子が男子にちょっかい出されているとどこからともなく飛んできて滅多打ちにして、女子たちから黄色い声援を受けていた。先生が男子間のいじめに黙認していると、率先してそれはおかしいと声を上げた。
それはおかしい、これは正しい。
自分の信条を曲げない、そんな強い女の子だったらしい。
学校の帰りに夜空つさかの家の前を通ると、駐車場の奥の犬小屋の前に赤いランドセルが転がっているのが見えた。夜空家の愛犬、風丸は凛々しい名前だがあまり吠えない。小屋の中ですやすやと眠っているのが見える。
ランドセルの持ち主が見当たらないが、ランドセルを放って家の中に入ったのだろうか。俺はそのまま素通りしようとすると、犬小屋の隣に両足が見えた。
ぎょっとしながらもその両足を凝視した。
当時、俺はすでに目が悪くなっていて、眼鏡を掛けていた。だから、その両足が微動だにしないことも鮮明に映っていた。
(どうしよう、どうしよう、もしかして死体とか?)
俺はおそるおそるつま先立ちで敷地内に入り込んだ。死体なら、ちゃんと確認した上で警察に連絡を入れなくちゃならない。
足元に近づくと、見覚えのある黒のスニーカーが目に入ってきた。
「―――おい、何勝手に人の家に入ってんだよ」
「ひ、ひいいいいっ」
勢いよく後ずさり、そのままよろけて盛大に尻もちをついてしまった。
死体だったその足の持ち主はゆっくりと上体をあげた。ショートの髪の毛に土や葉っぱが付いているが、本人は払うこともせずに不機嫌そうにこちらを睨んでいる。
「よ、夜空つかさ!」
「あ?何呼び捨てにしてんだよ。あ、あんた里中さんのところの旭だろ?年下じゃんか」
「……な、なんでこんなところで寝てるん、ですか?」
「別に、自分の家の敷地内なんだから問題ないじゃん。あ、もしかして死体とかだと思ったとか?ばっかだなードラマとか漫画読みすぎだろ」
はあぁーと俺は大きく息を吐いた。緊張感で強張っていた体から一気に力が抜けてしまい、すぐに立てずにいた。
夜空つかさは俺に近づくと手を差し出した。
意図が分からずその手を凝視していると、「手!」と言われ思わず手を伸ばした。その瞬間、ぐいっと強い力で体が一気に引き上げられた。
「誤解させたみたいだけど、別に何でもないから。父ちゃんとかに言うなよ」
「う、うん」
夜空つかさは父親と風丸とこの一軒家に住んでいる。母親は弁護士らしくて、東京で単身赴任という形をとっているらしい。
「私はさ、母ちゃんみたいになりたいんだ。良いことは良いこと、悪いことは悪いことってはっきりさせたい。だけど、白黒しっかりつけることがすべてじゃないだな。嫌な思いをする人もいるって分かった。それに気づかずに、私はずっと自分の信念をまわりに押し付けてきたんだな……」
どこか遠くの方を見据えて夜空つかさはそう呟いた。
「べ、別に自分の信念みたいなものは持っていいと思う!夜空つかさ、さんはそうあるべきだと思う!」
いつの間にか、俺はそう叫んでいた。
隔絶された部屋の窓から見ていた。夜空つかさは、自分のためではなく常に誰かのために動いていた。そんな確固たる信念を持っている彼女の姿を見ていた俺は心底かっこいいと思っていた。
夜空つかさは一瞬泣きそうな顔をしたが、すぐにいつもの不機嫌そうな顔に戻り、ふんっとそっぽを向いた。
「別に、あんたに言われてもうれしかないし」
それから学校の帰りに夜空つかさの家の前を通ると、風丸の小屋の前でにやにやしながら彼女が待っていた。そして、しばらくは彼女の遊び相手をしていた。むしろ俺が遊び相手をさせられていたというところか。
夏にはいきなりガレージのホースから水をかけられたり、秋には段ボールを被せられてロボットになり無理やり戦闘ごっこに巻き込まれたり、冬は顔だけ出して雪で体を固定させられたり、春には風丸と相撲させられたり様々なことをやらされた。一緒に遊ぶというより、俺が悲壮な声を出すのを夜空つかさは面白がって笑い続けるという日々が続いた。
非情な彼女は、やさしさの欠片もなく、悪魔のようだった。
でも、そんな彼女に懲りもなく付き合っていた俺も大概だなぁと思うけど。
「だから、あれは友達がいなさそうなあんたを救ってあげようと思ったんだよ」
