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2nd sense
2nd sence 3
部屋に入った航平くんは、机の上にカバンを無造作に放り投げると、ドスンと荒々しくベッドに座り込み、全身から力が抜けたみたいに、制服も着替えず、大の字に転がった。
そのまま虚ろな瞳で、天井を眺めてる。
『はぁっ、、、、』って、小さなため息が、ときおり漏れてくる。
長い間、彼は動かなかった。
だけどあたしには、時間はいくらでもある、というか、他にすることがない。
航平くんの部屋の真ん中に座り込み、ベッドに横たわって天井を見つめてるだけの彼を、あたしは飽きることなく眺めてた。
どのくらいそうしてただろう。
勢いよく起き上がった航平くんは、今度は部屋のなかをうろうろと、檻に入れられた動物みたいに歩き回った。
が、思い立ったように机につくと、カバンからポストカードくらいの大きさの紙切れを取り出した。
なにかの写真らしい。
それを机に置いて、航平くんはボールペンでなにか書き込んでる。
いったいなに書いてるの?
机の横に立って、あたしは航平くんの手元を覗き込んだ。
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
写真に書き込んでたのは、、、
あたしの名前。
繰り返し繰り返し、いくつも書き綴ってる。
え?
なに、これ?!
ドキドキしてもっと顔を近づけてると、ふいに写真の上にひとしずく、水滴がほとばしった。
あたしは航平くんの顔を見た。
目には、いっぱいの涙が溜まってる。
ギュッと結ばれた口元は小刻みに震え、こみ上げてくるものを必死でこらえてるみたい。
それでも涙は止まらず、一粒、また一粒と、写真の上に滴り落ちた。
その写真は、、、
教室で机について授業を聞いてるあたしを、斜めから撮ったものだった。
え!
嘘っ!!
航平くん、もしかして、、、
心臓ってものがまだあたしにあったのなら、それは早鐘のようにドクンドクンと高鳴ってた。
膝が震えて、まともに立ってられない。
まさか航平くん、あたしのこと好きだったり、とか、、、!?
“ドンッ!!!!”
いきなり航平くんは、両手の拳で力いっぱい机を叩いた。
すごく怖い顔してる。
驚いたあたしは、二・三歩後ずさりした。
「今さら遅せーよ」
写真をグシャグシャに握りしめながら、航平くんはつぶやく。
「もう告れねーじゃんか。
一生。
永遠に!
まさか、、、
まさか、死ぬなんてよ!
ありえねーよ!!」
そのまま机に突っ伏し、航平くんは肩を震わせながら嗚咽した。
航平くん、、、
ほんとに、、、
ほんとにあたしのこと、好きだったの?!
信じられない。
だけど、、、
嬉しい!
夢みたい!!
あたしも、、、
あたしも航平くんのこと、好きだよ。
中2のときから、ずっと。
<航平くん。あたしも、、、 好き!>
勇気を出して告げ、その小刻みに震える肩に、あたしはそっと手を置いてみた。
愛しあうふたりになら、奇跡が起きるかもしれない。
奇跡が起きて、航平くんがあたしに気づいてくれるかもしれない。
だけど航平くんは顔を上げることもなく、泣き続けたまま。
はじめて航平くんに触れたっていうのに、なんの感触もない。
彼のからだを素通りして、なんにも掴めない。
こんなに好きなのに、もう、すべてが遅いんだ。
航平くんごめんね。
あたしの方こそ、告る勇気が出なくて。
でも今日。
今日こそは、ほんとにラブレター渡すつもりだったんだよ。
気持ちのすべてを込めて、便せん5枚も書いたんだから。
夜遅くまで想いを綴ってて、
寝坊して遅刻しそうになって、
学校まで走ってて、
目の前急に真っ暗になって、
気がついたらもう、航平くんとは別の世界に行っちゃってた。
航平くんはもう、あたしのことが見えない。
こうしてあたしはすぐ近くにいるっていうのに、気づいてもらえない。
こんなに好きなのに。
せっかく航平くんの気持ちもわかったってのに。
もう。
もう二度と、いっしょの世界にいられない!
悲しいよ!
切ないよ!!
一度だけ、、、
たった一度だけでいいから、航平くんに抱きしめてもらいたかった。
『好きだよあずさ』って、言ってもらいたかった。
両想いのまま、言葉も交わせず、触れることもできないなんて、心が爆発しそうだよ!!!
航平くんの気持ちなんて、、、
知らない方がよかった!
そうすればあたし、こんな辛い想いをしなくてすんだのに。
辛くて辛くて、引き裂かれそうなくらい、胸が痛んで。
死んだっていうのに、想いは強まるばかり。
こんなんじゃあたし、ちゃんと死ねない!
あっちの世界に、余計に行けなくなるじゃない!!
