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level 3
「そんなにドSの一匹狼の匂いがしますか?」
「まるでお局様ぶっちゃってさ。あいつら、自分たちがいちばんイケてるって勘違いしてるんじゃない? ヨシキもあんなおばさん撮って、なにが楽しいの?」
「魔夢さんも百合花さんも美人さんで素敵レイヤーさんだし、ヨシキさんとは仲いいから、仕方ないですよ~。
でも、恋子さんのお写真もヨシキさんのサイトで拝見しましたけど、ピチピチしててとぉっっっても素敵でした (*´∀W)」
なだめるように、桃李さんが恋子さんに言った。
わたしたちに追いついた彼女は、並んで歩きながら“フフン”と鼻を反らせる。
「そりゃそうよ。あんな年増女どもに、このあたしが負けるわけないじゃん。
みんなして馴れ合って褒め合いながら、猫撫で声で『ヨシキさんすごい~』なんて、ヨイショしてご機嫌とって、キモいったらありゃしない!
あんな女の集団、大ッ嫌いなのよね、あたし! 美月さんもそうでしょ?」
「え? わたしですか?」
「だって美月さん、お局様たちのこと、ず~っと冷ややか~な目で見てたじゃん。『こいつらとは関わりあいたくない』って感じで」
「そ…」
「そんなことないって? いいじゃん遠慮しなくたって。美月さんってドSの一匹狼の匂いがする。あたしと同じで」
そう言って恋子さんはニヤリと微笑む。
う… 言い返せない。
全部当たっているだけに。
彼女も帰る方向が同じらしく、わたしたち三人はゆるゆるとバス停まで歩きながら、イベントやコスプレのこと、さっきのアフターのことなんかを話していた。
恋子さんは気が強くて我が儘で、自分の思ったことをストレートに口に出すけど、裏表がなくてわかりやすい性格。自分アピールのすごさには辟易させられるけど、それさえ慣れれば案外、つきあいやすい人かもしれない。
“パァン”
ちょうどバス停に着いた頃だろうか。
道路の方から軽くクラクションの音が響き、わたしたちを追い越した真っ黒なクルマが、歩道に車体を寄せて止まった。ピカピカに磨かれたエンブレムには、『TOYOTA bB』と書いてある。
「あれ~っ。まだこんなとこで道草喰ってんの?」
助手席の窓を開けて、笑みを浮かべたヨシキさんが顔を出した。
「あっ、ヨシキさんグッドタイミング! 近くの駅まで送ってよ!」
間髪を入れず、恋子さんが明るく言い放つ。
まったくこの人って、どこまでもマイペース。ある意味尊敬する。
「ああ、いいよ。じゃあ、そっちのふたりも乗りなよ」
「え? わたしもですか?」
「わぁい、やったぁ! (/д\*))((*/Д\)キャッ 」
恋子さんはすでに助手席のドアを開けているし、桃李さんも嬉しそうに、クルマに駆け寄っている。
まあ、確かにこれはラッキーかも。
「せっかくだからヨシキさん。ちょっとドライブしよ~! みんなもまだ、時間あるよね!?」
「お! いいね~。うしろのふたりはどう?」
「嬉しいですぅ。ぜひぜひごいっしょしたいですっっ (((o≧▽≦)o」
当然のようにヨシキさんのとなりに座った恋子さんは、いきなりそんな提案をし、彼も快く承知した。もちろんこんな美味しい話を、桃李さんが断るはずはない。
つづく
「魔夢さんも百合花さんも美人さんで素敵レイヤーさんだし、ヨシキさんとは仲いいから、仕方ないですよ~。
でも、恋子さんのお写真もヨシキさんのサイトで拝見しましたけど、ピチピチしててとぉっっっても素敵でした (*´∀W)」
なだめるように、桃李さんが恋子さんに言った。
わたしたちに追いついた彼女は、並んで歩きながら“フフン”と鼻を反らせる。
「そりゃそうよ。あんな年増女どもに、このあたしが負けるわけないじゃん。
みんなして馴れ合って褒め合いながら、猫撫で声で『ヨシキさんすごい~』なんて、ヨイショしてご機嫌とって、キモいったらありゃしない!
あんな女の集団、大ッ嫌いなのよね、あたし! 美月さんもそうでしょ?」
「え? わたしですか?」
「だって美月さん、お局様たちのこと、ず~っと冷ややか~な目で見てたじゃん。『こいつらとは関わりあいたくない』って感じで」
「そ…」
「そんなことないって? いいじゃん遠慮しなくたって。美月さんってドSの一匹狼の匂いがする。あたしと同じで」
そう言って恋子さんはニヤリと微笑む。
う… 言い返せない。
全部当たっているだけに。
彼女も帰る方向が同じらしく、わたしたち三人はゆるゆるとバス停まで歩きながら、イベントやコスプレのこと、さっきのアフターのことなんかを話していた。
恋子さんは気が強くて我が儘で、自分の思ったことをストレートに口に出すけど、裏表がなくてわかりやすい性格。自分アピールのすごさには辟易させられるけど、それさえ慣れれば案外、つきあいやすい人かもしれない。
“パァン”
ちょうどバス停に着いた頃だろうか。
道路の方から軽くクラクションの音が響き、わたしたちを追い越した真っ黒なクルマが、歩道に車体を寄せて止まった。ピカピカに磨かれたエンブレムには、『TOYOTA bB』と書いてある。
「あれ~っ。まだこんなとこで道草喰ってんの?」
助手席の窓を開けて、笑みを浮かべたヨシキさんが顔を出した。
「あっ、ヨシキさんグッドタイミング! 近くの駅まで送ってよ!」
間髪を入れず、恋子さんが明るく言い放つ。
まったくこの人って、どこまでもマイペース。ある意味尊敬する。
「ああ、いいよ。じゃあ、そっちのふたりも乗りなよ」
「え? わたしもですか?」
「わぁい、やったぁ! (/д\*))((*/Д\)キャッ 」
恋子さんはすでに助手席のドアを開けているし、桃李さんも嬉しそうに、クルマに駆け寄っている。
まあ、確かにこれはラッキーかも。
「せっかくだからヨシキさん。ちょっとドライブしよ~! みんなもまだ、時間あるよね!?」
「お! いいね~。うしろのふたりはどう?」
「嬉しいですぅ。ぜひぜひごいっしょしたいですっっ (((o≧▽≦)o」
当然のようにヨシキさんのとなりに座った恋子さんは、いきなりそんな提案をし、彼も快く承知した。もちろんこんな美味しい話を、桃李さんが断るはずはない。
つづく
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