「……そんなやさしさは全く感じませんでしたよ、夜空先輩」
「いやー先輩なんて照れくさいなぁ」
「ていうか何の用ですか?そろそろ帰ってくれませんか?」
「あ、そうそう、あんたに会いに来たのは口止めのためだよ。やっとイケメンの彼氏が出来たんだからさ、昔の私のこととか話すなよ?」
「別に、話しませんよ。東条先輩を悲しませるようなことしたくないですから」
東条先輩と夜空つかさと別れ、家に帰ると別れたはずの彼女が門のところで不敵な笑みを浮かべて仁王立ちして待っていた。
くるりと踵を返そうとすると、思い切り首根っこをつかまれた。
「おい、何で避けるんだよ」
「鬼のような形相で家の前で立っていたら誰だって逃げるでしょう!」
「誰が鬼だこら!」
「あ、東条先輩」
「え、やだー叶多ーって、いねぇじゃねえかよ!」
「そんな猫かぶって先輩と付き合ってたって、いつかボロが出ますからね」
「ふん、私はそんなヘマはしねぇよ。せっかく掴んだ幸せだ、絶対ものにする。だから、邪魔するなよ旭」
胸の前で拳を作って断言する夜空つかさに、俺は大きなため息が出た。
今日は二度寝をしてしまい、慌てて家を出たのでコンタクトを入れる時間がなかった。予備で持ってきた眼鏡は背負っているリュックの中にあるので、わざわざリュックを下ろして出す手間を考えるとそのまま裸眼でいることにした。
「あ、旭、紹介するな。実は三か月前ぐらいから付き合い始めたんだ、俺のカノジョ」
カノジョの言葉が何だか上ずっていて、可愛らしいなと思ってしまった。
「お待たせ、叶多!……その人は?」
「あ、部活の後輩だよ。ほら、前に話してた高校選抜大会でダブルスを組んだ里中。つかさに会わせたくってさ」
(……つかさ?)
どこか聞き覚えのある名前に、俺は目を細めた。
だけど、目の前の女性の姿はやはりぼんやりとしていてよく見えなかった。
でも、何故だろう。初対面の女性からはこれ以上何も言うなと言わんばかりの見えない圧が感じられた。
「―――初めまして、里中くん。叶多とお付き合いさせてもらっている夜空つかさです。よろしくね」
フルネームを聞いた瞬間に、すべてを思い出した。
夜空つかさは俺の家から50メート先くらいの家に住んでいた。小さい頃、病気がちだった俺はよく二階の窓から夜空つかさが男子を追っかけまわしているのを見つめていた。少し元気になったからと学校に行くと、すぐに熱を出して次の日は休んでしまうという日々を送っていた。
母は、体の弱い俺のためにフリーランスの仕事に切り舞えて、家にいてくれるようになった。
申し訳なかった。
だから、あんな元気に走り回っている夜空つかさが心底羨ましかった。
「つかさちゃん?元気ねー旭も、いつかつかさちゃんみたいに元気に外で遊べるようになるよ」
母はよくそう言って励ましてくれた。
そんな日が本当に来るのだろうか。不安と焦燥感に日々苛まれながら、俺は窓の外を見続けていた。
段々と体の調子が良くなり、学校に通えるようになると何となく夜空つかさの話が耳に入ってくるようになった。
夜空つかさは良く言えば正義感が強く、悪く言えば体のいいガキ大将だった。
女子が男子にちょっかい出されているとどこからともなく飛んできて滅多打ちにして、女子たちから黄色い声援を受けていた。先生が男子間のいじめに黙認していると、率先してそれはおかしいと声を上げた。
それはおかしい、これは正しい。
自分の信条を曲げない、そんな強い女の子だったらしい。
学校の帰りに夜空つさかの家の前を通ると、駐車場の奥の犬小屋の前に赤いランドセルが転がっているのが見えた。夜空家の愛犬、風丸は凛々しい名前だがあまり吠えない。小屋の中ですやすやと眠っているのが見える。
ランドセルの持ち主が見当たらないが、ランドセルを放って家の中に入ったのだろうか。俺はそのまま素通りしようとすると、犬小屋の隣に両足が見えた。
ぎょっとしながらもその両足を凝視した。
当時、俺はすでに目が悪くなっていて、眼鏡を掛けていた。だから、その両足が微動だにしないことも鮮明に映っていた。
(どうしよう、どうしよう、もしかして死体とか?)
