あいつに惚れるわけがない

茉莉 佳

文字の大きさ
67 / 259
level 8

「巡りあったのは運命なのでしょうか」(性表現あり)

それは、今まで他につきあっている人がいたけど、これからはもう、わたしだけとつきあうということ?
しばらくは、他の別れた人からの中傷や妨害もあるかもしれないということ?

『いい男とつきあう税』という、優花さんの言葉が思い出される。
確かに、ヨシキさんとつきあうなら、覚悟しておかないといけないことかもしれない。

「本当に、ヨシキさんのことを信じていいんですか?」
「ああ。信じてくれ」

力強く答えて、ヨシキさんは続けた。

「凛子ちゃんは、自分を変えるためにコスプレはじめたんだろ?」
「はい。そうですけど」
「最初はオレも純粋に、その手伝いができればいいと思ってた。だから個撮に誘った。
そして、一日いっしょにいて、いろいろ話をして撮影して、つくづく感じたよ。これって、運命だったんだなって」
「運命…」
「ほんとはオレ自身が、変わりたかったのかもしれない」
「ヨシキさんが、ですか?」
「ああ。オレはずっと、自分を変えてくれる存在を求めていたんだって、気がついたんだ。
そして、凛子ちゃんと巡り合えたんだなって。
だからたった一日で、凜子ちゃんはオレにとって、かけがえのない存在になったんだ。だれとも較べられないくらいに」
「…ほんとうに?」
「出会った瞬間から、凛子ちゃんに惹かれてた」
「…ヨシキさん」
「もう君なしじゃ、オレの人生は考えられない」
「…」
「ふたりでいっしょに変わろう」
「はい」
「君だけを大事にできる男に変わるよ。
オレってダメなやつで、ずるくて卑怯な人間だけど、君にふさわしい男になってみせるよ」
「わたしも。ヨシキさんにふさわしい女になります」
「嬉しいよ」
「わたしもです」
「凛子ちゃん。愛してる」

そう言うとヨシキさんはからだを寄せて、顔を近づけてきた。
条件反射のように、わたしは瞳を閉じる。
唇に軽く触れたあと、色っぽい瞳でわたしを見つめ、今度は情熱的な濃いキス。
ヨシキさんの舌が、わたしの唇を割って入ってくる。

「ん…」

思わず声が漏れる。

今までつきあっていた人のことも。
中傷も妨害も。
もう、どうでもいい。

キスをされるとすべての思考が止まる。
けてしまいそうなくらい、暖かな感触。

「愛してるよ。凛子ちゃん」

耳元でささやくかすかな吐息が、心に火をつけていく。
ヨシキさんの唇は、口からまぶた、耳、首へと這っていき、キスの場所が変わるたびに、生まれたての新鮮な快感が背筋を走り、わたしのなかで炎が燃えさかっていく。

「あっ… ああ…」

もう我慢できない。
ヨシキさんの頭に腕を回し、わたしは思わずのけぞった。
昨日のように、いつの間にかブラウスのボタンがはずされていて、ヨシキさんの大きな手が、わたしの胸を包み込むようにして、快感へといざなっていた。
昨夜はここで怯んで拒んでしまったけど、今日は勇気を奮い起こし、ヨシキさんの愛撫を受け入れた。

「凛子ちゃんの胸、すごく綺麗だ。感動だよ」

湿り気のある声でそうささやくと、ヨシキさんは頬ずりするように、わたしの胸にくちづけする。

「恥ずかしいです… 小さいし」
「そんなことないよ。ふっくらしてて張りがあって可愛くて、もう食べちゃいたいくらい」

そう言ってヨシキさんは、胸の先のつぼみを、やさしく噛んだ。
瞬間、稲妻のようなショックがからだを貫く。

「あうっ」
「可愛い声だよ。凛子ちゃん」
「もうっ。恥ずかしい…」
「鈴みたいに、綺麗で澄んだ声だよ。名前のとおり、凛としてる」
「そんなこと… 言わないでください」

わたしが恥じらうのを楽しんでいるかのように、ヨシキさんは言葉でもてあそびながら、慣れた手つきで胸を愛撫する。
口惜しいけど、それが気持ちよすぎて、わたしは快感の海に溺れていった。

つづく
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

女子小学五年生に告白された高校一年生の俺

think
恋愛
主人公とヒロイン、二人の視点から書いています。 幼稚園から大学まである私立一貫校に通う高校一年の犬飼優人。 司優里という小学五年生の女の子に出会う。 彼女は体調不良だった。 同じ学園の学生と分かったので背負い学園の保健室まで連れていく。 そうしたことで彼女に好かれてしまい 告白をうけてしまう。 友達からということで二人の両親にも認めてもらう。 最初は妹の様に想っていた。 しかし彼女のまっすぐな好意をうけ段々と気持ちが変わっていく自分に気づいていく。