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「どうしてそんなに清々しく笑えるのですか!」
「そのことはもう、ブログにも書きましたけど、今度、みっこさんの所属しているモデル事務所に、入れてもらえることになりました」
「モデル事務所に? すっご~い、美月さん!」
「特待生として、みっこさんが推薦してくれるそうです」
「へぇ~! 森田美湖直々の推薦なんだ!」
「それに、ある大きな広告にわたしを起用してくれるらしくて、もうすぐポスターやCM撮りなんですよ」
「ほんとに?! なんのCM出るの? あたし絶対チェックする!」
「それはわたしもまだ知らないんです。決まったらまた、ブログに書きますね」
「美月さん、ブログはじめたんだ」
「ええ、最近。でも、まだ使い方がよくわからなくて」
「アドレス教えてよ。今度フレンド申請するから」
「ありがとうございます」
興奮した様子の恋子さんを横目で見ながら、わたしはほくそ笑んだ。
『ブログに書いた』なんて、嘘。
だからもし、例の掲示板に今言ったことが書き込まれたりすれば、出所は恋子さんということになる。
彼女が面従腹背しているのなら、ここから尻尾を掴めるかもしれない。
ちょっと卑怯なやり方かもしれないけど、そのくらいしないと犯人を炙り出せないだろう。
「そう言えば、今日はヨシキさん、見ないね」
わたしの謀りごとなど知らず、恋子さんは周りを見渡しながら言った。
『ヨシキさん』という言葉で、わたしは鬱な現実に引き戻される。
やっぱり来ていないのか、、、
あんな人のことなんかどうでもいいと思いながらも、つい、わたしの視線は、ヨシキさんの姿を探していた。
来れば腹が立つだろうし、来なければ不安になる。
どんなに忘れようとしても、ヨシキさんのことはやっぱり、気になる存在。。。
「おっ。今日は『散華転生』じゃん。新コスだな」
とその時、聞き慣れたチャラい声が背中で響いた。
振り向くと、ヨシキさんがカメラを抱えて立っている!
たった一週間しか離れていなかったのに、もう何年も会わなかったみたい。
あんなに会いたかった、、、
ううん。
見たくもなかった顔。
あんな別れ方をしたっていうのに、どうしてこの人、まるで何ごともなかったかのように、平然と話しかけてくることができるの?
「久し振りだな美月ちゃん。元気だった? 写真撮ってもいい?」
まるで屈託のない笑顔で、ヨシキさんはわたしを見つめ、真っ白な歯を光らせた。
さっ、、、
爽やか過ぎる!
この一週間を、わたしは鬱々と過ごしていたというのに、この人、どうしてこんなに清々しく笑えるの?
ヨシキさんにとってわたしの存在って、そんなに軽いものだったの?
それとも、なにも考えていないの?
バカなの?
“バシッ”
気がついたら、わたしの右手は思いっきり、ヨシキさんの頬をはたいていた。
「…ぃ、って~、、、」
「全然元気じゃありません。撮影なんか、してくれなくて結構です!」
「オレが撮らないで、いったいだれが美月ちゃんを撮るんだ!?」
「ヨシキさんでなくても、写真撮ってくれる人はたくさんいます!」
頬を押さえるヨシキさんを尻目に、踵を返してわたしはその場を立ち去る。
恋子さんはうろたえながら、わたしとヨシキさんを交互に見て、結局ヨシキさんの方に留まって、わたしからぶたれた頬を撫でながら、慰めている。
ふん。
女の友情なんて、結局そんなものよ!
恋子さんには、なんの期待もしてないし、、、
つづく
「モデル事務所に? すっご~い、美月さん!」
「特待生として、みっこさんが推薦してくれるそうです」
「へぇ~! 森田美湖直々の推薦なんだ!」
「それに、ある大きな広告にわたしを起用してくれるらしくて、もうすぐポスターやCM撮りなんですよ」
「ほんとに?! なんのCM出るの? あたし絶対チェックする!」
「それはわたしもまだ知らないんです。決まったらまた、ブログに書きますね」
「美月さん、ブログはじめたんだ」
「ええ、最近。でも、まだ使い方がよくわからなくて」
「アドレス教えてよ。今度フレンド申請するから」
「ありがとうございます」
興奮した様子の恋子さんを横目で見ながら、わたしはほくそ笑んだ。
『ブログに書いた』なんて、嘘。
だからもし、例の掲示板に今言ったことが書き込まれたりすれば、出所は恋子さんということになる。
彼女が面従腹背しているのなら、ここから尻尾を掴めるかもしれない。
ちょっと卑怯なやり方かもしれないけど、そのくらいしないと犯人を炙り出せないだろう。
「そう言えば、今日はヨシキさん、見ないね」
わたしの謀りごとなど知らず、恋子さんは周りを見渡しながら言った。
『ヨシキさん』という言葉で、わたしは鬱な現実に引き戻される。
やっぱり来ていないのか、、、
あんな人のことなんかどうでもいいと思いながらも、つい、わたしの視線は、ヨシキさんの姿を探していた。
来れば腹が立つだろうし、来なければ不安になる。
どんなに忘れようとしても、ヨシキさんのことはやっぱり、気になる存在。。。
「おっ。今日は『散華転生』じゃん。新コスだな」
とその時、聞き慣れたチャラい声が背中で響いた。
振り向くと、ヨシキさんがカメラを抱えて立っている!
たった一週間しか離れていなかったのに、もう何年も会わなかったみたい。
あんなに会いたかった、、、
ううん。
見たくもなかった顔。
あんな別れ方をしたっていうのに、どうしてこの人、まるで何ごともなかったかのように、平然と話しかけてくることができるの?
「久し振りだな美月ちゃん。元気だった? 写真撮ってもいい?」
まるで屈託のない笑顔で、ヨシキさんはわたしを見つめ、真っ白な歯を光らせた。
さっ、、、
爽やか過ぎる!
この一週間を、わたしは鬱々と過ごしていたというのに、この人、どうしてこんなに清々しく笑えるの?
ヨシキさんにとってわたしの存在って、そんなに軽いものだったの?
それとも、なにも考えていないの?
バカなの?
“バシッ”
気がついたら、わたしの右手は思いっきり、ヨシキさんの頬をはたいていた。
「…ぃ、って~、、、」
「全然元気じゃありません。撮影なんか、してくれなくて結構です!」
「オレが撮らないで、いったいだれが美月ちゃんを撮るんだ!?」
「ヨシキさんでなくても、写真撮ってくれる人はたくさんいます!」
頬を押さえるヨシキさんを尻目に、踵を返してわたしはその場を立ち去る。
恋子さんはうろたえながら、わたしとヨシキさんを交互に見て、結局ヨシキさんの方に留まって、わたしからぶたれた頬を撫でながら、慰めている。
ふん。
女の友情なんて、結局そんなものよ!
恋子さんには、なんの期待もしてないし、、、
つづく
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