残存念思、、、、、、
あたしの心に、こびりついて離れない、航平くんへの想い、、、、、、、、、、、、
つづく
そのまま虚ろな瞳で、天井を眺めてる。
『はぁっ、、、、』って、小さなため息が、ときおり漏れてくる。
長い間、彼は動かなかった。
だけどあたしには、時間はいくらでもある、というか、他にすることがない。
航平くんの部屋の真ん中に座り込み、ベッドに横たわって天井を見つめてるだけの彼を、あたしは飽きることなく眺めてた。
どのくらいそうしてただろう。
勢いよく起き上がった航平くんは、今度は部屋のなかをうろうろと、檻に入れられた動物みたいに歩き回った。
が、思い立ったように机につくと、カバンからポストカードくらいの大きさの紙切れを取り出した。
なにかの写真らしい。
それを机に置いて、航平くんはボールペンでなにか書き込んでる。
いったいなに書いてるの?
机の横に立って、あたしは航平くんの手元を覗き込んだ。
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
『酒井あずさ』
写真に書き込んでたのは、、、
あたしの名前。
繰り返し繰り返し、いくつも書き綴ってる。
え?
なに、これ?!
ドキドキしてもっと顔を近づけてると、ふいに写真の上にひとしずく、水滴がほとばしった。
あたしは航平くんの顔を見た。
目には、いっぱいの涙が溜まってる。
ギュッと結ばれた口元は小刻みに震え、こみ上げてくるものを必死でこらえてるみたい。
それでも涙は止まらず、一粒、また一粒と、写真の上に滴り落ちた。
その写真は、、、
教室で机について授業を聞いてるあたしを、斜めから撮ったものだった。
え!
嘘っ!!
航平くん、もしかして、、、
心臓ってものがまだあたしにあったのなら、それは早鐘のようにドクンドクンと高鳴ってた。
膝が震えて、まともに立ってられない。
まさか航平くん、あたしのこと好きだったり、とか、、、!?
“ドンッ!!!!”
いきなり航平くんは、両手の拳で力いっぱい机を叩いた。
すごく怖い顔してる。
驚いたあたしは、二・三歩後ずさりした。
「今さら遅せーよ」
写真をグシャグシャに握りしめながら、航平くんはつぶやく。
「もう告れねーじゃんか。
一生。
永遠に!
まさか、、、
まさか、死ぬなんてよ!
ありえねーよ!!」
そのまま机に突っ伏し、航平くんは肩を震わせながら嗚咽した。
航平くん、、、
ほんとに、、、
ほんとにあたしのこと、好きだったの?!
信じられない。
だけど、、、
嬉しい!
夢みたい!!
あたしも、、、
あたしも航平くんのこと、好きだよ。
中2のときから、ずっと。
<航平くん。あたしも、、、 好き!>
勇気を出して告げ、その小刻みに震える肩に、あたしはそっと手を置いてみた。
愛しあうふたりになら、奇跡が起きるかもしれない。
奇跡が起きて、航平くんがあたしに気づいてくれるかもしれない。
だけど航平くんは顔を上げることもなく、泣き続けたまま。
はじめて航平くんに触れたっていうのに、なんの感触もない。
彼のからだを素通りして、なんにも掴めない。
こんなに好きなのに、もう、すべてが遅いんだ。
航平くんごめんね。
あたしの方こそ、告る勇気が出なくて。
でも今日。
今日こそは、ほんとにラブレター渡すつもりだったんだよ。
気持ちのすべてを込めて、便せん5枚も書いたんだから。
夜遅くまで想いを綴ってて、
寝坊して遅刻しそうになって、
学校まで走ってて、
目の前急に真っ暗になって、
気がついたらもう、航平くんとは別の世界に行っちゃってた。
航平くんはもう、あたしのことが見えない。
こうしてあたしはすぐ近くにいるっていうのに、気づいてもらえない。
こんなに好きなのに。
せっかく航平くんの気持ちもわかったってのに。
もう。
もう二度と、いっしょの世界にいられない!
悲しいよ!
切ないよ!!
一度だけ、、、
たった一度だけでいいから、航平くんに抱きしめてもらいたかった。
『好きだよあずさ』って、言ってもらいたかった。
両想いのまま、言葉も交わせず、触れることもできないなんて、心が爆発しそうだよ!!!
航平くんの気持ちなんて、、、
知らない方がよかった!
そうすればあたし、こんな辛い想いをしなくてすんだのに。
辛くて辛くて、引き裂かれそうなくらい、胸が痛んで。
死んだっていうのに、想いは強まるばかり。
こんなんじゃあたし、ちゃんと死ねない!
あっちの世界に、余計に行けなくなるじゃない!!
残存念思、、、、、、
あたしの心に、こびりついて離れない、航平くんへの想い、、、、、、、、、、、、
つづく
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