白雪日記

ふたあい

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語る前に

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 これは日記であって日記ではない。

 何故なら、毎日毎日こつこつと書き綴ったものではないから。平たく言えば、一気に書いた。それもずいぶん後に、思い出しつつ。
 そこに苦労はない。苦に思うことはあれども。我ながら、まったく便利な記憶力だと思う。

 人は忘れる生き物だ。

 かくいう私もそうである。だけど、同時に人ならざるものでもある。残念ながら。
 普段、記憶の奥底に押し込めているソレらを、私は鮮明に、たった今起こった出来事のように、思い出すことができる。

 その仕様は、人として幸せであると言えるだろうか?

 これは私の愚痴だ。言いたいことだけを、喚き散らしたものだ。
 こんなもの、と思うのだけれど。

 強迫観念にも似た焦りにかられ、私はペンを執る。
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