ブラックアウトガール

茉莉 佳

文字の大きさ
30 / 70
6th sense

6th sense 4

「うわっ!!」「きゃぁ~~~っ!!!」

航平くんとミクは、同時に叫び声を上げた。
なかから出てきたのはもちろん、ボロボロになった血まみれのラブレター。
ふたりとも顔が引きつり、目玉が飛び出しそうなくらい目を剥いてる。
まるで恐怖マンガみたいな顔。

「なっ、、、 なんなのよぉ。これ! 如月さんっ?!」

手にしてたラブレターをおぞましそうに放り出すと、恐怖に震える声でミクは如月に訊いた。

「それは… 酒井さんが、生前書いていた、浅井さんへのお手紙で…」
「航平くんへの手紙ぃ?」
「それをお渡しする日に、酒井さんは事故に遭われて…」
「確かに、そんな話もしてたけど…
でもなんで、それをあなたが持ってるのよ?!」
「そ、それは…」
「如月さん。これはいった、いどういうことだよ?」

航平くんも如月を問い詰める。
恐怖と怒りで、ミクは声を震わせて怒鳴った。

「如月さん!
こんな酷いいたずら、やめてよね!
『あずさはまだ教室にいる』だの『席がなくて彷徨ってる』だの、変なことばかり言って。頭おかしいんじゃない?!
あずさをネタにしないで!
あずさはわたしの親友だったのよ!
あなた、あずさに恨みでもあったの?!
なんなの、この気持ちの悪い手紙!?
死んでまでこんな悪質な嫌がらせしないでっ!!」
「如月さん。ちゃんと説明しろよ!」

興奮したミクは、目にいっぱい涙をためて喚き、航平くんも軽蔑に満ちた瞳で、如月のことを睨みつける。
ふたりの迫力に気圧されて、如月はなにも言えず、オロオロと立ちすくんでるだけ。

あ~~~!
もう、じれったいっ!!
ったく、見ちゃいられないんだからっ!!

「いたずらなんかじゃらいわよ!
あらしからの、ほんろのラブレラーらんらから!」

如月摩耶がいきなり態度を豹変させて、ふたりに喰ってかかった。

いや、違う。
これはあたしの、、、
酒井あずさの言葉だ!


如月のあまりのふがいなさに、あたしは思いあまって、彼女に突進していった。
いつもなら人のからだはすり抜けるのに、如月とぶつかった瞬間、彼女のなかにめり込んでいくような感覚に襲われる。
一瞬目の前が真っ赤になり、細胞が、そして筋肉や内蔵がフラッシュバックしていく。

あたし、、、
如月摩耶に乗り移ったの?!

久し振りに感じる、血と肉のぬくもり。
からだが地面にめり込みそうな気がする。
これは、、、 重力の感触だ。
物理の法則に縛られた肉体は、霊のときみたいに自由自在に動けない。
生きてる人間って、いろいろかせが多いんだな。

<酒井さん、酒井さん! これだけは… これだけはダメです。今すぐ出ていって下さい!>

頭の中に、直接訴えてくる声が聞こえてくる。
如月の意識だろうか?
あたし自身も、この予期しないできごとにまごついてた。

つづく
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。