俺はおそるおそるつま先立ちで敷地内に入り込んだ。死体なら、ちゃんと確認した上で警察に連絡を入れなくちゃならない。
足元に近づくと、見覚えのある黒のスニーカーが目に入ってきた。
「―――おい、何勝手に人の家に入ってんだよ」
「ひ、ひいいいいっ」
勢いよく後ずさり、そのままよろけて盛大に尻もちをついてしまった。
死体だったその足の持ち主はゆっくりと上体をあげた。ショートの髪の毛に土や葉っぱが付いているが、本人は払うこともせずに不機嫌そうにこちらを睨んでいる。
「よ、夜空つかさ!」
「あ?何呼び捨てにしてんだよ。あ、あんた里中さんのところの旭だろ?年下じゃんか」
「……な、なんでこんなところで寝てるん、ですか?」
「別に、自分の家の敷地内なんだから問題ないじゃん。あ、もしかして死体とかだと思ったとか?ばっかだなードラマとか漫画読みすぎだろ」
はあぁーと俺は大きく息を吐いた。緊張感で強張っていた体から一気に力が抜けてしまい、すぐに立てずにいた。
夜空つかさは俺に近づくと手を差し出した。
意図が分からずその手を凝視していると、「手!」と言われ思わず手を伸ばした。その瞬間、ぐいっと強い力で体が一気に引き上げられた。
「誤解させたみたいだけど、別に何でもないから。父ちゃんとかに言うなよ」
「う、うん」
夜空つかさは父親と風丸とこの一軒家に住んでいる。母親は弁護士らしくて、東京で単身赴任という形をとっているらしい。
「私はさ、母ちゃんみたいになりたいんだ。良いことは良いこと、悪いことは悪いことってはっきりさせたい。だけど、白黒しっかりつけることがすべてじゃないだな。嫌な思いをする人もいるって分かった。それに気づかずに、私はずっと自分の信念をまわりに押し付けてきたんだな……」
どこか遠くの方を見据えて夜空つかさはそう呟いた。
「べ、別に自分の信念みたいなものは持っていいと思う!夜空つかさ、さんはそうあるべきだと思う!」
いつの間にか、俺はそう叫んでいた。
隔絶された部屋の窓から見ていた。夜空つかさは、自分のためではなく常に誰かのために動いていた。そんな確固たる信念を持っている彼女の姿を見ていた俺は心底かっこいいと思っていた。
夜空つかさは一瞬泣きそうな顔をしたが、すぐにいつもの不機嫌そうな顔に戻り、ふんっとそっぽを向いた。
「別に、あんたに言われてもうれしかないし」
それから学校の帰りに夜空つかさの家の前を通ると、風丸の小屋の前でにやにやしながら彼女が待っていた。そして、しばらくは彼女の遊び相手をしていた。むしろ俺が遊び相手をさせられていたというところか。
夏にはいきなりガレージのホースから水をかけられたり、秋には段ボールを被せられてロボットになり無理やり戦闘ごっこに巻き込まれたり、冬は顔だけ出して雪で体を固定させられたり、春には風丸と相撲させられたり様々なことをやらされた。一緒に遊ぶというより、俺が悲壮な声を出すのを夜空つかさは面白がって笑い続けるという日々が続いた。
非情な彼女は、やさしさの欠片もなく、悪魔のようだった。
でも、そんな彼女に懲りもなく付き合っていた俺も大概だなぁと思うけど。
「だから、あれは友達がいなさそうなあんたを救ってあげようと思ったんだよ」
「……そんなやさしさは全く感じませんでしたよ、夜空先輩」
「いやー先輩なんて照れくさいなぁ」
「ていうか何の用ですか?そろそろ帰ってくれませんか?」
「あ、そうそう、あんたに会いに来たのは口止めのためだよ。やっとイケメンの彼氏が出来たんだからさ、昔の私のこととか話すなよ?」
「別に、話しませんよ。東条先輩を悲しませるようなことしたくないですから」
東条先輩と夜空つかさと別れ、家に帰ると別れたはずの彼女が門のところで不敵な笑みを浮かべて仁王立ちして待っていた。
くるりと踵を返そうとすると、思い切り首根っこをつかまれた。
「おい、何で避けるんだよ」
「鬼のような形相で家の前で立っていたら誰だって逃げるでしょう!」
「誰が鬼だこら!」
「あ、東条先輩」
「え、やだー叶多ーって、いねぇじゃねえかよ!」
「そんな猫かぶって先輩と付き合ってたって、いつかボロが出ますからね」
「ふん、私はそんなヘマはしねぇよ。せっかく掴んだ幸せだ、絶対ものにする。だから、邪魔するなよ旭」
胸の前で拳を作って断言する夜空つかさに、俺は大きなため息が出た。
0
あなたにおすすめの小説
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる