68 / 259
level 8
「最初はヨシキさんのお部屋がいいです」(性表現あり)
まるで楽器を演奏するみたいに、ヨシキさんの指先はきめ細やかに蠢いて、からだをなぞっていく。
胸を離れた指は、お腹を伝って腰から太ももをおりていき、そこから反転して、スカートのなかへと忍び込んできた。
だれも触れたことのない秘密のクレバスを、ショーツの上からすっと、ひと撫でする。
「はぅっ…」
ピクリとからだが震えて、声が漏れる。
その反応を確かめるように、ヨシキさんはいったん指の動きを止め、じっとわたしを見つめたあと、愛しげにその部分を撫ではじめる。
熱い。
縛られて動けない。
わたしのからだじゃないみたい。
はじめて触れられた男の人の指で、わたしは痺れるような甘い感触を味わい、どんなに我慢しても声が漏れてしまう。
「ん、んんっ… いや」
「怖い? やめる?」
意地悪そうに、ヨシキさんは耳元でささやく。
歯を食いしばって、わたしは頭を振った。
「そういう意地っ張りなとこ。すごく可愛いよ」
「いじわる…」
「じゃあ、もっと先へ行くよ」
そう言ってヨシキさんは、指先をショーツのなかに滑り込ませてきた。
えっ?
なに??
今までとは次元の違う感覚が、わたしを支配する。
なにもかもが、これまで味わったことのない感覚だった。
うねるような快感の波が、次から次へと押し寄せてきて、わたしを翻弄する。
頭が朦朧としてきて、なにも考えられない。
ただ、熱く潤った雫が、下腹部に滴り落ちながら、わたしのなかに溢れて渦巻いているだけだった。
ヨシキさんの首にしがみつきながら、わたしは必死にその快感に流されまいとしていた。
「…ちゃんとしたい」
どのくらいそうやっていただろう。
指の動きを止めたヨシキさんは、真剣な眼差しでわたしを見つめると、そうささやいた。
「…え?」
「こんなクルマのなかじゃなく、ちゃんとした場所で。
凛子ちゃんとオレの、一生に一度の、大切な経験だから」
「…」
「行きたい所、ある?」
「…ヨシキさんの、お部屋」
考えのまとまらない頭で、わたしは反射的にそう答えた。
やっぱり最初は、彼の部屋がいい。
「小汚いワンルームマンションだけど。それでもいい?」
「ヨシキさんのお部屋が、いいです」
チラリとダッシュボードのデジタル時計を見て、わたしにキスをすると、ヨシキさんはわたしの服を整えてシートに座り直し、エンジンをスタートさせた。
「ここから30分くらいで着くから」
滑るようにクルマを発進させ、首都高速へ乗り入れる。
シートベルトを締めなおしたわたしは、バッグからコンパクトを取り出した。
鏡には、見知らぬわたしが映っている。
頬を紅潮させ、潤んだ瞳にぷっくりとふくらんだ唇。
乱れた髪が頬にかかり、淫靡な雰囲気を漂わせている。
こんな自分の姿は、はじめて見る。
『今ならまだ間にあうぞ。凛子!』
『全然知らない、別の凛子になってしまうぞ!』
『引き返すなら今しかないぞ!』
これからヨシキさんの部屋に行く・・・
ドキドキする気持ちとはうらはらに、『引き返せ』と、別の自分が叫んでいる。
やっぱり怖い。
わたしはいったい、どうなってしまうのだろう。
抑えようと思っても言うことをきかないわたしのからだは、どんな痴態をヨシキさんに晒すのだろうか。
このまま、帰ってしまった方がいいかもしれない。
でも、やっぱりいっしょにいたい。
いったい、どうしたら・・・
そんな葛藤に揉まれているわたしの左手を握り、ヨシキさんは愛おしそうに指に絡ませ、片手で器用に運転していた。
そんなささやかな束縛に、抵抗できない。
絡み合った指先に、わたしはかすかに力を込めた。
わたしも、自分を変えたい。
知らない自分をみてみたい。
ヨシキさんに、変えられたい!
つづく
胸を離れた指は、お腹を伝って腰から太ももをおりていき、そこから反転して、スカートのなかへと忍び込んできた。
だれも触れたことのない秘密のクレバスを、ショーツの上からすっと、ひと撫でする。
「はぅっ…」
ピクリとからだが震えて、声が漏れる。
その反応を確かめるように、ヨシキさんはいったん指の動きを止め、じっとわたしを見つめたあと、愛しげにその部分を撫ではじめる。
熱い。
縛られて動けない。
わたしのからだじゃないみたい。
はじめて触れられた男の人の指で、わたしは痺れるような甘い感触を味わい、どんなに我慢しても声が漏れてしまう。
「ん、んんっ… いや」
「怖い? やめる?」
意地悪そうに、ヨシキさんは耳元でささやく。
歯を食いしばって、わたしは頭を振った。
「そういう意地っ張りなとこ。すごく可愛いよ」
「いじわる…」
「じゃあ、もっと先へ行くよ」
そう言ってヨシキさんは、指先をショーツのなかに滑り込ませてきた。
えっ?
なに??
今までとは次元の違う感覚が、わたしを支配する。
なにもかもが、これまで味わったことのない感覚だった。
うねるような快感の波が、次から次へと押し寄せてきて、わたしを翻弄する。
頭が朦朧としてきて、なにも考えられない。
ただ、熱く潤った雫が、下腹部に滴り落ちながら、わたしのなかに溢れて渦巻いているだけだった。
ヨシキさんの首にしがみつきながら、わたしは必死にその快感に流されまいとしていた。
「…ちゃんとしたい」
どのくらいそうやっていただろう。
指の動きを止めたヨシキさんは、真剣な眼差しでわたしを見つめると、そうささやいた。
「…え?」
「こんなクルマのなかじゃなく、ちゃんとした場所で。
凛子ちゃんとオレの、一生に一度の、大切な経験だから」
「…」
「行きたい所、ある?」
「…ヨシキさんの、お部屋」
考えのまとまらない頭で、わたしは反射的にそう答えた。
やっぱり最初は、彼の部屋がいい。
「小汚いワンルームマンションだけど。それでもいい?」
「ヨシキさんのお部屋が、いいです」
チラリとダッシュボードのデジタル時計を見て、わたしにキスをすると、ヨシキさんはわたしの服を整えてシートに座り直し、エンジンをスタートさせた。
「ここから30分くらいで着くから」
滑るようにクルマを発進させ、首都高速へ乗り入れる。
シートベルトを締めなおしたわたしは、バッグからコンパクトを取り出した。
鏡には、見知らぬわたしが映っている。
頬を紅潮させ、潤んだ瞳にぷっくりとふくらんだ唇。
乱れた髪が頬にかかり、淫靡な雰囲気を漂わせている。
こんな自分の姿は、はじめて見る。
『今ならまだ間にあうぞ。凛子!』
『全然知らない、別の凛子になってしまうぞ!』
『引き返すなら今しかないぞ!』
これからヨシキさんの部屋に行く・・・
ドキドキする気持ちとはうらはらに、『引き返せ』と、別の自分が叫んでいる。
やっぱり怖い。
わたしはいったい、どうなってしまうのだろう。
抑えようと思っても言うことをきかないわたしのからだは、どんな痴態をヨシキさんに晒すのだろうか。
このまま、帰ってしまった方がいいかもしれない。
でも、やっぱりいっしょにいたい。
いったい、どうしたら・・・
そんな葛藤に揉まれているわたしの左手を握り、ヨシキさんは愛おしそうに指に絡ませ、片手で器用に運転していた。
そんなささやかな束縛に、抵抗できない。
絡み合った指先に、わたしはかすかに力を込めた。
わたしも、自分を変えたい。
知らない自分をみてみたい。
ヨシキさんに、変えられたい!
つづく
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
**俺、東大院生の実験対象にされてた。**同居している美人家庭教師のやばい秘密
まさき
恋愛
俺は今、東大院生の実験対象になっている。
ある雨の夜、アパートの前にずぶ濡れの美女が立っていた。
「家庭教師です。住まわせてください」
突然すぎる申し出に困惑しながらも、なぜか断れなかった。
桐島咲楽、東大大学院生。成績は天才、料理は壊滅的、距離感はおかしい。毎日転ぶ、焦がす、なぜか距離が近い。そのくせ授業は鬼のように丁寧で、俺のことを誰よりもよく見ていた。
偏差値42だった俺の成績は、気づけば上がっていた。でも、それより気になることがある。
咲楽さんが、研究ノートに何かを書いている。「被験者」という文字が、見えた気がした。
距離が近いのは、データのためか。褒めてくれるのは、実験のためか。でも、あの顔は。あの声は。
「データじゃなくて、私がそう思っています」
嘘をついているような顔じゃなかった。
偏差値42の俺に、東大院生の美女が押しかけてきた。ドタバタな毎日の中で、俺の心臓が休まる暇がない。これはドキドキなのか、心配なのか。それとも、もう恋なのか。
不器用な天才と、鈍感な高校生の、やばい同居生活。